プロテオミクスサンプル調製の自動化という枠組みを超えた、信頼性と生産性の最大化

プロテオミクスのサンプル調製に関連するコストや課題を解消します。Thermo Scientific AccelerOme自動サンプル調製プラットフォームは、単なる分析用の装置ではなく、迅速かつ正確で再現性のある結果をもたらすよう最適化されたエコシステムを実現します。実験設計用のソフトウエアに、ハードウェアと市販の試薬やキットを統合したことで、サンプル調製の枠組みを超えたさらなる飛躍を可能にし、新たなブレークスルーにつながる発見をもたらします。

サンプル処理における究極の信頼性

事前に構築された検証済みのサンプル調製メソッドと試薬キットの活用は、ユーザーのスキルレベルを問うことなく、エラーのないサンプル処理を実現し、実験の信頼性を最大限に高めることができます。検証済みキットには、すぐに使用可能なバッファーと試薬が取り扱いやすいトレイにパッケージ化されており、AccelerOmeプラットフォームでの利用は簡単で、サンプル調製のシームレス化と作業時間の最小化がもたらされます。サンプル調製キットの利用は、ラボでの再現性を確保し、メソッド移行の信頼性を最大限に高めます。

装置のハードウェアは実績ある液体処理フォーマットに基づいて構築されており、再現性のあるサンプル処理、最適なオンラインμSPEサンプルのクリーンアップによる界面活性剤除去とペプチド回収率の向上、正確なUV分光光度分析による品質管理を通じて、LC-MS分析前のペプチド濃度特定を可能にします。

優れたメソッドの柔軟性

ワークフローと装置機能を統合することで、プロテオミクスラボで実施される広範なアプリケーションに対応します。事前構築済みのメソッドおよび試薬キットは、発見段階の分析からハイスループットな生物学的定量化において、ラベルフリー定量(LFQ)とタンデム質量タグ(TMT)マルチプレキシングワークフローの両者を、研究サイズの規模を問うことなくサポートしています。検証済みのTMTマルチプレキシングキットは、Thermo Scientific TMT11plexおよびTMTpro 16plexラベル試薬で利用可能で、より優れたスループットオプションを提供すると同時に、効率を最大化します。自動サンプル調製の上限は、ラベルフリーであればサイクルあたり最大36サンプルまで、TMT11plexアイソバリックラベリング試薬サンプルではサイクルあたり33サンプル、TMTpro 16plexラベル試薬サンプルではサイクルあたり32サンプルです。TMTマルチプレキシングは、細胞、組織、生体液、精製タンパク質にて実行でき、その際のタンパク質量の範囲は10~100 μgです。

検証済み試薬キットによる再現性の最大化

AccelerOmeサンプル調製プラットフォーム用に専用の設計がされたThermo Scientific試薬キットの活用は、試薬の調達、バッファーの混合、プレートへのローディングを不要にします。化学的特性も向上するため、サンプルの超音波処理の必要性とインキュベーション時間が大幅に低減されると同時に、分解および標識の効率が最大化されます。LFQおよびTMTマルチプレキシングワークフローでの事前構築済みキットの活用は、各自の研究生活の全体にわたって、再現性に優れたサンプル調製を確実化します。

ユーザーエクスペリエンスの強化

Experiment Designerソフトウエアの利用は、実験全体のスリム化を可能にします。これは実験計画をシンプル化するための統合ソフトウエアであり、ワークフローをステップ化して追跡性を向上させ、サンプル名の作成、研究要素の割り当て、LFQおよびTMTマルチプレキシングでの実験値の処理が可能で、必要に応じてTMTサンプルのランダム化の追加とブリッジングも行えます。Experiment Designerソフトウエアはグラフィック表示による実験の視覚化機能も備えており、サンプルの命名規則をダウンストリーム処理とリンクさせることが可能で、Thermo Scientific Orbitrap質量分析計でのデータ取得キューへの対応や、Thermo Scientific Proteome Discovererソフトウエアでのデータ処理設計の分析も行えます。

さらにExperiment Designerソフトウエアには実験スケールの統計的検出力を特定する機能も含まれており、望ましい信頼区間を得るための推奨事項を提示させることも可能です。

動画

速度、精度、再現性に優れたサンプル調製の変革

AccelerOme自動サンプル調製プラットフォームのご紹介
プラットフォームのご紹介

より少ないタッチポイントで結果をより迅速に取得

以下に示すようにAccelerOmeプラットフォームであれば、試薬の自家調製や代替の自動プロトコルを用いた手動プロトコルと比較して、36のラベルフリーサンプルの調製におけるハンズオンステップの大部分を省略できます。AccelerOmeプラットフォームの利用は、ランダムエラーの発生原因でもある、試薬の混合やピペッティングを目的としたラボへの断続的な訪問を削減します。プラットフォームの自動化と化学的特性の最適化は、サンプル調製プロセスを迅速化し、LC-MS分析のサンプル品質と再現性を最大化することで、最終的な生産性を向上させます。

図1

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TMT標識試薬を用いた試料数30のサンプル調製では、追加の手順として、サンプルブリッジの作成、ラベリング、プーリング、アリコート供給をLC-MS分析前に実施しておくことが必要です。AccelerOmeプラットフォームであれば、サンプル調製プロセスをスリム化して、より短い時間とより少数のタッチポイントで高品質サンプルを取得することが可能です。

Time comparison - TMT

高度な自動化と試薬とバッファーの最適化による生産性の最大化は、信頼性に優れた結果を迅速にもたらし、時間的な拘束を削減します。

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定量的プロテオミクスワークフローのもたらす高度な洞察

プロテオミクスは、正確かつ高感度な質量分析を用いることで、単なる定性的テクニックから定性的かつ定量的テクニックの連続体へと進化しており、生物学、生化学、バイオマーカー発見、精密医療などの広範なアプリケーションにおいて重要な生物学的洞察をもたらすようになっています。

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大規模プロテオミクス

新たなワークフローにアクセスすることで、臨床的な関連性を有し、定量性、再現性、拡張性に優れ標準化された結果がもたらされます。トランスレーショナルプロテオミクスの能力は、質量分析の進歩を受けて飛躍的に向上しており、その恩恵はゲノミクス、トランスクリプトミクス、メタボロミクス/リピドミクスなど、その他のゲノミクス分野にも及んでいます。

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