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マススペクトルライブラリおよびデータベースにより、大量のMSnデータを自動的に分析して多くの低分子構成因子を同定でき、研究で得られた知識をより多くのルーチン定量アプリケーションに活かすことができます。ただし、分析担当者は未知化合物の同定に確実性を求めます。つまり、ライブラリ、データベースおよびナレッジストアには高品質で正確なデータを収容する必要があるということです。
スペクトルライブラリでヒットしない場合でも未知化合物を同定するには何が必要か、また、お客様が作成した高品質なライブラリをどうやってキュレーションして知識を共有するかについて、ご説明します。
低分子の同定は難しく、リファレンススタンダードがない、または入手が難しい多くのアプリケーションでは特に困難です。
未知低分子特性評価の課題を解決するために高分解能質量分析ライブラリが有する他とは異なる機能や、強力な解析ツールを用いてこうしたライブラリを最大活用する方法をご覧ください。
低分子の同定は難しく、参照標準がない、または入手が難しい多くのアプリケーションでは特に困難です。マススペクトルフラグメンテーションの網羅的ライブラリには、スペクトルマッチ、フラグメントイオンマッチ、同位体パターンまたはフラグメントイオンの比率までそろっているため、化合物同定に必要な信頼性を確保できます。
mzCloudは低分子アプリケーションに幅広く対応し、多様な構造および化合物情報をそろえているため、非常に高い信頼性で未知化合物の同定を行えます。
網羅的な高分解能MS/MSおよび多段階MSnスペクトルを幅広いメタデータとあわせて活用でき、非常に広範囲にキュレーションされた世界最大級の(一つの化合物に対するスペクトルおよびデータの合計に関して)マススペクトルライブラリを提供し、未知化合物のパワフルな同定を実現します。
各マススペクトルに対してフィルタリング、再キャリブレーション、平均化、構造に関するアノテーションを行っています。この高品質データに加え、衝突誘起解離および高エネルギー衝突解離を用いてさまざまな衝突エネルギーで複数の付加物を生成させ、各MSnフラグメンテーションスペクトルを取得しています。mzCloudはmzLogicとともに使用することで、本領を発揮します。
高い信頼性で未知化合物を同定 | より多くの未知化合物を同定 | スペクトルから構造を解析 | 研究およびルーチンアプリケーションに柔軟に対応 |
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ライブラリの内容はすべてキュレーションされており、十分にアノテーションされた詳細で検索可能なフラグメンテーションスペクトルが保存されているため、信頼性の高い結果が得られます。 | 低分子アプリケーションなどの幅広いchemical spaceに対応する詳細なフラグメンテーションスペクトルに対して、自動デコンボリューションおよびライブラリ検索を行うことにより、未知化合物を同定します。 | インフュージョン法もLC-MSも、ノミナルデータも高分解能データもカバーするソリューションで、ライブラリに一致するスペクトルがなくても、MSnスペクトルにより有益な結果を確実に得られます。 | オンラインの mzCloud.orgを無料で検索するか、Compound DiscovererおよびMass Frontierに直接アクセスしてください。ネットに接続していない場合は、mzVaultにより、オフラインでスペクトルライブラリを検索できます。 |
オンラインデータベースまたはユーザーが提供した構造から構造検索できる機能を存分に活用して、MSnおよび部分構造のスペクトルマッチからより多くの未知化合物を高い信頼性で同定できます。
構造ライブラリの検索では一致するものが見つからない場合でも、mzCloudの網羅的なフラグメンテーション情報を使用できます。スペクトルの類似性と部分構造情報(プリカーサーイオンの特徴的なスペクトル)から、mzLogicがあらゆる情報を集め、未知化合物のもっとも有力な候補を提示します。mzLogicはThermo Scientific Compound Discovererソフトウェア3.0以上およびThermo Scientific Mass Frontierソフトウェア8.0以上で使用可能です。
信頼性の高い元素組成を使用して幅広いオンライン構造ライブラリを検索し、候補構造を提示します。数百、数千もの候補がある場合、mzLogicはお客様が取得した高品質のMSnスペクトルデータを活用し、幅広いmzCloudスペクトルライブラリの共通する部分構造の情報を確認します。
この部分構造の情報を使用して共通する部分構造がどれだけオーバーラップしているかを比較することにより、候補化合物をランク付けして候補リストを大幅に縮小します。このプロセスはCompound Discovererソフトウェア内ですべて自動的に実行できます。さらに信頼性を高めたいときには、Mass Frontierソフトウェアを使用すれば、縮小したリストのフラグメンテーションメカニズムをより詳細に解明し、推定的同定の確実性を高めることができます。
複数のライブラリおよびデータベースの利点を統合 | 当て推量に頼らない未知化合物の同定 | 数千もの候補を少数に絞り込む |
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mzLogicは、もっとも幅広いマススペクトルフラグメンテーションライブラリであるmzCloudから、多数のオンライン構造データベースまで、複数のライブラリやデータベースの内容を組み合わせて未知化合物の構造を同定します。 | mzCloudで一致するものが見つからなくても、幅広いフラグメンテーション情報を使用して、MSnデータから共通の部分構造情報を特定し、推定的同定に役立てることができます。 | 元素組成を使用して構造データベースを検索すると、数千もの候補がヒットする場合があります;mzLogicはMSnデータおよびmzCloudフラグメンテーションライブラリ全体を使用して構造情報をできる限り明らかにし、構造の類似性に基づいて、数千個の候補を少数に絞り込みます。 |
mzLogicアルゴリズムとmzCloudに収容されているさまざまな構造の高品質なマススペクトルフラグメンテーション情報を組み合わせることにより、構造を提示、確認し、当て推量に頼ることなく低分子未知化合物の同定ができます。
スペクトルライブラリに一致するものが認められない場合、そのまったく未知の化合物を同定するプロセスを自動化するうえでmzLogicがどのように役立つかをご覧ください。スペクトルライブラリの類似性検索を化学物質データベース検索と組み合わせることにより、実際のフラグメンテーションデータを最大限活用してランク付けし、もっとも可能性の高い候補化合物を提示します。
データとは、あなたが取得した知識であり、それだけで価値のあるものです。mzVaultではオフラインでmzCloudのMS2レベルのスペクトルデータにアクセスして検索したり、自作のスペクトルライブラリ情報を保管したりできます。スペクトル情報とあなたが得た知識は自動的にCompound Discovererから新規または既存のライブラリに送信され、Compound DiscovererまたはMass Frontierを用いてそのライブラリを検索できます。
専有ライブラリをキュレーションして高品質データを維持したいとき、mzCloudのキュレーションで使用するツールと同じものをMass Frontierで使用できます。これにより、スペクトルデータを確実にフィルタリング、再キャリブレーション、平均化し、構造に関するアノテーションを付与して、組織内でその知識を共有可能な状態にできます。
オフラインでより多くの未知化合物を特定 | 知識のライブラリを作成して共有 | 解析したことのある化合物かどうかを確認 | お持ちの高品質データをキュレーション |
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ネットに接続できず、mzCloudにアクセスできないこともあります。mzVaultにはmzCloud内のMS2レベルのスペクトルデータが収容されているため、高い信頼性で未知化合物を同定できます。 | 組織内用のスペクトルライブラリを作成、保存、検索できます。mzLogicにより未知化合物を同定した場合、または専有する化合物がある場合にその価値ある情報を確実に活用できます。 | 詳細な構造データベースや、構造または部分構造を提示するmzLogicを用いても、未知化合物を同定できない場合があります。この情報を保存し、当該の未知化合物を以前分析したかどうかの確認に使用しましょう。 | お客様の価値あるデータのキュレーションが重要な場合は、Mass FrontierのキュレーターツールならmzCloudの作成で使用するのと同じツールを使用してmzVaultに高品質な自作ライブラリを作成できます。 |
新しいMetabolikaモジュールにより反応経路の作成、編集、検索ができ、知識を次のレベルに上げることができます。Thermo Scientific Compound Discoverer 3.0以上およびThermo Scientific Mass Frontierソフトウェア8.0以上の反応経路を出版物レベルのグラフィックで作成、編集でき、幅広い生物の370を超えるキュレーションおよびアノテーション済み生化学経路を備えているため、経路情報の共有がこれまで以上に容易にできます。
Metabolikaモジュールは部分構造の検索、フラグメンテーション予測およびmzLogicによる未知化合物の同定率向上にも活用できます。
本モジュールをCompound Discovererソフトウェア内で使用すれば、代謝フラックス解析データを含む双方向性の統計データオーバーレイ機能により、一つ上のレベルの視覚化を行うことができます。
反応経路を作成、編集、保存 | 370を超える代謝経路情報にアクセス | データ上に経路をマッピングするとともに統計学的情報を視覚化 |
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モジュールに収容された370を超える代謝経路からお客様独自の反応経路に至るまで、知識を簡単に編集およびキュレーションし、今後Compound DiscovererおよびMass Frontierソフトウェアのいずれにおいても使用できます。 | モジュールに収容した経路に関する知識の組み合わせはMetabolikaのみに限定されるものではなく、部分構造検索やmzLogicでも存分に活用できます。 | Compound Discovererソフトウェア内で検出した化合物を、非常に見やすくインタラクティブな表示方法で経路にマッピングすることが可能です。さらに、データ表示をわかりやすくするため、フラックス解析から得られた統計学的情報をMetabolikaの経路に表示させることもできます。 |
こちらは、モジュールに収容されているフラックス解析データとMetabolika経路解析ツールの例です。同位体標識分析で得られた置換率の定性的フラックス解析を示しています。
Thermo Scientific Mass Frontier 8.0以上でお客様のライブラリ、つまりは知識を作成、キュレーション、共有できるので、組織全体での知見の共有が可能です。
Mass Frontierソフトウェアのキュレーター機能では、mzCloudをキュレーションして独自の高品質なマススペクトルライブラリを作成するときと同じツールが使用できます。完全なプリカーサーイオンおよびフラグメンテーションイオンの構造および化学式、質量の再キャリブレーション、付加物の検出およびアノテーション、そして衝突エネルギーのブレークダウン曲線を、お客様が持つ知識に追加して、独自のMSnスペクトルツリーを作成しましょう。
Mass Frontierソフトウェアのデータマネージャー内でライブラリを簡単に管理でき、ソフトウェアに搭載されたサーバーマネージャーによってネットワーク全体でその知識を共有できます。
知識を保存してその価値にアクセス | 最高レベルの品質のスペクトルフラグメンテーションライブラリを作成 | すべてのデータアノテーションを行うとともに有益なメタデータを追加 |
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あなたのデータには価値があります。それは十分な情報に基づいて決断を下すために集めた知識と情報です。キュレーター機能により、データや知識を取得して存分に活用し、本当の価値を手に入れることができます。 | mzCloudのキュレーションで使用するのと同じツールを用いてスペクトルツリーを作成することにより、データの品質を最高レベルに維持することができます;ノイズスペクトルやアーチファクトを取り除くとともに、データを完全に再キャリブレーションします。 | プリカーサーイオンおよびフラグメントイオンのピークに付与した構造および化学式のアノテーション、衝突エネルギーブレークダウン曲線、公開資料のメタデータ検索などにより、高品質の質量フラグメンテーションデータを補完します。 |
新たなキュレーターモジュールでは、お客様が専有する化合物のスペクトルツリーのキュレーション、フラグメントアノテーションおよび質量の再キャリブレーションを行って、よく整理された高品質のローカルMSnライブラリを構築することができます。
MSnスペクトルツリーの自動フラグメンテーションアノテーションを使用して、高い信頼性で構造を解明できます。フラグメンテーション経路は構造を提示することによって推測することも可能で、それにはHighChemフラグメンテーションライブラリ™を最大限に活用します:このライブラリには、査読付き論文に掲載されている52,000を超えるフラグメンテーションスキーム、217,000の個別の反応、256,000の化学構造および216,000の解読済みメカニズムから得られた情報を収載しています。
高品質のマススペクトルを低分子構造に確実に変換するために、どのようにしてThermo Scientific Mass Frontierソフトウェアや統合ソフトウェアフレームワークを活用できるかをご覧ください。
無料の60日間トライアルをダウンロードしてCompound DiscovererソフトウェアおよびMass Frontierソフトウェアによってマススペクトルライブラリ、未知化合物解析ツールやその他の価値あるツールをどのように活用し、データを最大活用できるかをお確かめください。
Mass Frontierソフトウェアのアップグレードについて:
低分子特性評価や同定が意思決定を鈍らせていますか?質量分析ソフトウェアなどのクラウドベース技術はますますラボラトリーに普及しています。