ExpressLink™ T4 DNAリガーゼは、わずか5分以内に室温(25°C)でDNAフラグメントの突出末端同士または平滑末端同士のライゲーションを触媒するT4リガーゼです。“A”オーバーハングを持つPCRフラグメントの場合は、25°C15分で反応が終わります。 T4リガーゼは、ATPの存在下で、2本鎖DNA の3’-末端のヒドロキシ基と5’-末端のリン酸基のホスホジエステル結合反応を触媒します。 ExpressLink™ T4 DNAリガーゼは、組成を最適化し、弊社の他製品に比べ反応速度が速く、扱いやすいインキュベーション温度を実現してます。 この酵素は1本鎖DNAをライゲーションしません。

製品概要

  • 5分で迅速に突出末端または平滑末端を持つDNAフラグメント同士を連結します
  • “A”オーバーハングを持つPCRフラグメントを15分で迅速に連結します。
  • 反応温度が25°Cと扱いやすく、ウォーターバスやヒートブロックが必要ありません。
  • DNAのベクターへのクローニング、直鎖状DNAの再環状化、ライブラリー構築、TAクローニングおよびリンカーのライゲーションなどに最適です。
  • エキソヌクレアーゼフリー

ExpressLink™ T4 DNAリガーゼ反応の経時変化

 

図1: ExpressLink™ T4 DNAリガーゼ反応の経時変化
LITMUS28ベクターはEcoRV(平滑末端)またはHindIII(突出末端)で制限酵素切断した後、ゲル精製し、ウシ小腸由来アルカリホスファターゼで処理しました。 HaeIIIで切断したфX174 DNA(平滑末端)およびHindIIIで切断したλ DNA(突出末端)のインサートを、ExpressLink™ T4 DNAリガーゼにより、個別のベクターにライゲーションしました。 ライゲーション産物はケミカルコンピテントセルDH10Bに形質転換した後、LB-Ampプレートにて37°Cで一晩培養しました。

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図 2: エクソヌクレアーゼアッセイ。
5’-FAMラベルした20 merのオリゴを0、5、10、または25ユニットの様々なリガーゼ(ExpressLink™ T4 DNA Ligase、競合製品A、および競合性品B)と混合し、37°Cで16時間インキュベーションしました。 反応液に標準化マーカー(N)を加えた後、TBE-Ureaゲルで電気泳動し、撮影しました。