QuantStudio 3D デジタルPCRで臨床検体中の腫瘍の不均一性を高精度で解明することが可能に
2014年11月19日
世界的な科学サービス企業サーモフィッシャーサイエンティフィックの一員であるライフテクノロジーズジャパン株式会社(所在:東京都港区芝浦、代表取締役社長:デイル H.パターソン)は本日、デジタルPCRでがん遺伝子中に見られるレアな変異を検出、および定量化できるCustom TaqMan SNP Genotyping アッセイを発売しました。ウェットラボで検証(バリデーション)されたアッセイは強化されたデジタルPCRのソフトウェアと組み合わせることによって、がん遺伝子中に一般的に見られる38種類の変異について、0.1%程度の存在を検出、および定量化することができます。
腫瘍の不均一性は、低頻度の変異をもつがんサンプルを研究する研究者にとって障壁となっており、がんに対する標的療法の開発の妨げとなっていました。複雑な腫瘍を正確に特徴付けることができれば、がんの原因や進行についての理解をさらに含めることが可能になります。
Custom TaqMan SNP Genotyping アッセイは、がん研究で最もよく利用されるEGFR、BRAF、KRAS、PIK3CA、およびJAK2の変異をターゲットとしたウェットラボでの検証(バリデーション)を経たアッセイです。さらに、QuantStudio 3DデジタルPCRシステムのワークフローで最適化され、強化したソフトフェアも提供します。
QuantStudio 3DデジタルPCRシステムは、実績のあるTaqManケミストリーと組み合わせることで、従来のリアルタイムPCRの限界を超える画期的なパフォーマンスを提供します。また、このワークフローは次世代シーケンシンサーなどにより特定された変異のバリデーションにも適しています。
デジタルPCRなどの技術による感度向上を通じて、血中の循環腫瘍細胞やフリーDNAなど、野生型DNAの中に微量の変異型を含むような検体の利用が可能になることによって、がん研究はさらに進化します。この分野の研究が推進されることによって、非侵襲的ながんの診断や治療のための技術開発が可能になり、将来的には腫瘍領域での医療や患者の転帰に変革をもたらす可能性が期待されます。
サーモフィッシャーサイエンティフィック ライフサイエンスソリューションズ部門 バイスプレジデント兼ライフテクノロジーズジャパン代表取締役社長 デイル H.パターソン
「QuantStudio3DデジタルPCRシステムは高い精度と感度で絶対定量を行うことができるシステムです。レアな変異解析のためにデザインされ、当社でバリデーションを行ったTaqManアッセイと組み合わせたこの新しいエンドツーエンドのソリューションによって、がん研究が加速するなかでより信頼性の高い技術を望む日本のお客様のご要望にお応えできることを大変嬉しく思っています。」
Thermo Fisher Scientific QuantStudio 3DデジタルPCRシステムとウェットラボでの検証を経たCustom TaqManSNP Genotyping アッセイの詳細についてはこちらをご覧ください。
QuantStudio 3DデジタルPCRシステムとCustom TaqManSNP Genotyping アッセイは研究用であり、診断行為への利用を意図したものではありません。
Thermo Fisher Scientific (www.thermofisher.com) について
Thermo Fisher Scientific Inc. (NYSE:TMO) は、170億ドルの収益と世界50 ヵ国に 50,000 人の従業員を擁する、世界をリードする科学サービス企業です。私たちのミッションは、私たちの住む世界を「より健康で、より清潔な、より安全な場所」にするために、お客様へ製品・サービスを提供することです。私たちはお客様がライフサイエンス研究をさらに加速させ、分析における複雑な課題を解決し、臨床診断を向上させ、研究室の生産性を高めることを支援します。当社の 4 つの強力なブランド、Thermo Scientific、Life Technologies、Fisher Scientific、Unity Lab Servicesは、革新的な技術、購入における利便性、包括的なサポートについて、他に類を見ない組み合わせをご提供します。
この件に関する報道関係者お問い合わせ先:
サーモフィッシャーサイエンティフィック
ライフサイエンスソリューションズ
井川 敦子
03-6832-9446
atsuko.igawa@thermofisher.com