~ 中外製薬「ロズリートレク(一般名:エヌトレクチニブ)」の適応を追加 ~

プレスリリース
2020年8月21日
サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループ

報道関係各位

サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループ(グループ本社:東京都港区、代表:室田博夫)は、次世代シーケンシング技術を用いたコンパニオン診断システム「オンコマインDx Target Test マルチ CDxシステム(以下、本システム)」に関し、ROS1融合遺伝子陽性に適応する薬剤の追加について、2020年8月19日、厚生労働省より一部変更承認を取得したことを発表します。これにより、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん患者に対する、中外製薬株式会社が販売する分子標的薬「ロズリートレク(一般名:エヌトレクチニブ)」の適応判定補助として、本システムを使用することが可能となります。

サーモフィッシャーサイエンティフィックジャパングループの代表である室田博夫は次のように述べています。
「ROS1融合遺伝子は非小細胞肺がん患者様の約1~2%*1程度に発現が認められる、希少肺がんです。この度の承認により、ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺がん患者様に対して、新たな治療の選択肢をご支援できるようになりましたことを、大変喜ばしく思います。当社は今後も、コンパニオン診断システム、遺伝子パネルなどのソリューションのご提供ならびに、検出対象となる遺伝子変異の適応拡大を通じて、個別化医療の進展に尽力してまいります」

測定項目

遺伝子変異等 関連する医薬品
BRAF遺伝子V600E変異
  • ダブラフェニブメシル酸塩及びトラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物の併用投与
EGFR遺伝子変異
  • ゲフィチニブ
  • エルロチニブ塩酸塩
  • アファチニブマレイン酸塩
  • オシメルチニブメシル酸塩
ALK融合遺伝子
  • クリゾチニブ
  • アレクチニブ塩酸塩
ROS1融合遺伝子
  • クリゾチニブ
  • エヌトレクチニブ (2020年8月19日一部変更承認を取得)

ロズリートレクについて

ロズリートレクは、ROS1(c-rosがん遺伝子1)およびTRK(神経栄養因子受容体)ファミリーを強力かつ選択的に阻害する経口投与可能なチロシンキナーゼ阻害剤です。ロズリートレクは、ROS1およびTRKキナーゼ活性を阻害することにより、ROS1またはNTRK融合遺伝子を有するがん細胞の増殖を抑制します。ロズリートレクは、「NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌」の効能又は効果において2019年6月18日に承認を取得し、「ROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」の適応拡大について2020年2月21日に承認を取得しました。

出典

*1 Bergethon K, Shaw AT, Ou SH, et al. ROS1 rearrangements define a unique molecular class of lung cancers. J Clin Oncol 2012;30:863-70.

※プレスリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承、ご注意をお願いいたします。

サーモフィッシャーサイエンティフィック インコーポレイテッドについて

サーモフィッシャーサイエンティフィック インコーポレイテッド(本社:米国マサチューセッツ州ウォルサム、NYSE:TMO)は、科学サービスを提供する世界的なリーディングカンパニーであり、収益は250億ドルを超えています。私たちのミッションは、私たちの住む世界を『より健康で、より清潔、より安全な場所』にするために、お客様に製品・サービスを提供することです。私たちはライフサイエンス研究のさらなる加速、分析における複雑な課題の解決、臨床診断性能と治療の向上、研究室の生産性向上に取り組むお客様を支援します。世界に75,000人以上の従業員を擁する当社のグローバルチームは、Thermo Scientific、Applied Biosystems、Invitrogen、Fisher Scientific、Unity Lab Services、Patheonといった業界をリードするブランドを通じて、革新的な技術、購入における利便性、医薬品開発・製造サービスにおいて、他に類を見ない組み合わせを提供します。
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