BLOCK-iT™ Dicer キットにより、RNAi ノックダウン用の非常に効果的な RNAi プールが得られます。Diced siRNA(d-siRNA)プールは、同一標的を用いて複数の実験を行う際にコスト効果の高い手法です。Dicer を用いた実験は安定したノックダウンを提供し、対象となる複数の遺伝子の RNAi 効果の評価やマイクロアレイ分析の補足解析に特に有益です。RNAi 効果が同定されると、合成手法やベクター手法などが追加の評価方法となります。

Dicer 技術はさまざまな研究ニーズに適用できます

  • Dicer 技術はさまざまな研究ニーズに適用できます
  • 複数の合成配列の注文にコストを掛けることなく、複数の遺伝子を調査
  • 各反応で作製された大量の d-siRNA を用いることいより、複数のトランスフェクション実験を並行して実行
  • 特異的な標的部位の特定が困難な際に、標的 mRNA をノックダウン
  • ある遺伝子または遺伝子ファミリーに固有の d-siRNA プールを作成し、きわめて潜在性の高いノックダウンの可能性を最大限に

in vitro Dicer で作成された d-siRNA プールによる強力なノックダウン

BLOCK-iT™ Dicer RNAi キット一式には、長鎖 dsRNA の作成と、それを d-siRNA プール へ分割するのに必要なあらゆる技術および試薬が揃っています。このキットには、d-siRNA プールの作成および精製、および強力な遺伝子阻害のための哺乳類細胞へのトランスフェクションに必要なすべての技術/試薬が含まれます(図 1)。

図 1:Diced プールは良好な RNAi を作成します。siRNA の diced プール(d-siRNA)は β- ガラクトシダーゼ(β-gal)または ルシフェラーゼ dsRNA の転写産物から作成され、このプールを用いて、dsiRNA が遺伝子を排他的にノックダウンする能力を測定することができます。GripTite™ 293 MSR 細胞は次のように同時遺伝子導入されています: β-gal レポーターを 発現するコントロールプラスミド pcDNA™1.2/V5-GW/lacZ およびルシフェラーゼレポーターを発現する pcDNA™5/FRT/luc、コントロール プラスミドと 50 ng の lacZ d-siRNA、コントロールプラスミドと luc d-siRNA。各レポーターにおいて、対応する d-siRNA はレポーター活性の発現を抑制するのに対して、他の転写産物から得られた d-siRNA は発現に影響しません。

潜在力のある d-siRNA 混合物の簡単な調製

BLOCK-iT™ RNAi Dicer キットは、高品質 d-siRNA 精製モジュールである組み換え Dicer 酵素、およびもっとも一般的な RNAi トランスフェクション試薬 Lipofectamine™ RNAiMAX を含む唯一のシステムです。三つの簡単なステップで d-siRNA プールを作成することにより、遺伝子発現の強力な標的阻害を実現する in vitro dicing 技術を簡単に使用することができます(図 2)。合成オリゴを設計したり注文する必要はありません。各キットには、標的遺伝子の PCR フラグメントから、siRNA のきわめて効果的なプールを作成するために必要なすべてが揃っています。きわめて純度の高い、大容量カスタムサイズの組み替え Dicer 酵素もご用意しています。


図 2:Dicer プールで良好な RNAi を得る三つの簡単なステップ