リアルタイムPCR・デジタルPCR アプリケーションデザインサービス(ADS)

リアルタイムPCRやデジタルPCRの実験系構築をお助けします


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リアルタイムPCRやデジタルPCRは核酸をPCRで増幅させて検出する技術です。その用途は幅広く、病原体の検出から遺伝子発現定量、SNPの判定、CNV(copy number variation)の測定と多岐にわたります。デジタルPCRでは上記のアプリケーションに加え、レアバリアントの測定やゲノム編集の効率を測定することも可能です。

アプリケーションデザインサービスはApplied Biosystems™ TaqMan™アッセイを用い、リアルタイムPCR・デジタルPCRでのさまざまな実験系を構築するサービスです。対象配列にあわせたTaqManアッセイの設計、実験系に最適な試薬の選定をテクニカルサポートにて実施します。

実験系は人工合成DNAでバリデーションを実施済しますので、納品後すぐに実験を始めることができます。また実験操作に自信がない方向けにトレーニング付きパッケージもご用意していますので、初めてPCR実験を行う方も安心して実験に取り組むことができます。条件検討が複雑なマルチプレックスの系についても経験豊富なスタッフが検証を実施します。

このような方におすすめのサービスです

  • 設計や検証に必要な時間が取れない方
  • リアルタイムPCRやデジタルPCRで初めて実験系を立ち上げる方
  • マルチプレックスPCRに興味がある方
     

サービス詳細

お客さまのご要望に合わせてTaqManアッセイをデザインします。必要に応じて同一ウェルで複数ターゲットを測定するマルチプレックスの系で実験系を構築します。
2つのパッケージをご用意しています。
 

製品詳細

ベーシックパッケージ

適切なTaqManアッセイを選択し、お客様の装置に適したプロトコールを確立します。

ベーシックパッケージ

希望小売価格:400,000円~
測定するターゲットの数によって異なります。都度見積もりを作成いたします。

コンプリートパッケージ

適切なTaqManアッセイを選択し、お客様の装置に適したプロトコールを確立したのち、試薬をご提供してトレーニングを実施します。

コンプリートパッケージ

希望小売価格:500,000円~
測定するターゲットの数によって異なります。都度見積もりを作成いたします。


打合せ

打合せ

テクニカルスタッフがご要望内容を確認し詳細を詰めさせていただきます。
サービス内容をご了承いただいた後にご注文いただきます。まずはお気軽にご連絡ください。


実験デザイン

プライマー選択から最適な試薬の組み合わせ、解析方法までデザインいたします。


実験・報告

弊社ラボにおいて条件検討実験を行い、結果報告書および日本語プロトコルを提供いたします。

検証内容

ターゲットの人工合成DNA(Invitrogen™ GeneArt™ Strings DNA Fragments)を使用して検証します。 Human、 Mouse、 Ratについては、当社にて保有しているUniversal Reference cDNA も使用します。また、お客さまからサンプルをお預かりして検証も行います(サンプルは1つまで)。

  • TaqMan™アッセイを用いたターゲットの増幅の確認
  • TaqManアッセイを用いたターゲットの定量性の確認
  • (SNPの場合)TaqManアッセイを用いた判定結果の確認

お客さまの実験系に対して当社ラボでの測定データをもとに報告します。

絶対定量の実験系の報告例

  • 各ターゲットの増幅曲線
  • 各ターゲットの検量線
  • 各ターゲットの検量線のR2値やPCR効率など
検証内容

アフターケア

サービス終了後、経験豊富なテクニカルスタッフが全面的にバックアップいたします。実験でご不安な点がありましたら、すぐにご相談いただけます。


トレーニング

お客さまの研究室へ訪問し、作成したプロトコルを元に、解析までの実践的なトレーニングを実施いたします。実験の操作から機器・ソフトウエアの操作方法についてトレーニングいたします。高精度で良好なデータを得るための技術を習得できます。


試薬

最適化した試薬とデザイン・合成済みのプライマーを提供いたします。トレーニング後すぐに実験を開始できます。Applied Biosystems™ TaqMan™ Master Mix、TaqManアッセイ、対象遺伝子の人工合成オリゴ(検量線作成用)をご提供します。

ご依頼事例

お申し込みの背景

  • リアルタイムPCRについて分かる人が社内にいない
  • 実験系の検討やスタッフ育成の時間が取れない
  • とにかく早く検査を開始したい

解決したい課題
ペットの疾患リスクに影響するSNPをリアルタイムPCRで判定したい

概要

ペットの疾患リスクを検査するラボ立ち上げに必要な器具・試薬のピックアップから、SNP識別用のTaqManアッセイのデザイン、実験プロトコルの作成までトータルでのサポートを提供しました。SNPのタイピング実験では各タイプの結果が明確に分かれることが重要です。人工合成DNAのポジティブコントロールを用い、結果が明確に分離されることを確認しました。バリデーション済みで納品したため、お客さまの方でも検証実験の必要がなく、すぐに検査を開始することができました。

アプリケーションデザインサービスでは結果の分離が明瞭になるように必要に応じてラン条件などの条件検討を行いますので、最適化された実験系で実験を開始することができます。

Genotyping実験系を構築

お申し込みの背景

  • リアルタイムPCRのご実験の経験も多くはなく、デジタルPCRは使用したことがないため自分自身で検証を行うことが難しい
  • 他の研究で忙しく検証実験に時間を割くことも難しい
  • 4色マルチプレックス反応系であり条件検討が複雑

解決したい課題
疾患の原因となる病原菌を検出する系を構築する

概要

目的の菌の検出系はリアルタイムPCRでは報告例がありましたが、デジタルPCRでの検出例はほとんどない状況でした。TaqManアッセイの設計からデジタルPCRでのバリデーションまで実施しました。候補の病原菌を検出する3つのアッセイを設計し、原因菌を識別できるようにしました。またサンプル採取やデジタルPCR反応が上手くいっているかを確認するためにヒトゲノムも同一ウェルで測定する4色のマルチプレックス反応系としました。人工合成DNAを用い、測定結果と理論値が一致することを確認しました。

デジタルPCRでマルチプレックス反応系を構築

お申し込みの背景

  • 分子生物学の知識や経験がなく、学習する時間的猶予がとれない
  • 物だけ納品されても上手く結果が出せるか分からないため、自分たちで結果を出せるようになるところまでサポートしてほしい

解決したい課題
水サンプルに含まれる3つの菌を絶対定量したい

概要

水に含まれる3つの菌を検出する実験系を構築しました。お客さま自身でも同じ結果が出せるようにトレーニング付きのパッケージにて実施しました。対象となった3つの菌は配列がよく似ているためそれぞれの菌について特異的になるようTaqManアッセイを設計しました。人工合成DNAを用いて、3つの菌を特異的に検出できることを確認しました。また検量線からコピー数を算出できるようにし、経時変化も追えるようにしました。類似配列の識別にはTaqManアッセイの適切な設計が必要不可欠です。TaqManアッセイの設計経験豊富なスタッフが対応しますので、類似配列をもつ菌の識別も可能です。

微生物の絶対定量系を構築