よくある質問(FAQ)

  Essential 8™培地とビトロネクチン(VTN-N)について

  1. Essential 8™培地とは?
  2. Essential 8™培地はいくつのコンポーネントで構成されていますか?
  3. Essential 8™培地には、bFGFが含まれていますか?
  4. ビトロネクチン(VTN-N)とは何ですか?
  5. 他の基底膜抽出とVTN-Nを比較すると、どのような違いがありますか?
  6. Essential 8™培地はゼノフリー(異種動物由来成分不含)ですか?
  7. VTN-Nは、ゼノフリー(異種動物由来成分不含)ですか?
  8. Essential 8™培地およびVTN-Nは、PSCsの長期増殖に対応していますか?
  9. Essential 8™培地には、ロット間差がありますか?
  10. 過去に他の培地や基質で培養されたPSCsは、Essential 8™培地およびビトロネクチンで培養することは可能ですか?
  11. 異なる培地条件で凍結保存されたPSCsを融解後、Essential 8™培地およびビトロネクチンで培養することは可能ですか?
  12. Essential 8™培地およびビトロネクチンのPrototype(プロトタイプ)とは何ですか?

    Essential 8™培地及びビトロネクチン(VTN-N)のご使用に関して

  13. Essential 8™培地およびVTN-Nで増殖した細胞の形態はどのようになりますか?
  14. Essential 8™培地は、どのように調整しますか?
  15. キットに入っているDMEM/F-12(HAM)の代わりに、他のバージョンのDMEM/F-12を使用することは可能ですか?
  16. 凍結したEssential 8™のサプリメント(50X)を37℃のウォーターバスで融解することは可能ですか?
  17. Essential 8™完全培地の使用期間はどのくらいですか?
  18. 毎日使用できるよう、Essential 8™培地を37℃のウォーターバスで温めることは可能ですか?
  19. ROCKインヒビターをEssential 8™培地で使用することは可能ですか?
  20. ROCKインヒビターやブレビスタチンはどのような働きがありますか?
  21. Essential 8培地で増殖した細胞を、他のフィーダーフリー培地より交換頻度を減らして培養することは可能ですか?
  22. Essential 8™培地とVTN-Nを併用した場合、どのような継代方法を推奨しますか?
  23. Essential 8™培地とVTN-Nで培養した細胞継代にディスパーゼやコラゲナーゼなどの酵素を使用することは可能ですか?
  24. 継代する際のEDTAにおける推奨濃度はどのくらいですか?
  25. EDTAを解離剤として使用した場合、どのくらいのインキュベーションが望ましいですか?
  26. 室温のEDTAでインキュベーションすることは可能ですか?
  27. 推奨される継代比率は?
  28. 定期的な継代を行っている間に、細胞をPBSで洗浄することは可能ですか?
  29. Essential 8™培地で細胞凍結することは可能ですか?

    Essential 8™培地成分に関して

  30. Essential 8™培地に含有されるインスリンは、どのような働きがありますか?
  31. Essential 8™培地に含有されるbFGFは、どのような働きがありますか?
  32. L-アスコルビン酸は、どのような働きがありますか?
  33. セレンは、どのような働きがありますか?
  34. トランスフェリンは、どのような働きがありますか?
  35. TGFβは、どのような働きがありますか?
  36. 皮膚生検標本で採取された線維芽細胞を、ゼノフリー条件環境を実現するため、Essential 8™培地で培養することは可能ですか?
  37. フィーダーフリー条件下において、どの細胞株をEssential 8™培地でテストしましたか?
  38. Essential 8™培地とGeltrex®で培養した細胞継代にEDTAを使用することは可能ですか?
  39. 細胞がうまく接着しない?
  40. フィーダー細胞を使用したKSR培地からEssential 8™培地およびビトロネクチンに移行する際に細胞が接着しない?

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Essential 8™培地とビトロネクチン(VTN-N)について

Essential 8™培地に関する以下の情報をお役立てください。
Essential 8™培地とビトロネクチン(VTN-N)で培養された細胞には、他のフィーダーフリーの培養系と比較して主に3つの違いがあります:

  • 通常、細胞は、他のフィーダーフリー培地よりも最大24時間前に継代しなければなりません。
  • 細胞密度が85%に到達した時点で継代しなければなりません。 85%を超えて継代した場合、細胞の健全性および最終収量が劣化する場合があります。
  • 必ずEDTAで継代してください。 コラゲナーゼやディスパーゼは好ましくありません。 継代の詳細はFAQに掲載しています。

1. Essential 8™培地とは?
Essential 8™培地とは、ヒト多能性幹細胞(PSCs)の培養および増殖用に作られたゼノフリー(異種動物由来成分不含)およびフィーダーフリーの培地です。 Essential 8™培地は、James Thomson氏の研究室のChen氏ら[1]によって開発され、Cellular Dynamics International社により認証されています。幅広く実験検証され、多くのPSC株において多能性を維持することが立証されています。

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2.Essential 8™培地はいくつのコンポーネントで構成されていますか?
Essential 8™培地は、PSCsの培養に必要な8つの成分のみで構成されています。 本製品は、他社製品Mで見られるロット間差を克服する培地としてChen氏ら[1]によって開発されたものです。 Essential 8™培地は、最小限のコンポーネントであることと、(表1)そこからアルブミン(BSA)を取り除くことで、ロット間差をより低減しています[1]。 Essential 8™培地は、便利な2種類のコンポーネントキットで販売されています: DMEM/F-12 (HAM) 1:1(サイズ:500 mL)およびEssential 8™サプリメント (50X)(サイズ:10 mL)

表1: 他社製品M及びEssential 8™培地の成分比較

成分
他社製品M
Essential 8™ Medium
DMEM/F-12

L-アスコルビン酸

セレン

トランスフェリン

NaHCO3

Glutathione

 
L-L-グルタミ

 
Defined lipids

 
Thiamine

 
Trace elements B

 
Trace Elements C

 
β-Mercaptoethanol

 
Albumin (BSA)

 
インスリン

FGF2

TGFβ1

Pipecolic acid

 

LiCl

 
GABA

 
H2O

 

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3.Essential 8™培地には、bFGFが含まれていますか?
はい、Essential 8™培地には、100 ng/mLの塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)が含有されています。従って、追加でbFGFを添加する必要はありません。

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4.ビトロネクチン(VTN-N)とは何ですか?
ビトロネクチン(VTN-N)とは、大腸菌で発現されたヒトビトロネクチンのアミノ酸断片62-478に対応する組換え型ヒトタンパク質です。 VTN-Nは、封入体から精製し、ヒトPSCsのフィーダーフリー培養用基質として使用できるよう、リフォールディングされたものです(1)。 Essential 8™培地と併用した場合、VTN-Nは、複数のPSC株で多能性および正常な増殖性を維持することが立証されています。

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5.他の基底膜抽出物とVTN-Nを比較すると、どのような違いがありますか?
VTN-Nは、組成が明らかな組換え型ヒトタンパク質のため、ヒトプラズマ由来のビトロネクチンや標準的な基底膜抽出物(BME)と比較して、PSC培養での変動性が低減されます。 また、全長ビトロネクチンや組成が明確な他の基質と比べて、VTN-Nは経済的でよりスケーラブルなPSC培養を可能とします。

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6.Essential 8™培地はゼノフリー(異種動物由来成分不含)ですか?
はい。Essential 8™培地は、8つの成分を含有したゼノフリー培地で信頼性および堅調性の高い培養を提供します。

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7.VTN-Nは、ゼノフリー(異種動物由来成分不含)ですか?
はい。VTN-Nは、組成が明らかな組み換え型ヒトタンパク質です。

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8.Essential 8™培地およびVTN-Nは、PSCsの長期増殖に対応していますか?
Essential 8™培地およびビトロネクチンは、核型異常の兆候が現れることなく、50継代以上のPSC増殖に対応しており、3つの生殖細胞系統全てに分化能を保持していることが分かっています。 James Thomson研究室のChen氏ら[1]の論分に発表されている通り、ビトロネクチンのVTN-N変異型は、Essential 8™と併用するとヒト多能性幹細胞への接着および生存率が野生株のビトロネクチンより高まります。

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9.Essential 8™培地には、ロット間差がありますか?
Essential 8™培地は、既存のフィーダーフリー培地と比べ、ロット間差が少なくなっています。 Essential 8™培地は、20種類以上の変動性の高い成分を含有した他の培地とは異なり、米国cGMPに準拠した生産施設で製造されています。また、最適化されたコンポーネントで成長因子を含有しているため、変動性を最小限に抑え、細胞の健全性・多能性・増殖性の最大化を図ることが可能となります。

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10.過去に他の培地や基質で培養されたPSCsを、Essential 8™培地およびVTN-Nで培養することは可能ですか?
Matrigel™基底膜マトリックスを使用した他社製品M、または、Geltrex®マトリックスを使用したStemPro® hESC SFMなどフィーダーフリーの培地系で培養された細胞を、Essential 8™培地およびVTN-Nで培養することに成功しています。 また、KnockOut™ SRのフィーダー上で増殖したPSCsもEssential 8™培地およびVTN-N上で問題なく培養できることも分かっています。 ただ、培地を交換する際には、Essential 8™培地およびVTN-N上で培養する前に、細胞を手作業またはEDTAを使って継代する必要があります。

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11.異なる培地条件で凍結保存されたPSCsを融解後、Essential 8™培地およびVTN-Nで培養することは可能ですか?
はい。他社製品MやMatrigel™基底膜マトリックスによる培養で凍結保存されたPSCsは、Essential 8™培地で融解、VTN-N上に播種出来ます。 株によっては、凍結保存の際に増殖していた培地および基質で融解したほうが、より有効な場合があります。 次の継代では、EDTAを使用し、Essential 8™培地およびVTN-Nへと移行してください。

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12. Essential 8™培地およびVTN-NのPrototypeとは何ですか?
プロトタイプとは、ライフテクノロジーズ社により製品開発されたが、その開発がまだ完全な新製品導入プロセスを終えていないことを意味します。 プロトタイプの培地は、New York州Grand Islandにある弊社サイトでcGMP準拠の下、製造されており、開発スペックの合否テストが行われています。ただし、まだ保存の延長期限(>12ヶ月)のテストが行われていません。 Essential 8™培地(製品番号:A14666SA)およびビトロネクチン(VTN-N)(製品番号:A14701SA)におけるプロトタイプとは、cGMPに準拠した安定性試験および社内プロセスを現在実施中であることを意味します。 これらの試験が完了後、カタログ製品という扱いになり、プロトタイプではなくなります。

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Essential 8™培地及びビトロネクチン(VTN-N)のご使用に関して

13.Essential 8™培地およびVTN-Nで増殖した細胞の形態はどのようになりますか?
正常な多能性幹細胞の形態が見られるはずです。 PSCsの形態は、特に境界線のはっきりとした密集コロニーで、高い核/細胞質比が見られると予測されます。 下記の画像は、6継代目のPSCsです6。

14.Essential 8™培地は、どのように調整しますか?
Essential 8™を500 mLの完全培地に調整するには、Essential 8™サプリメント(50X)を一晩かけて2~8℃で融解し、下記リストに掲載された成分を無菌状態で混ぜ合わせます。

成分 Stock concentration Final concentration 分量
DMEM/F-12 (HAM) 1:11x490 mL
Essential 8™ Supplement50倍1x10 mL

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15.キットに入っているDMEM/F-12 (HAM)の代わりに、他のバージョンのDMEM/F-12を使用することは可能ですか?
Essential 8™培地の調製に、DMEM/F-12 (HAM) (A14625DJ)の代わりに、DMEM/F-12の他のカタログ製品を使用することはできません。 キットに付属されたDMEM/F-12 (HAM)には、高濃度の重炭酸ナトリウム(重曹)が含有されています。

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16.凍結したEssential 8™のサプリメント(50X)を37℃のウォーターバスで融解することは可能ですか?
サプリメントは、一晩かけて2~8℃で融解するのが最適です。

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17.Essential 8™完全培地の使用期間はどのくらいですか?
Essential 8™完全培地の使用期間は、2~8℃で2週間です。

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18.毎日使用できるよう、Essential 8™培地を37℃のウォーターバスで温めることは可能ですか?
Essential 8™の完全培地は、37℃のウォーターバスではなく、室温で予め温めておくことが重要です。4℃から37℃と温度変化を繰り返すと、bFGFの活性が急激に落ちてしまいます。

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19.ROCKインヒビターをEssential 8™培地で使用することは可能ですか?
はい。使用出来ますが、必須ではありません。弊社のプロトコールでは、ロー結合タンパク質キナーゼ(ROCK)インヒビターを日常的に使用することはありません。 ROCKインヒビターの使用が望ましい場合は、継代する際にインヒビターを添加するようにしてください。 ROCKインヒビターは、通常の細胞培養時には取り除いてください。 ROCKインヒビターは、アッセイによって使用するか否かが決まり、通常の細胞培養には不要です。

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20.ROCKインヒビターやブレビスタチンはどのような働きがありますか?
ROCKインヒビター(HA100またはY27632)もしくはブレビスタチンを添加すると、初期の生存性が高まり、トランスフェリンとセレンが添加されることにより、クローニング効率を高める働きがあります。 ROCKインヒビターを含有した培地で細胞を通常培養している場合は、日常的な培養においても添加する必要が出てくるかもしれません。

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21.Essential 8™培地で増殖した細胞を、他のフィーダーフリー培地より交換頻度を減らして培養することは可能ですか?
いいえ。細胞は、継代後の例外を除いては毎日培地交換を行う必要があります。

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22.Essential 8™培地とVTN-Nを併用した場合、どのような継代方法を推奨しますか?
Essential 8™培地およびVTN-Nで培養した細胞は、EDTAで継代する必要があります。

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23.Essential 8™培地とVTN-Nで培養した細胞継代にディスパーゼやコラゲナーゼなどの酵素を使用することは可能ですか?
コラゲナーゼやディスパーゼなどの酵素は、Essential 8™培地とVTN-Nで培養した細胞には効果がありません。 細胞継代にこれらの酵素を使用すると、生存率が低下し、接着が弱まります。

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24.継代する際のEDTAにおける推奨濃度はどのくらいですか?
カルシウムやマグネシウムを除去したダルベッコリン酸バッファー(DPBS)で、0.5 mMのEDTAで調整することを推奨します。(製品番号:14190-144)

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25.EDTAを解離剤として使用した場合、どのくらいのインキュベーションが望ましいですか?
EDTAを使用した場合のインキュベーションは、37℃で4~5分が理想的です。 細胞が分離し始め寄せ集まった時点で顕微鏡から覗いてみると、コロニーに穴があるように見えます。この状態は容器から細胞を剥がすタイミングであることを意味します(下記図A)。 下記図Bのように、コロニーがばらばらに分散してしまう状態は好ましくありません。

A B

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26.室温のEDTAでインキュベーションすることは可能ですか?
はい、EDTAは室温でも使用可能ですが、インキュベーションは5~8分と通常より若干長めにしてください。

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27.推奨される継代比率は?
EDTAには、ディスパーゼやコラゲナーゼとは異なった解離特性があり、コロニー(EDTA含有)のサイズが非常に小さいため、最適な培養条件に対応すべく、継代比率を調整する必要があります。 細胞の密集度が~85%に到達したら、継代する必要があり、通常Day4を指します。 Day3でも継代可能な場合もあります。 EDTAで継代する場合の一般的な比率は、1:6、1:8、もしくは1:10になります。 早すぎる/遅すぎる継代を避けるため、継代比率を調整しなければなりません。

A B c.

(A) Essential 8™およびVTN-Nで増殖したPSCsの継代24時間後。培地交換前の状態。(B) Essential 8™培地およびVTN-Nで増殖したPSCsが継代可能な状態。(C) Essential 8™培地およびVTN-Nで増殖したPSCsがオーバーコンフルエントになった状態

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28.定期的な継代を行っている間に、細胞をPBSで洗浄することは可能ですか?
EDTAで継代したヒトPSCsは、EDTAを添加する前にカルシウムおよびマグネシウムを除去したダルベッコリン酸バッファー(DPBS)で洗浄する必要があります。

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29.Essential 8™培地で細胞凍結することは可能ですか?
はい、Essential 8™完全培地と10%濃度のDMSOで、定期的に凍結することが出来ます。

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Essential 8™培地成分に関して

30.Essential 8™培地に含有されるインスリンは、どのような働きがありますか?
インスリンは、細胞の生存性および増殖に重要な成分です。

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31.Essential 8™培地に含有されるbFGFは、どのような働きがありますか?
bFGFは、多能性幹細胞の生存性及び増殖に不可欠な成分です。

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32.L-アスコルビン酸は、どのような働きがありますか?
L-アスコルビン酸(ビタミンC)は、ES細胞およびiPS細胞の増殖を促進します。

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33.セレンは、どのような働きがありますか?
セレンは、培養条件を維持するのに不可欠な成分です。

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34.トランスフェリンは、どのような働きがありますか?
トランスフェェリンの添加は、初期段階における生存性およびクローニング効率を高める働きがあります。

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35.TGFβは、どのような働きがありますか?
TGFβの添加により、NANOG発現が増え、ヒトPSCsにおける長期的かつ一貫性・安定性の高い培養が可能となります。

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36.皮膚生検標本で採取された線維芽細胞を、ゼノフリー条件環境を実現するため、Essential 8™培地で培養することは可能ですか?
はい、皮膚生検標本から採取された線維芽細胞は、EGF、トロンビン、ヒドロコルチゾンを添加し、Essential 8™培地で増殖・培養することが可能です。(1)

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37.フィーダーフリー条件下において、どの細胞株をEssential 8™培地でテストしましたか?
Essential 8™の培地系で複数のPSC株がテストされています。(1)

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38. Essential 8™培地とGeltrex®で培養した細胞継代にEDTAを使用することは可能ですか?
はい。ビトロネクチン(VTN-N)の場合と同様に、EDTAを使用して解離してください。

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39. 細胞がうまく接着しない?
(1)VTN-Nの濃度を1ug/cm2にする。(2)アダプテーションの時にだけROCKインヒビターを加える(Y-27632の場合は10um添加、Thiazovivinの場合は2um添加)。(3)EzPassageを使用しない。

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40. フィーダー細胞を使用したKSR培地からEssential 8™培地およびビトロネクチンに移行する際に細胞が接着しない?
馴化培地(Conditioned Medium)とGeltrex®を、Collagenase typeⅣまたはdyspaseを使用して 1, 2継代します。その後、Essential 8™培地とGeltrex®を、Collagenase typeⅣまたはdyspase を使用酵素として用いて1, 2継代培養する。最後に、Essential 8™培地とVTN-NにEDTAを使用して置き換えてください。

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参考文献:

  1. Chen G, Gulbranson DR, Hou Zet al. (2011) Chemically defined conditions for human iPSC derivation and culture. Nat Methods8 (5):424–429.

Commercialized in Partnership with Cellular Dynamics International.
本製品は研究用にのみ使用できます。 診断用には使用できません。