In vitroで培養した細胞を用いて種々の実験を行う際、細胞へのダメージをできるだけ軽減させ、生体内の環境にできるだけ近づけるように実験をデザインする必要があります。
このページではIn vitroでの細胞培養環境を整えることに関する課題と、それに対するソリューションをご提案します。



Q1. 現在のがん細胞培養環境は、本来の生体内環境を反映しているのでしょうか。

A. ヒト血漿の代謝プロファイルを忠実に模倣したHuman Plasma-Like Medium(HPLM)をお試しください

Gibco Human Plasma-Like Medium(HPLM)には、ヒト血漿に見られる同じ塩濃度のほか、アミノ酸、核酸、糖、および有機酸などの60を超える極性代謝物が含まれています。HPLMを使用してがん細胞をより生体内に近い環境で培養することで、ヒト生理学との関連性の高い結果が得られる可能性があります。
がん領域で多数の文献が報告されているHPLMを是非お試しください。


Q2. 通常の平面培養では、本来のがん腫瘍の細胞構造や成長・分化・転移能を正しく評価できないと感じています。

A. 使用する細胞培養プラスチック製品を見直してみませんか?3D培養をサポートする製品群をご確認ください。

Thermo Scientific™ Nunclon™ Sphera3D培養システムは、スフェロイド培養(例:3D腫瘍スフェロイド)やオルガノイド培養(例:脳オルガノイド)のために設計されたもので、豊富なフォーマットを取り揃えています。3D細胞培養面では培養器具への細胞の付着がほとんどなく、自然に分泌される細胞外マトリックス(ECM)を介した細胞同士の凝集による3Dスフェロイドやオルガノイドの構築をサポートし、成長、分化、細胞構造、腫瘍微小環境についての新たな知見が得られる可能性があります。


Q3. なるべく細胞に負担をかけずに効率よく遺伝子導入したいが、今使用している試薬やプロトコルは最適なのでしょうか。

A. 使用する細胞ごとに適する試薬とプロトコルが異なります。低毒性・高効率の遺伝子導入試薬シリーズと、がん細胞に適したプロトコルをお試しください。

最も研究されているがん細胞株およびがん種に対して、豊富なトランスフェクションプロトコルをご用意しています。これらのプロトコルには、Invitrogen™ Lipofectamine™ 3000 Transfection Reagentを用いて、特定のがん細胞株に対して低毒性で高いトランスフェクション効率を実現するためのステップバイステップのガイドが含まれています。豊富なトランスフェクション試薬のラインナップと、乳がん、肺がん、前立腺がん、肝がんなどのさまざまな細胞株別に用意されたプロトコルで、お客様のがん研究を強力にサポートします。


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