~中外製薬の「ロズリートレク(一般名:エヌトレクチニブ)」のROS1融合遺伝子変異に対する適応追加を目指す~

プレスリリース
2020年5月13日
サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループ

報道関係各位

サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループ(グループ本社:東京都港区、代表:室田博夫)は、非小細胞肺がん(NSCLC)の4種のドライバー遺伝子を検出し、12種類の分子標的薬の同時適応判定を可能とする、次世代シーケンシング(NGS)技術を用いたコンパニオン診断システム「オンコマイン Dx Target Test マルチ CDx システム」について、厚生労働省に医療機器の製造販売承認事項一部変更申請を行いましたことを発表します。当社は中外製薬株式会社(以下、中外製薬)との戦略的提携契約締結のもと、中外製薬が販売する分子標的薬「ロズリートレク(一般名:エヌトレクチニブ)」の、ROS1融合遺伝子変異に対するコンパニオン診断システムとしての承認を目指します。

「オンコマイン Dx Target Test マルチ CDxシステム」は、測定項目として非小細胞肺がんの4ドライバー遺伝子(EGFR、ALK、ROS1、BRAF)を網羅するコンパニオン診断システムです。現在ROS1融合遺伝子変異については、クリゾチニブのコンパニオン診断システムとして、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん患者さんの治療適応の判定補助に用いられています。この度の申請で「ロズリートレク」に対する適応追加の承認が得られれば、診断システムの適応が拡大され、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん患者さんへの適切かつ迅速な治療を今まで以上に支援できます。

サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループの代表である室田博夫は次のように述べています。
「サーモフィッシャーサイエンティフィックは、米国食品医薬品局(FDA)より2017年6月に次世代シーケンサー技術を用いた世界初のマルチプレックスコンパニオン診断ソリューションの承認を取得して以来、非小細胞肺がんのコンパニオン診断システムの世界的リーディングプロバイダーとして、検出対象となる遺伝子変異の適応拡大を継続して行っています。この度の申請により、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん患者さんに適応可能な分子標的療法の幅が広がることを確信しています」

ロズリートレクについて

ロズリートレクは、ROS1(c-rosがん遺伝子1)およびTRK(神経栄養因子受容体)ファミリーを強力かつ選択的に阻害する経口投与可能なチロシンキナーゼ阻害剤です。ロズリートレクは、ROS1およびTRKキナーゼ活性を阻害することにより、ROS1またはNTRK融合遺伝子を有するがん細胞の増殖を抑制します。ロズリートレクは、「NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌」の効能又は効果において2019年6月18日に承認を取得し、「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の適応拡大について2020年2月21日に承認を取得しました。

※プレスリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承、ご注意をお願いいたします。

サーモフィッシャーサイエンティフィック インコーポレイテッドについて

サーモフィッシャーサイエンティフィック インコーポレイテッド(本社:米国マサチューセッツ州ウォルサム、NYSE:TMO)は、科学サービスを提供する世界的なリーディングカンパニーであり、収益は250億ドルを超えています。私たちのミッションは、私たちの住む世界を『より健康で、より清潔、より安全な場所』にするために、お客様に製品・サービスを提供することです。私たちはライフサイエンス研究のさらなる加速、分析における複雑な課題の解決、臨床診断性能と治療の向上、研究室の生産性向上に取り組むお客様を支援します。世界に75,000人以上の従業員を擁する当社のグローバルチームは、Thermo Scientific、Applied Biosystems、Invitrogen、Fisher Scientific、Unity Lab Services、Patheonといった業界をリードするブランドを通じて、革新的な技術、購入における利便性、医薬品開発・製造サービスにおいて、他に類を見ない組み合わせを提供します。
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