Search Thermo Fisher Scientific
Search Thermo Fisher Scientific
byThermo Scientific Pierce Protein Biology Team - 04/05/11
Thermo Scientific Pierce Immunostain Enhancerで抗体性能を向上させます。このエンハンサーを使用することで、免疫染色に余分な時間をかけず抗体を大幅に希釈(メーカー推奨の5~20倍)することができます。一次抗体および二次抗体の希釈に使用するため、すぐに使用できプロトコルにステップを追加する必要はありません。
Pierce Immunostain Enhancerは色素(図1)および蛍光(図2-3)の検出にも対応しており、恒常的にシグナル強度と検出感度を向上させます。シグナル強化の度合いは抗体に依存し一般的に3~12倍となります。シグナル強度が上がるため、最適な検出結果を得るには抗体使用量を減らす必要があります。
図1. 特異性とシグナル強度を改善し、免疫組織化学的なバックグラウンドの発色を低減した。 0.01 µg/mL のRabbit anti-cytokeratin 18抗体とHRP-conjugated Goat anti-rabbit IgG(品番31460)を用いて低分化の結腸腺癌組織におけるサイトケラチンを検出している。 抗体はウシ血清アルブミン(BSA)ブロッキングバッファーまたはPierce Immunostain Enhancerで希釈した。 検出にはThermo Scientific Metal Enhanced DAB Substrate Kit(品番34065)を用いた。
図3. 一次抗体量を減らしより良い画像を取得(メーカー推奨のラミンB1一次抗体200倍希釈)。 パネルA:BSAブロッキングバッファーで1:125希釈した一次抗体を用いてA549細胞中のラミンB1を検出している。パネルB:Pierce Immunostain Enhancerを同じ希釈率で用いるとシグナルが過剰となる。 パネルC:標準バッファーで一次抗体を1:25,000希釈とすると、抗原は検出されない。パネルD:Pierce Immunostain Enhancerを用いることで、パネルCと同じ希釈率で鮮明にラミンB1を検出する。画像の取得は対物20倍(0.45 NA)の適切な光学フィルターセットを用い、同じゲインおよび露光時間で行った。
ホルマリン固定パラフィン包埋組織切片のパラフィンを除去し、クエン酸バッファーを用いた抗原賦活化を行い、内因性酵素のクエンチングおよびブロッキングを行いました。組織片はPAPペンで囲みました。一次抗体および二次抗体は2%Thermo Scientific Blocker BSA(品番37525)またはPierce Immunostain Enhancerで希釈しました。一次抗体を室温で1時間、または4°Cで一晩インキュベートしました。組織切片はHRPコンジュゲートの二次抗体とともに室温で45分間インキュベートし、次いでMetal Enhanced DAB Substrate Kit(品番34065)で検出しました。
A549細胞を1ウェルあたり5000個となるよう96ウェルプレートに播種し、37°C、5%CO2の加湿したインキュベーター内で18~20時間インキュベートしました。細胞は4%パラホルムアルデヒドで固定、0.1%Thermo Scientific Surfact-Amps X-100で浸透処理後、2%BSA、0.1%Triton* X-100のもと室温で30分間ブロッキングしました。一次抗体および二次抗体はBSAブロッキングバッファーまたはPierce Immunostain Enhancerで希釈しました。細胞を一次抗体とともに室温で1時間、または4°Cで一晩インキュベートし、続いてThermo Scientific DyLight Dyeコンジュゲートの二次抗体を室温1時間にて処理しました。
画像の取得は適切な光学フィルターセットを備えたAxio Observer* Z1 Microscope(Carl Zeiss Inc.)を用いて、対物20倍(0.45 NA)、同じゲインと露光時間で行いました。カメラはORCA-ER-1394 CCDデジタルカメラ(Hamamatsu)またはAxio MRC3カラーデジタルカメラを用いました。
Thermo Scientific Pierce Immunostain Enhancer を使用することで大幅に抗体希釈率を上げることができ(標準で5~20倍)、発色基質または蛍光基質を用いた免疫染色においてシグナル強度が3~12倍に向上します。
免疫染色エンハンサーの特徴
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.