グラム陽性菌の桿菌乳酸桿菌 ・グラム陰性菌のE. coliなどは、培養や遺伝子操作が行いやすいことから、組換えタンパク質生産システムとして広く一般的に利用されています。このような原核生物組換え発現系では、発現タンパク質を培地中へ分泌させたり、細胞内に蓄積させることができます。E. coliなどのグラム陰性菌の場合、標的タンパク質を上記とは別にペリプラズムスペースに蓄積させることも可能です。

細胞内に目的生成物を蓄積させる方法は、次の理由から一般的に有益です:遠心分離/濾過により、高度に濃縮された目的生成物を発現した細胞ペーストを得られる。また培養法の工夫により、バイオ医薬品を高細胞密度で生産できます。そのため分泌発現法よりも、少量の培養液で極めて高収量の組み換えタンパク質を得られます。細胞内生成物の回収には、細胞回収後細胞の破壊や溶解が必須です。

グラム陽性/グラム陰性の各菌種の細胞壁構造は、それぞれ大きく異なります。グラム陽性菌細胞壁は、タイコ酸を含む単一のペプチドグリカン層から構成されています。グラム陰性菌の細胞壁は、次の3層から構成されています: 外層(リポ多糖が豊富);ペプチドグリカン層;内層(内在性/表在性膜タンパク質を含むリン脂質)。グラム陽性とグラム陰性菌の機械的抵抗性の違いは、ペプチドグリカン層によって決まります。グラム陽性菌細胞のペプチドグリカン層は種によって様々ですが、グラム陰性菌細胞のペプチドグリカン層の2~20倍の厚さがあります。つまりグラム陽性菌の方が、構造的強度が高くなります。また細菌の機械的強度は、細胞の形状によっても異なります;球状のグラム陽性球菌は、棒状の桿菌よりも機械的抵抗性が高くなります。

使用する細菌破壊法を決定する際、対象の性質(pH感受性・熱安定性・界面活性剤/カオトロープへの耐性など)について考慮する必要があります。処理スケール、使用機器類、細胞のタイプ、構造的特性などを適正に考慮することによって、細胞破壊を効率良く行えます。理想的なプロトコル:標的タンパク質の生化学的パラメーターへの影響が極力低い;下流処理と適合性がある;標的タンパク質の粗抽出物の前処理が最小限で済む。

現行の細菌細胞破壊法は、機械的/非機械的のいずれかの方式に分類されます。細菌細胞の機械的破壊法には、高価な特殊装置が必要となります。高圧・強力・機械的な攪拌/粉砕処理によって、懸濁液/半固体ペースト中の細胞を溶解させます。非機械的な破壊法は、化学的/物理的/生物学的な各方法にさらに分類されます。化学的方法では、アルカリ性/酸性の試薬・洗浄剤・カオトロピック試薬・抗生物質などを使用します。物理的方法には以下があります:超音波破砕法;浸透圧ショック法;ガス解凍法;流体力学的キャビテーション;凍結融解破砕法など。生物学的方式では以下を利用します:種々の細胞溶解酵素;自己分解誘導;ファージ;細胞膜を分解する生物学的因子。

Thermo Scientific B-PER Complete Bacterial Protein Extraction Reagentは酵素と化合分を組み合わせることにより、可溶性タンパク質を効果的かつ穏やかに抽出します。また同様に、フレッシュ、あるいは凍結グラム陽性/グラム陰性細胞から、封入体を効果的かつ穏やかに単離します。新たなB-PER Complete Reagentは従来のB-PER Reagent (製品番号:78248)とは異なり、リゾチーム、Pierce Universal Nuclease、界面活性剤を含むトリス緩衝液です;オールインワン型の溶液であり、4℃下で長期安定して保存が可能です。本試薬はコストパフォーマンスの良いラボスケールに対応した試薬です。溶解液は低粘度なので、機械的破壊は一切行う必要がありません。本ページでは、新たなB-PER完全試薬の性能の実証データをご紹介いたします。

結果と考察

まずB-PER Complete Reagentについて、グラム陰性菌、E. coli ER2566 pLATE516xHis-Klenowとグラム陽性菌、枯草菌 WB800からタンパク質を溶解/抽出する性能に関して評価を行いました。新鮮な細胞(培養直後)と凍結細胞の破壊効率を比較しました。総タンパク質画分(試薬で処理した未分画のサンプル)および可溶性タンパク質画分(遠心分離により不溶性画分を除去した粗精製画分)を、ゲル電気泳動で分析しました。また光学顕微鏡を用いて溶解処理を行った細胞のフクシン染色像を観察した。B-PER Complete Reagentによって、グラム陰性菌のE. coli およびグラム陽性菌の枯草菌の凍結/フレッシュな細胞を効果的に溶解できました(図1)。グラム陰性菌のE. coliは、凍結細胞で非常に高収量を示しました;したがって、E. coliの溶解前に、凍結融解サイクルを少なくとも1回実行することが推奨されます。新鮮なE. coliを扱う場合、1 mMのEDTAをB-PER Completeへ添加する必要があります(比較データの提示無し)。

A14n08-Fig1
図1. B-PER Complete Reagentを用いた、グラム陰性/グラム陽性菌の効果的な細胞溶解。 E. coli、桿菌のフレッシュ、凍結細胞を試薬で溶解させた後、SDS-PAGE(10%ゲル)によりタンパク質画分を分離しました。 総タンパク質画分(T)とは、遠心分離で細胞破片を除去する前の、溶解物全画分を指します;また可溶性タンパク質画分(S)とは、遠心分離後の可用性画分を指します。 下側の画像は、溶解後にフクシン染色されたサンプルの顕微鏡画像です。

次に、同様の実験によって、以下の融合タンパク質を発現するE. coli ER2566細胞の溶解性について評価を行いました:6 x His-クレノウフラグメント(exo-クレノウ) (E. coli DNAポリメラーゼI断片、67 kDa)、GST-StpA (黄色ブドウ球菌 スタホスタチンA、12 kDa)、およびGST-Syk (ヒト脾臓チロシンキナーゼ、29 kDa)。B-PER Complete Reagentを使用した場合の実験結果を、別の一般的な溶解試薬(BugBuster™ Master Mix /EMD Millipore™社、 #71456-4)を用いた場合の結果と比較しました。細胞溶解と細胞破片の分離を行った後に、Pierce BCA Protein Assay Kit (製品番号:23225)を用いて可溶性タンパク質の収量を測定し、さらにSDS-PAGEで解析しました。組換えタンパク質を発現する凍結E. coliを溶解させると、B-PER Completeは、BugBuster Master Mixと同様の性能を示しました(図2)。しかしグラム陽性細胞を用いた複数の実験により、BugBuster Master Mixではフレッシュ、および凍結バチルス細胞を溶解できないことが判明しました。一方B-PER Complete Reagentを用いた場合、両細胞とも効果的に溶解できました(図3)。

A14n08-Fig2
図2. 2種類の市販試薬は様々な組換えタンパク質を発現するグラム陰性菌(E. coli)について、同等の溶解能力を示した。 3種類の融合タンパク質(6xHis-クレノウフラグメント/GST-StpA/GST-Syk)を発現する各凍結細胞のペレット(0.5 g) を、以下を用いて破壊しました:2.5 mLのB-PER Complete Reagent (左)、または2.5 mLのBugBuster™ Master Mix (右;EMD Millipore™社製)。 染色された12%ゲル(SDS-PAGE)の図:各タンパク質抽出試薬により得られた、コントロール(C )/総タンパク質(T)/可用性タンパク質(S)の各画分を示しています。 無印のレーンは、タンパク質ラダー(製品番号:26616)を示しています。 Pierce BCA Protein Assay Kit (製品番号:23225)を用いて、可溶性画分のタンパク質収量(濃度) を測定しました。 C = コントロール(IPTG誘導前のE. coli溶解物);T = 総タンパク質(遠心分離による細胞破片除去前の溶解物);S = 可溶性タンパク質(IPTG誘導培養液を遠心分離したもの)。
A14n08-Fig3
図3. B-PER Complete Reagentは、BugBuster™ Master Mixよりもグラム陽性細菌の溶解能力が優れている。 グラム陽性菌(枯草菌WB800)溶解物を12%ゲルを用いてSDS-PAGEを行い染色した結果。各溶解物は、以下2種類の試薬を用いて調製した。B-PER Complete Reagent (B-PER)、またはBugBuster Master Mix (Bug)。フレッシュ(Fre)、及び凍結(Fro)した細胞からタンパク質を抽出した。 T:総タンパク質、S:可溶性タンパク質、I:不溶性タンパク質。 無印のレーンは、タンパク質ラダー(製品番号:26616)。

溶解法は、本質的には下流アプリケーション(精製標的タンパク質の単離など)に不都合を生じない手法でなければなりません。B-PER Completeの評価は、以下の形態で行いました: N末端Hisタグ融合クレノウフラグメントのアフィニティー精製への適合性について、HisPur Ni-NTA Resin (製品番号:88222)を用いて評価;また、 N末端GSTタグ融合StpA、Sykの親和性精製への適合性について、Pierce Glutathione Agarose (製品番号:16101) を用いて評価。全ての組換えタンパク質を、一律の培養条件下で、E. coli ER2566 株中で発現させました。組換えタンパク質の発現後、B-PER Complete ReagentまたはBugBuster Master Mixいずれかの試薬を用いて細胞を溶解させました。可溶性タンパク質画分を遠心分離で分離し、Ni-NTAあるいはGSHベース精製に必要な添加剤を添加し、その後バッチクロマトグラフィー用の対応樹脂に直接アプライしました。B-PER Complete Reagentは、Ni-NTA精製に適合性があります(ただしその際、1 mMのEDTAを添加することが推奨されます) (図4)。さらに、B-PER Complete Reagentは、なによりもGSTベース精製に有利です。B-PER Complete Reagent と比較して、BugBuster Master Mixを用いた場合、精製GST-StpA、GST-Sykの収量は極めて低くなりました(図5)。固定化GSHリガンドのGSTタグとの相互作用は、明らかにBugBuster Master Mixの成分による悪影響を受けます。

A14n08-Fig4
図4. EDTAは、Ni-NTA精製におけるB-PER Completeのタンパク質抽出に適合性があります。 B-PER Complete Reagent[EDTA (-)非含有の形態、あるいは1 mM EDTA (+)含有の形態]を用いて、Hisタグ融合クレノウフラグメントを発現する凍結(Fro)およびフレッシュ(Fre) E. coli細胞を抽出しました。 HisPur Ni-NTA Resin (製品番号:88221)を用いて、Hisタグ融合タンパク質を精製しました。 SDS-PAGE(12%ゲル )の結果は、フレッシュな菌体の破壊に必要な1 mM EDTAは、Ni-NTAによるHisタグ融合タンパク質の精製を阻害しないことを示唆している。
A14n08-Fig5
図5. B-PER Completeは、Ni-NTA/GSHいずれの親和性精製にも対応します。 B-PER Complete Reagent (B-PER)またはBugBuster™ Master Mix (Bug)を用いて、3種類の融合タンパク質を発現する各凍結細胞を溶解させた後、発現タンパク質をNi-NTAまたはグルタチオンアガロースにより精製しました。 各レーンは、可溶性タンパク質画分(S)と各精製樹脂由来の最終的な溶出画分(E)。 コントロール(C)は、非誘導ER2566細胞の総タンパク質画分。 無印のレーンは、タンパク質ラダー(製品番号:26616)。 図中の矢印は、各溶解試薬を用いた結果の対を示しています;B-PER Complete をGSTタグタンパク質(グルタチオン精製)に適用すると、非常に優れた結果が得られました。

 

一部のアプリケーションでは、特異的プロテアーゼを用いて、親和性タグを精製タンパク質から除去する必要があります。HRV 3C (製品番号:88946)およびWELQut (# EO0861) プロテアーゼの酵素活性に対するB-PER Completeの影響を評価しました。上記のように本実験では、E. coli ER25666xHis-[WELQut認識配列]- クレノウ断片およびGST-[HRV3C認識配列]-Sykタンパク質を発現させ、プロ手畔処理しました。精製およびオンカラム切断のため、バッチ精製に適したクロマトグラフィー樹脂と溶解物をインキュベートしました。洗浄後、6xHis-WELTまたはGST-HRV3Cプロテアーゼを用いて切断しました。プロテアーゼ処理後、切断された標的タンパク質の存在を、フロースルー画分と溶出画分について確認しました。ゲル分析によって、B-PER Complete Reagentはこの精製プロセスに完全に整合性のあることが判明しました(図6);このオンカラム消化の適用時には、上記2つのプロテアーゼは本試薬によって活性が妨害されることはありません。またBugBuster Master Mixを用いて得られた溶解物も、一見これらのプロテアーゼ法への適合性があるように見られました;しかしGST-HRV3Cで得られた収量はごくわずかでした(図6;右下)。つまり、試薬がグルタチオンベース精製に適合しないため、オンカラム消化に使用できるGSTタグ融合Sykがごくわずかであるためと考えられます(図5参照)。

A14n08-Fig6

図6.B-PER Completeは、プロテアーゼを用いた下流処理に適合します。WELQut(上側の図)およびHRV 3C(下側の図)の各プロテアーゼによるHis/GSTアフィニティータグのオンカラム切断によって、タグを除去した精製組換えタンパク質(FTレーンに2つの矢印)を回収することができます。 (S) 可溶性タンパク質画分;(FT) プロテアーゼとのインキュベーション後のフロースルー;(E) タグおよびタグプロテアーゼを除去する溶出画分。コントロール(C)は、非誘導ER2566細胞の総タンパク質画分を示しています。無印のレーンは、タンパク質ラダー(製品番号:26616) を示しています。B-PER Complete (B-PER)を用いて調製した溶解物は、両システムに適合することが示唆されした。一方BugBuster™ Master Mix (Bug)は、HRV 3CプロテアーゼGSTタグシステムにおいてパフォーマンスの低さが見られました。

結論

B-PER Complete Reagentには、独自の非イオン性界面活性剤、および最適濃度の酵素(タンパク質の効果的な溶解/抽出を促進する)が含まれています。グラム陽性/グラム陰性菌から生成された溶解物は、タンパク質評価アッセイ・アフィニティークロマトグラフィー・下流の酵素処理にそのまま適合可能です。B-PER Complete Reagentは、機械的破壊を行わずに種々細菌を効果的に溶解でき、またコストパフォーマンスにも優れています。

手法

細胞培養とタンパク質合成:

組換えタンパク質を発現させるため、E. coli細胞を37℃、220 rpmで振盪条件下で、100 µg/mLのアンピシリンを含有するLB培地中で培養しました。0.1 mMのIPTGを用いて、OD600が0.6~0.8の時点で組換えタンパク質の発現を誘導しました。220-rpm、25°C条件下で3時間培養しました。非誘導細胞の発現パターンを分析するため、発現誘導の10分前に対照サンプルを採取しました。

細胞溶解:

以下の各試薬を用いて、細胞溶解を行いました:B-PER Complete Bacterial Protein Extraction Reagent (製品番号:89821)、およびBugBuster Master Mix (EMD Millipore社製、#71456-4/ *メーカー推奨プロトコルに従って実行)。そして、LB培地中の細菌細胞を手早く5000xg で10分間の遠心分離により回収しました。細胞ペレットとしては、処理前のフレッシュなもの、または-20oCで凍結保存されたものいずれかを使用しました。フレッシュなグラム陰性菌細胞には、最終濃度1 mM EDTA を含むB-PER Complete Reagentを添加しました。湿重量1 gあたり5 mLのB-PER Complete ReagentあるいはBugBuster Master Mix中へ細胞を再懸濁し、低速の振盪台で15分間、室温でインキュベートしました。溶解後、細胞溶解物を16,000xg4℃下で20分間遠心分離しました。等量(0.5 µL)の総画分、可溶性画分をSDSサンプルバッファ中で変性させ、12%のSDS-PAGEで分離しました。

溶解後の細胞のフクシン染色:

室温で15分間溶解させた後、加熱法によりサンプルをガラススライド上に固定しました。そしてサンプルをフクシンで1分間染色した後、蒸留水で洗浄しました。Olympus BX50顕微鏡(液浸対物レンズ装備)およびOlympus DP11デジタルカメラ(総ズーム倍率1250倍)を用いて、画像を取得しました。

タンパク質濃度の定量

以下をそれぞれ用いて、タンパク質の濃度および収量を測定しました:Pierce BCA Protein Assay Kit (Part No. 23225)、およびBovine Serum Albumin Standards (Part No. 23208)/ *マイクロプレート法のプロトコルを適用。

6xHis融合クレノウフラグメントのNi-NTA精製と6xHis-WELQutプロテアーゼによる切断:

バッチ法によるHisタグ融合クレノウフラグメントの精製のため、0.1 mLの平衡化HisPur Ni-NTA Resin (製品番号:88222)を、0.5 mLの溶解液(最終濃度10 mMのイミダゾールを含む)へ添加しました。樹脂および溶解物を、転倒混和しながら室温で30分間インキュベートしました。未結合タンパク質溶液を遠心分離により除去し、洗浄バッファ (100 mMのTris-HCl pH 8.0、500 mMのNaCl;20 mMのイミダゾール) を用いてカラムを2回洗浄しました。WELQut Protease (# EO0861)を用いて、メーカー推奨プロトコルに従って6xHisタグ融合クレノウフラグメントを特異的に切断しました。カラム2つ分の容量の溶出バッファ(100 mMのTris-HCl pH 8.0;500 mMのNaCl;500 mMのイミダゾール)で、タグ未切断タンパク質を溶出させました。

バッチ法によるGSTタグ融合Sykタンパク質の精製手順:

バッチ法によるGST-Sykや GST-StpAの精製のため、0.1 mLの平衡化Pierce Glutathione Agarose (製品番号:16101)を0.5 mLの溶解液へ添加しました。混合物を、転倒混和しながら室温で60分間インキュベートしました。未結合タンパク質溶液を遠心分離で除去し、洗浄バッファ(50 mM Tris-HCl pH 8.0;150 mM NaCl)でカラムを2回洗浄しました。メーカー推奨プロトコルに従いHRV-3Cプロテアーゼ(製品番号:88946)を用いて、GSTタグ融合Sykタンパク質を特異的に切断しました。カラム2つ分の容量の溶出バッファ(50 mMTris-HCl pH 8.0;150 mM NaCl;10 mM 還元型L- glutathione)を用いて、タグ未切断タンパク質を溶出させました。



    B-PER™ Complete Bacterial Protein Extraction Reagent

    Thermo Scientific B-PER Complete Bacterial Protein Extraction Reagentは、非常に使いやすい細胞溶解試薬です。非イオン性界面活性剤ベースで、細胞を効果的に破砕し、ネイティブおよび組み換えタンパク質を変性させずに可溶化します。全タイプのB-PER Reagentsは、以下の下流用途に適合します:アフィニティークロマトグラフィー(例:固定化金属アフィニティークロマトグラフィー;グルタチオンクロマトグラフィー);SDS-PAGE;タンパク質定量(例:Pierce BCA Protein Assay;Pierce 660nm Protein Assay)など。各用途に応じて、プロテアーゼ阻害剤・塩類・還元剤・変性剤・キレート剤などを試薬に添加します。

    B-PER Bacterial Protein Extraction Reagentの特性:

    • リゾチームやユニバーサルヌクレアーゼを含むトリスバッファベースの界面活性剤溶液です
    • 細胞溶解能とDNA消化能を向上することにより、効率よく可溶性タンパク質の放出、粘度低下を行うため、収量が上がります
    • 高分子量タンパク質を回収できます

    Thermo Scientific B-PER Complete Bacterial Protein Extraction Reagentの詳細はこちら

    For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.