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高分解能融解(HRM)解析は、核酸配列の遺伝的変異の同定に使用されるポストPCRテクニックの1つです。HRMは、シーケンシングなどのより手間のかかるテクニックの前段階として、多数の潜在的な変異体配列を迅速かつ安価にスクリーニングする目的で広く利用されています。結果として得られる融解曲線プロファイルは、ジェノタイピング研究を始め、変異スクリーニングやメチル化解析などの他の多くのアプリケーションに貴重な情報を提供します。
Applied Biosystems MeltDoctor HRM試薬は、SNP解析、メチル化解析、変異スキャンなどのHRMアプリケーションにおいて高感度かつ一貫した結果を提供できるよう、特別に配合されています。
HRM解析は、標準的な融解曲線解析(SYBR Green色素などを使用)と次の2つの点で異なります。
TaqMan SNPジェノタイピングアッセイが現在のゴールドスタンダードとして正確性と再現性に優れたPCRベースのジェノタイピングを行えるのに対して、HRMは特定のケースでの利用が適しています。たとえば固有の配列制限によりTaqManプローブを設計できない場合や、ジェノタイピングを行うサンプルの変異性が高く、プローブの特異度により一部の種が見落とされる可能性のある場合は、HRMの方が成功率は高くなります。同様に、少ないサンプル数で多くのSNPを解析する場合や、未知のSNPを含む可能性のあるサンプルの核酸変動を解析する場合は、HRMを検討すべきです。
HRMの恩恵を受けられるその他のジェノタイピング研究には次のものがあります。
MeltDoctor HRMマスターミックスには、HRM-PCRに必要なすべてのコンポーネントが含まれています(テンプレートとプライマーを除く)。広範なゲノムターゲットに対して優れたHRMパフォーマンスを発揮するよう配合されています。市販のミックスとは異なり、MeltDoctor HRMマスターミックスは使用前の追加混合を必要とせず、HRMアプリケーション専用に開発、最適化されています。マスターミックスは便利な2倍濃度で提供されており、成分として次のものが使用されています。
ホットスタートパフォーマンスをもたらし、非特異的な生成物形成を最小限に抑え、室温での反応開始を可能にする、高純度DNAポリメラーゼ
ハイパフォーマンスなHRMで重要な光学的および化学的特性を備えたInvitrogen SYTO 9二本鎖核酸蛍光染色剤の安定化型
後続するPCR反応でのウラシルDNAグリコシラーゼ(UDG)によるアンプリコン分解を可能にすることで、キャリーオーバー汚染を最小化
最適なHRM結果を得るための正確な配合がされたマグネシウム塩およびその他の緩衝成分
MeltDoctor HRMマスターミックスには必要なすべてが含まれているため、実験のセットアップが大幅に簡素化されます。サンプルとPCRプライマーのペアを追加するだけで、反応を実行するための準備が整います。
キットには、高分解能融解解析に必要なPCRコンポーネントとMeltDoctor HRM色素が含まれています。独自に実験のカスタマイズができるよう、試薬は混合せず個別の容器に入れた状態で供給されます。
この陽性コントロールキットには、フォワードとリバースPCRプライマーおよび対立遺伝子AA、AB、BBを表す3つのDNAテンプレートなど、HRM解析のデモンストレーションとトラブルシューティングを行うためのコンポーネントが含まれています。
すぐに使用できるMeltDoctor HRMキャリブレーションプレートには、MeltDoctor HRMキャリブレーション標準およびMeltDoctor HRMマスターミックスなど、純粋な色素とHRMキャリブレーションに必要なすべてのコンポーネントが含まれており、HRM解析の開始時に付随する複雑さが軽減されます。これらは、融解曲線間の正確性と再現性に優れた識別に必要な、熱的および光学的キャリブレーションを提供します。
MeltDoctor HRMキャリブレーション標準には、熱的および光学的HRMキャリブレーションにて独自のキャリブレーションプレートの準備を要望する研究者に適した、DNAテンプレートとプライマーが含まれています。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.