あなたが救える、蛍光の未来がある。 蛍光観察の小ネタ、裏ワザ大募集キャンペーン 結果発表!

蛍光観察ってサンプルの作り方(切片、固定や保存、試薬濃度)から観察時の機器調整など、手順は多岐にわたるため、マニュアルなどには書かれていない沢山のテクニカルチップが存在しますよね?

そこで、「あなたが救える蛍光の未来がある」と題して、みなさんが普段蛍光観察で行っている小ネタ、裏ワザ、テクニックを大募集しました。その結果、たくさんの小ネタ、裏ワザを投稿していただきましてありがとうございました。ここで、弊社テクニカルサポートが唸った、みなさまから寄せられた裏ワザを発表します。ぜひご覧になってください!

なお、掲載内容の正確さ、信憑性に関しては当社では検証を行っておりませんので、信じるも信じないもアナタ次第!?


蛍光観察の小ネタ、裏ワザ大公開!

Save the World of Fluorescence 賞

  • 蛍光サンプルのカバースリップは、自動車のタッチアップペン(クリアー)で固定しています。マニキュアよりも強度があって使いやすいです。

    ※ 弊社テクニカルサポートからのコメント:カバースリップの固定にはマニキュアを使用されている方が多いのですが、車のタッチアップペンとは目からウロコでした……。

Hero of Fluorescence 賞

  • こんにちは,蛍子(仮名)です.あたしのイチオシの小ネタをみなさんにお教えしたいと思います. 蛍光観察中に「このフィルターセットで大丈夫かな?」と不安になったら,おもむろにiPhoneを取り出して,Fluorescence Spectraviewerアプリをタップ! いつでも,どこでも,蛍光プローブのスペクトルをチェックできるなんて,すごーく幸せ!もうクロストークなんて怖くないんだから! アプリのアイコンもretina display対応になったから,ホーム画面の1ページ目に置いてもオシャレだよ! でも周りからはドン引きされちゃいます.なんでだろ?
  • Prolong Goldは、先っぽをはさみで切ったyellow tipで取る。ピペッティングして中身を吐き出してから、サンプル上へ。壁面に残っている量が多すぎもなく、少な過ぎもなく、ピッタリ。
  • ライブセルイメージングの際,ガラス底ディッシュをステージにおいてすぐに観察しようとすると,温度変化で必ずカバーガラスがたわんで焦点ずれを起こします。最低でも5分は静置して温度を一定にしたほうが良い。
  • 表ワザで恐縮ですが、ProLong Diamond褪色防止用封入剤を使用してから、全く褪色を気にしなくなりました。この製品は、本当にお薦めです。この製品の裏ワザとしては,酵素抗体法で発色させた切片を超急いで封入したい時に使えることです。発色したあと、そのまま乾燥させ(脱水等いりません)、この封入剤を垂らしてカバーガラスをのせるだけです。スバラシクよく見えます。お高いので適応が限られますが、例えば、生細胞を(有機溶媒使用不可の)蛍光でラベリングした後、組織も同時に観察したい時にお薦めです。
  • 封入材で封入する際、完全に乾いた状態の切片を再度界面活性剤フリーなPBS等にスライドごと浸し、水気を取ってから乾く前に封入すると、気泡が入りにくい。
  • IF, ICC等の際、2次抗体は15000rpm, 30min., 4℃で遠心して使うことで、つぶつぶを極力少なくすることができる
  • 凍結組織切片作製用包埋剤はそのまま使用すると細かい泡が入ることがあるが、容器ごと超音波(眼鏡クリーナーなど)にかけてから使用するとほとんど泡を入れずに包埋することができる。
  • 蛍光観察をする際に2次抗体がConjugateしている蛍光物質を作製しているメーカーのプロトコールやQ&Aを一度は見ておくべし。 たとえば、Alexa Fluorの場合、退色防止剤であるDABCOで消光したりすることや、Alexa Fluor入りの組織をパラフィン処理すると抽出されてしまうこと、細胞透過性を持たないことなど、実験条件設定にかかわるようなTipsが書かれていることが多い。
  • バックグラウンドに対し、シグナルが低いもしくは見えない場合、抗体の濃度だけではなく、ブロッキング条件を検討するとうまくいくことがある。 ブロッキングが長すぎるもしくはBSA等の濃度が濃すぎると、シグナルが低くなる。検討次第ではブロッキング条件を緩くしてあげることで、抗体の濃度を節約できることも。
  • ダイクロイックミラーなどに入っている蛍光フィルターは蛍光分光光度計などを使うことで、蛍光特性を確認できる。フィルターは経年劣化するので、多重染色像を撮影する際には定期的にチェックした方がいい。像がぼんやりしたり、他の蛍光が入り込んできたりする原因になりうる。
  • トランスウェルのメンブレンに培養した細胞を固定する際、固定液として冷アセトンを使うとメンブレンが簡単に外れ、その後の免疫染色操作がしやすくなる。
  • カバーガラス固定用のマニキュアは、安いものを使います。ただ安物はやはりゆるいので、買ってきてすぐに蓋を開けたまま数時間放置して、粘性を上げてから使うようにしてます。
  • 封入時、カバーガラスに封入剤を垂らしたものをデスクに置き、スライドガラスのほうをカバーガラスに乗せるようにすると気泡が入りにくい。 スチームで標本を蒸したものを常温に戻す(スチーム固定)固定法をすると、すごく蛍光の発色の良くなる抗体-抗原の組み合わせがあるので、PFA固定で染まらない場合は試してみる価値がある。
  • 蛍光二次抗体の品質が上がり、数分実験室の明かりに晒された程度では殆ど退光しない事を知っているが、先輩の前では、数秒の露光も許さないかのように振舞うと、注意されなくて済む。
  • 大量の切片を染色・撮影してく際、正攻法で一枚一枚スライドグラスに貼り付け、撮影していくとすこぶる面倒くさい。 ここで便利なのがマルチウェルプレート。フローティング法で染色し、マルチウェルプレートの裏にウェル内に1ウェル1スライスがぴったり入るように貼り付けてその上にカバーガラスを被せる。例えばラットの脳だと24wellプレートがぴったり。こうすることで常にサンプルの位置が決まったところに来るので自動で撮影しやすい。プレートなのでロボットがあるところは活用できる。ハイコンテンツイメージャーを使用すれば1wellの画像が1スライスの画像となり、その後の画像処理もはかどる。難点はくっつくと二度と剥がせないところ。
  • クライオスタットの庫内温度とオブジェクトヘッドの温度は常に一定にするのではなく、組織部位、組織処理の種類、厚み、そして何よりもその日の気温や湿度によって微妙に切れ方が違うので、その時その時で温度を微調整した方がいい
  • クライオスタットを使ってwhole brainなどの比較的大きな組織をスライドする際、切り進めるにつれてオブジェクトヘッドの温度を上げていくと割れにくい。組織のうちオブジェクトヘッド付近の温度は設定温度に近くまで冷えているのに対し、そこから離れるにつれてちょっとずつ温度が高くなってしまうため。
  • 分裂期細胞を観察する際、細胞を固定する直前にMgCl, EGTAを含む緩衝液で37度1分間処理すると観察が困難な星状体微小管や紡錘体内の細い微小管が観察できる。
  • 細胞外膜が丈夫な細菌は、通常の方法では抗体を細胞内部に出し入れできない場合があり、間接蛍光抗体法が難しくなります。軽くソニケーションする方法もありますが、手加減が微妙で再現性に問題があります。そんな時には、20 mM NaOHで1分処理した細胞を使用するとうまくいきます。
  • パラフィルムに抗体溶液(1次抗体と2次抗体)のドロップを作って、カバースリップをup side downにして染色。使用する抗体量を最小限に節約できる。
  • 蛍光免疫染色を行ったカバーグラスをシールするためのマニキュアは、500円以上のトップコートと決めています。100円のマニキュアではうまくいかないことがあるので、ここはケチりません。
  • クリオスタットで凍結組織を薄切するときは、薄切の厚さで最適な温度があるので見極めろ!
  • 以前蛍光染色できていたのに、数ヵ月後、全く同様の条件で実験したにもかかわらず、染色が上手くいかない場合は部屋の温度が関係している場合が多いです。例えば、夏と冬では10℃差があることもあり、また地域差もあります。したがって、論文の条件と同様に染色しても染まらない場合は反応時間を短くしたりする工夫をおこなえば状況を打開できることがあります。参考になればいいですが。
  • サンプルによっては、スライドグラスに乗せるよりも細いガラス管に入れた方が、色々な角度から観察できて便利。
  • Blockingのみで染まらなくても諦めず、クエン酸Bufferでボイル処理を。それでダメでも諦めず、一次抗体を50倍まで濃くしたり、オーバーナイトしたりしてみる。それがダメでもProK処理で綺麗に染まる一次抗体もある。
  • 細胞を固定する際、冷メタノール等の有機溶媒を使うと、GFP等の蛍光タンパク質が消光、または固定される前に細胞が穴だらけになることで細胞外に流出してしまう。この場合PFA固定→Permeabilizationで固定すれば回避できることがある。また、メタノールで固定をする場合でも、はじめにPFAで処理をすることである程度回避が可能。
  • マウスやラットの脳スライスを染色する際、スクリュー管(No.2 / 18 X 40 / アズワン株式会社 商品番号;250905)に500マイクロリットルの一次抗体溶液を入れ、染色したい脳部位を含むスライスを抗体溶液中に浮遊させる。一次抗体との反応は、シェイカー上で回転速度 55-60/min程度、20度の一定条件下(恒温槽内)で3日・1週間程度反応させる。洗浄の後、500マイクロリットルの2次抗体をスクリュー管に入れ、回転速度 55-60/min程度、20度の一定条件下で一昼夜反応させる。
  • パーティクルガン法によりタマネギ鱗葉表皮細胞に遺伝子を導入する際、材料のタマネギ鱗葉は外から3、4番目の鱗葉を用いる。この鱗片葉の表皮細胞は、観察に適した大きさと形であることが多い。
  • 上皮組織をホールマウントで免疫染色したときは、実体顕微鏡で表裏が分からない場合でも困らないように2枚のカバーグラスの間に封入し、その状態で表裏から蛍光顕微鏡観察して表裏が分かってからスライドグラスに両面テープで貼り付けて詳細な観察(共焦点レーザー顕微鏡など)を行っています。
  • 培養細胞を固定するホルマリンに白い沈殿が出ると固定が甘くなるので,沈殿が出ていないかこまめに確認します。メタノールが飛んでホルムアルデヒドが重合する為に生じるのだと思います。ストックのボトルから小分けして使うことにしています。正常goat serum 入りのブロッキング液が白濁するのは血清中の脂質が出て来ただけなので,撹拌して気にせずに使います。
  • 自家蛍光と二次抗体由来シグナルとを確実に判別するために、緑色蛍光観察用にはあえてnarrow bandではなくwide band pass filterをレーザー顕微鏡に装着しています。自家蛍光は黄色、シグナルは緑に見えます。
免責事項
当サイトに掲載された情報に基づいて為された判断を原因として発生したいかなるトラブル・損失・損害に対しても、当社は責任を負いません。

キャンペーン内容

弊社製品を使用した観察の小ネタ、裏ワザ、テクニックを下記の入力フォームまたは「#蛍光裏ワザ」のハッシュタグを付けてTwitterに投稿してください。
※応募は終了しました。

すごい裏ワザを教えていただいた方には、抽選で30名様にMolecular Probes™蛍光教室オリジナルTシャツをプレゼント、また期間中に頂いた投稿の中から最もキラリと光る内容を投稿された方へは、定価20万円分までのMolecular Probes試薬をプレゼントします!
また、皆さまからお寄せいただいた小ネタや裏ワザは、後日ウェブサイトでご紹介させていただきますのでお楽しみに!


応募方法

  1. 下のフォームに必要事項をご記入のうえ、送信してください。または弊社Twitterアカウント(@ThermoFisherJP)をフォローして、ハッシュタグ“#蛍光裏ワザ”を付けて、あなたの攻略方法をツイートしてください。
     例)
    • アクチン染色で通常のホルムアルデヒドを使うとアクチンが壊れることがあるので、メタノールフリーホルムアルデヒドを使うようにしている。
    • ProLong™ Diamond退色防止剤は解凍後すぐだと粘性が高いのでしっかりと常温に戻してから使用する。出来るだけ泡が入らないようにドロッパーボトルはキャップをしたまま口を下に向けながら解凍する。
  2. 当選された方には、メールまたはTwitterダイレクトメッセージ(DM)にて当選およびTシャツの受け取り手続きのご案内をご連絡いたします。

応募受付期間

7月13日(月)~9月4日(金)投稿分まで※応募は終了しました。


プレゼント


応募条件とご注意

応募条件

  • 日本国内在住の方
  • 下記注意事項に同意いただける方

応募に関する注意事項

  • 小ネタや裏ワザは、後日ウェブサイトに掲載します。お客様のお名前やTwitterアカウントを掲載することはございません。
  • 同一の裏ワザをお寄せくださった方がいた場合は抽選となります。
  • 当選された方には、メールまたは弊社Twitterアカウント(@ThermoFisherJP)より、9月下旬にダイレクトメッセージ(DM)にて当選およびその後の手続きについてご連絡させていただきます。
  • お1人さま何件でも投稿いただけますが、プレゼントの対象はお1人様1投稿となります。
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For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.