より生理学的に適切な細胞培養モデルのための、人体内の自然な細胞環境に近づけた培地

プレスリリース
2021年4月20日
サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループ

報道関係各位

サーモフィッシャーサイエンティフィック ジャパングループ(グループ本社:東京都港区、代表:室田博夫、以下サーモフィッシャー)は2021年4月20日(火)、ヒト血漿の代謝プロファイルを模倣した細胞培養用培地「Gibco Human Plasma-like Medium(以下、HPLM)」を日本国内にて販売を開始したことを発表します。当製品は、人体内での細胞増殖をリアルに再現できるように設計されています。

Gibco Human Plasma-like Medium
Gibco Human Plasma-like Medium

HPLMは、ヒト血漿中と同じ濃度の塩を含んでいます。同様に、アミノ酸、核酸、糖、小有機酸など60種類以上の極性代謝物についても同じ濃度で含まれています。体内の自然な細胞環境により近いHPLMを用いることにより、研究者はがんやその他疾患を含む特定の研究用途において、生理学的に適切な培地が与える影響について調査することができます。HPLMは、ウシ胎児血清(FBS)を添加した場合、従来のFBS添加培地と同等の細胞増殖および生存率を維持することができます。ほとんどの細胞株において、従来の培地からHPLMに移行する際に、培養環境に順応させるための操作は必要ありません。

サーモフィッシャーサイエンティフィック バイオサイエンスビジネスのプレジデントであるエイミー・バトラー(Amy Butler)は、次のように述べています。「HPLMの革新的な技術は、サーモフィッシャーの研究パートナーによる素晴らしい仕事の証です。科学者の疾患への理解とそれに対処するための戦略を向上させる、という目的に合致した、材料の革新的な開発を追求するためには、産学連携が不可欠です」

HPLMは、ウィスコンシン州マディソンにあるモーグリッジ研究所のジェイソン・R・カンター(Jason R. Cantor)博士と、マサチューセッツ州ケンブリッジにあるマサチューセッツ工科大学ホワイトヘッド研究所のデビッド・M・サバティーニ(David M. Sabatini)博士によって開発されました。カンター博士とサバティーニ博士は、ホワイトヘッド研究所に譲渡されたHPLMに関する特許出願における発明者です。

※プレスリリースに記載している情報は、発表日時点のものです。現時点では、発表日時点での情報と異なる場合がありますので、あらかじめご了承、ご注意をお願いいたします。

サーモフィッシャーサイエンティフィック インコーポレイテッドについて

サーモフィッシャーサイエンティフィック インコーポレイテッド(本社:米国マサチューセッツ州ウォルサム、NYSE:TMO)は、科学サービスを提供する世界的なリーディングカンパニーであり、収益は300億ドルを超えています。私たちのミッションは、私たちの住む世界を『より健康で、より清潔、より安全な場所』にするために、お客様に製品・サービスを提供することです。私たちはライフサイエンス研究のさらなる加速、分析における複雑な課題の解決、臨床診断性能と治療の向上、研究室の生産性向上に取り組むお客様を支援します。世界に80,000人以上の従業員を擁する当社のグローバルチームは、Thermo Scientific、Applied Biosystems、Invitrogen、Fisher Scientific、Unity Lab Services、Patheonといった業界をリードするブランドを通じて、革新的な技術、購入における利便性、医薬品開発・製造サービスにおいて、他に類を見ない組み合わせを提供します。
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