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byAtul Deshpande, Ph.D.; Krishna Vattem, Ph.D. - 05/22/13
Thermo Scientific1-Step Human Coupled IVT Kit(品番88881)は、DNAテンプレートと使用するための、HeLa細胞ライセートに基づく哺乳類in vitro翻訳(IVT)システムです。本キットは、リボソーム、開始因子、伸長因子およびtRNAといったタンパク質合成に必要な細胞構成要素をすべて含んでいます。転写および翻訳は連続反応として起こり、pT7CFE1ベースのベクターに遺伝子をクローニングしたDNAテンプレートから、タンパク質を生成します。本キットでは、mRNAテンプレートからも翻訳を行うことが可能で、最大5時間まで効率的にタンパク質発現を継続可能です。
in vitroタンパク質発現のin vivoシステムに対する利点としては、毒性または不溶性のタンパク質を発現できること、より短時間のタンパク質合成、および修飾アミノ酸を用いたタンパク質標識(ラベリング)が挙げられます。このヒトin vitroタンパク質発現システムにおいて、EMCV IRESを持つベクターを使用することは、高い発現量を得るのに極めて重要です。目的の遺伝子をクローニングしたpT7CFE1ベースのベクターを用いて転写を行い、できたmRNAを、IVTキットを用いて翻訳します。最適化されたpT7CFE1ベクターは、T7 RNAポリメラーゼプロモーターおよびEMCV IRESを持ち、これらはcap構造に依存しない高いレベルのin vitroタンパク質発現を可能にします。
We developed a simple protocol to use components of the DNA-based 1-Step Human Coupled IVT Kit to express protein from mRNA templates. To assist in testing this procedure, we used a commercial in vitro transcription kit to produce a supply of “turbo-type” green fluorescent protein (tGFP) as a control mRNA (forthcoming product Thermo Scientific Pierce tGFP mRNA, Product 88880; contact us for information). Fluorescence of protein expressed from this tGFP mRNA template facilitates measurement and evaluation of the efficiency of the 1-Step Human Coupled IVT Kit to translate mRNA.
In this brief article, we present protocols for the translation and subsequent testing of mRNA, using tGFP mRNA as the template. Example data follow in the RESULTS and DISCUSSION section.
mRNAを扱う場合、RNaseフリーの環境を維持するよう気をつけます。試薬は使用前に速やかに解凍し氷上で保持してください。室温でIVT反応の準備を行います。未使用のHeLaライセートおよび他のキット構成品は、いずれも速やかに-80°Cで保存してください。あらかじめ適切なベクター(イントロダクション参照)を用いてmRNA(例:tGFP mRNA)を調製しておき、0.75 μg/μLの濃度に希釈します。
Following the translation reaction, keep the tube on ice for same-day analysis. Otherwise, store completed reactions at ≤ -20°C.
Table 1. Formulation of the IVT reaction. Except for the mRNA (template), components are from the Thermo Scientific 1-Step Human IVT Kit (Part No. 88881).
Component | Amount (µL) |
---|---|
HeLa Lysate | 12.5 |
Accessory Proteins | 2.5 |
Reaction Mix | 5 |
Nuclease-free Water | 2 |
mRNA (0.75µg/µL) | 3 |
Total | 25 |
発現したtGFPコントロールタンパク質を、以下の2つの方法の何れかで可視化または定量化します。
Be aware that tGFP control protein is from the copepod Pontellina plumata. This variety of GFP is not reactive to antibodies generated against Aequorea victoria GFP (i.e., EGFP or other EGFP mutants). However, it can be detected using anti- TurboGFP antibodies.
tGFP mRNAを用いた前述の方法(プロトコル)および試験結果(図1)は、(1) pT7CFEベクターの適切な調節エレメントを含むmRNAテンプレートを使用するための一般的なプロトコルを示し、(2) 新たに実験系を構築する際の戦略を示しています。
新規mRNAテンプレートを用いて本プロトコルの、反応スケールの変更、微調整を行う上で、tGFP mRNA(発売予定の製品88880)を用いた反応を並行的に実施すれば、反応液の成分および状態を容易に検証することが可能です。
実験の実施例は、pT7CFE1ベクターにクローン化した遺伝子から転写されたmRNAテンプレートを、Thermo Scientific1-Step Coupled IVT Kit(品番88881)を用いて効果的に翻訳する方法を示しています。また、本プロトコルを基に、翻訳を試験するためのコントロールとしてtGFP mRNA(発売予定の製品88880)を使用する方法についても述べています。
mRNA産生:tGFP DNAを、pT7CFE1-CHisベクター(品番88860)にクローン化し、次にInvitrogen™ MEGAscript™ In vitro転写キット(サーモフィッシャーサイエンティフィック、製品AM1334)を用いて転写しました。その結果として生じたmRNAを、以下の2つの方法の1つを用いて精製しました。(1)MEGAscriptキットで提供される取扱説明書に従ったフェノール-クロロホルム抽出およびイソプロピルアルコール沈殿、または(2)Ambion™ MegaClear™キット(サーモフィッシャーサイエンティフィック、製品AM1908)を用いたスピン-カップ、カートリッジベース、結合および溶出プトコル(洗浄ステップ数が全体を通じ2から3に増えている)。
mRNAの定量:精製したmRNAサンプルの一部を1:10に希釈し、NanoDrop™ 2000 UV-Vis分光光度計を用いて260 nm (A260)での吸光度値を測定しました。各mRNAサンプルの濃度は、A260の1単位は40 μg/mLの一本鎖RNAに相当するとして算出しました。次に、in vitro翻訳(IVT)プロトコルに合わせるため、mRNAサンプルを0.75 μg/μLに調整しました。
In vitro translation (IVT): The data presented here were generated using the protocol outlined above with components of the Thermo Scientific 1-Step Human Coupled IVT Kit (Part No. 88881).
Expressed protein quantitation: 10µL aliquots of each reaction were diluted 15-fold with phosphate-buffered saline (PBS) containing 0.1% BSA to yield 150µL test samples. A set of standards was prepared from recombinant tGFP protein of known concentration (Part No. 88899) by serial dilution (50µg/mL to 0.78µg/mL) in 0.1% BSA-PBS. Triplicates of test samples and standards were pipetted into wells of a black 96-well plate and the fluorescence values measured by a Tecan™ Safire™ Fluorescent Plate Reader at ex/em: 482/512nm. Concentrations of test samples were calculated by reference to the standard curve.
Thermo Scientific1-Step Human In Vitro Protein Expression Kits は、mRNAまたはプラスミドテンプレートから完全長タンパク質の翻訳と翻訳後修飾を行うことができ、最大で1反応あたり100 µg/mLの収量を得ることができます。
ヒトIVTキットは、in vitroでの翻訳または転写と翻訳を組み合わせた反応を行うための、HeLa細胞ライセートを用いた独自のタンパク質発現システムです。90分間の反応1回でタンパク質発現を行います。最適化されたpT7CFE1発現ベクターと組み合わせた場合、反応時間は6時間まで延ばすことができ最大100 µg/mLまで継続的にタンパク質合成を行えます。ヒトIVTキットは、機能性酵素、リン酸化タンパク質、糖タンパク質および膜タンパク質を発現させ、タンパク質相互作用の研究、迅速な変異解析の実行および活性測定にすぐに利用可能です。
1-Step Human Coupled IVT Kitの特長:
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For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.