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SeqStudio Flexシリーズジェネティックアナライザは当社の最先端のミッドスループットジェネティックアナライザで、サンガーシーケンスおよびフラグメント解析において高いデータ品質と信頼性を提供すると同時に、技術の進歩を活用することで柔軟性の向上、より容易な操作、高い接続性と保守サービスを実現します。
SeqStudioジェネティックアナライザは低スループットで使いやすく便利なベンチトップシステムで、ゴールドスタンダードであるキャピラリー電気泳動によるサンガーシーケンスとフラグメント解析を簡単な操作で実現します。
医薬品開発プロセスにおけるSeqStudio Flexジェネティックアナライザを用いた配列の検証および変異同定
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サンガーシーケンシングとフラグメント解析を用いた分子診断研究および解析技術の開発
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バイオ法医学ラボにおける、SeqStudioジェネティックアナライザを使用したSTR解析によるヒト個人識別
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310ジェネティックアナライザからSeqStudioへの移行のきっかけと、がん遺伝子変異の確認にSeqStudioを使用した経験の共有
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植物バイオリソースの品質管理を遺伝子解析で確実に、SeqStudio Flex システムの柔軟なサンプルセットを効率的に活用
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ABO式血液型遺伝子医の発現調節機構を解明する
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ゲノム編集の基盤技術の開発や応用研究を推進
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マグロの種や漁獲海域を遺伝子解析で判別
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シーケンス解析データの受け取りをクラウドで効率よく
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遺伝子から見た脳、そしてこころとは?-精神機能を分子的基盤で理解する
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「希少・未診断疾患」研究にゲノム解析で挑む
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注記:
研究者のご発言、分析、ご意見、結論は著者の意見であり、サーモフィッシャーの意見ではありません。分析、ご意見、結論は、各研究者の事例に特有のものであり、他の事例でも同じ結果が得られると想定して用いられるべきではありません。
研究用途にのみご使用ください。診断目的には使用できません。
©2022 Thermo Fisher Scientific Inc. 無断複写・転載を禁じます。特に指定のない限り、商標はすべてサーモフィッシャーサイエンティフィックとその子会社の所有物です。
ご研究内容:認知機能や社会性など、高次の脳機能を分子生物学の視点から理解することが我々の最終目的です。しかし、ヒトに直接アプローチすることは困難。そこで、遺伝と精神疾患の関連に注目し、遺伝的に改変したヒト型精神疾患モデルマウスの作製等を介して、脳機能の分子機構を明らかにすることを目指しています。
SeqStudioジェネティックアナライザの使用目的:精神疾患に関わる遺伝子変異をマウスES細胞に導入して細胞モデルを樹立することにも取り組んでおり、ベクターやES細胞のDNAシーケンス解析をスピーディーに行うために、オールインワンカートリッジ方式で簡便に扱えるSeqStudioジェネティックアナライザを活用しています。
SeqStudioジェネティックアナライザを使用して良かった点:我々にとってシーケンサはツールに過ぎないので、そこに労力をかけたくありません。
その点、SeqStudioジェネティックアナライザは簡便に使えて便利。また外部委託よりも早く、当日中に結果が得られるスピード感も気に入っています。
ご研究内容:小児の神経疾患における遺伝学的解析を長らく行ってきました。特に原因不明で診断がつかない疾患(未診断疾患)や希少ゆえに診断困難な疾患(希少疾患)の原因遺伝子を特定し、その背景となる分子メカニズムの解明に取り組んできました。
SeqStudioジェネティックアナライザの使用目的:論文投稿にあたり、遺伝子変異の確認はNGSだけでなくサンガー法でも行う必要があります。全エクソーム解析は外部機関に委託しますが、サンガーシーケンスは研究室に新しく導入したSeqStudioジェネティックアナライザで迅速に行いました。
SeqStudioジェネティックアナライザを使用して良かった点:以前はキャピラリ交換が大変で作業できる人が限られていましたが、SeqStudioジェネティックアナライザはカートリッジ方式なので誰でも行えます。臨床の研究室なので業務の合間に実験することも多く、操作の簡略化は私たちにとって大きなメリットです。
ご研究内容:ABO式血液型は、20世紀初頭に発見されて以降、輸血や犯罪捜査などに活用されています。ABO式血液型は、糖転移酵素をコードするABO遺伝子によって決定されますが、ABO遺伝子の発現機構の全容は明らかになっていません。赤血球表面の抗原が少ない特殊な血液型に注目し、転写調節機構の解明と医療への応用を目指しています。
SeqStudioジェネティックアナライザの使用目的:研究では、ABO式血液型ならではの仕組みのために苦労したこともあったという例えばBO型の場合、欠失などの遺伝子変異がどちらのアレルにあるのか厳密に証明する必要があります。ゲノム編集した時の配列確認も同様です。私たちは、ABO遺伝子のAやBのアレルのみをそれぞれ特異的にPCRで増幅する方法を開発しました。この時の配列決定ではサンガー法を用いるので、次世代シーケンサが普及している今でも私たちの分野ではサンガー法によるシーケンシングは欠かせません。
SeqStudioジェネティックアナライザを使用して良かった点:これまで、1本キャピラリのABI PRISM™ 310ジェネティックアナライザで行っていましたが、SeqStudioジェネティックアナライザを導入しました。以前は、キャピラリやポリマーの交換に経験が必要でしたが、SeqStudioジェネティックアナライザはカートリッジタイプなので誰でも交換でき、メンテナンスが容易になりました。PCRで用いた8連チューブのままでセットできるので、実験フローの面でも便利です。
ご研究内容:生命科学のツールとして広く使われるようになり、社会からも注目されているゲノム編集。所属する研究室の主宰者である山本卓教授と共に、ゲノム編集の基盤技術の開発と協同研究を通じた応用研究に取り組んでいます。
SeqStudioジェネティックアナライザの使用目的:新たなゲノム編集技術の開発や応用研究では、ゲノム編集に用いるためのプラスミドベクターのコンストラクトを多数作製する必要があります。複雑なコンストラクトを作製する時にはステップごとにシーケンスを確認するため、SeqStudioジェネティックアナライザを使用します。
SeqStudioジェネティックアナライザを使用して良かった点:オールインワンカートリッジ方式なので、経験者がポリマー交換する必要がなくメンテナンスが楽になりました。またパソコンを接続させなくてもタッチスクリーンだけで直接操作できるため、毎年入ってくる学生に操作方法を指導しやすいメリットがあります。
ご研究内容:まぐろは世界中の海を回遊し、日本船や外国船が漁獲・利用していることから、国際的な水産資源としての保護管理が行われています。そのため、種・海域別などの年間漁獲量には規定が設けられている場合があります。また日本は責任あるまぐろの消費国として、国際的な資源管理の枠組みに反して漁獲された漁獲物の日本への輸入を防止する必要があります。特にメバチはマグロ類の中では国内流通量が最も多く、国際水産資源研究所は水産庁から委託されて、日本に輸入されるメバチの漁獲された海域を遺伝子解析で判別しています。
SeqStudioジェネティックアナライザの使用目的:ミトコンドリアDNAの遺伝子解析から大西洋産メバチとインド洋・太平洋産を判別できます。この方法で、外国船から年間150隻程度をランダムに抜き打ちで検査し、1隻あたり25検体を調べています。最初にApplied Biosystems™ TaqMan®アッセイで遺伝子型を解析し、その中から判別できない検体はシーケンスで確認します。魚の流通をストップさせて実施するので、解析には正確さとスピードが必要です。TaqManアッセイなら、午後に届いた検体を夕方には判別ができるので助かっています。またシーケンスが必要な場合も、Applied Biosystems™ SeqStudio™ジェネティックアナライザを使って翌日には結果が分かります。
SeqStudioジェネティックアナライザを使用して良かった点:以前は1本キャピラリのABI PRISM™ 310ジェネティックアナライザを使っていたので複数サンプルの解析には時間がかかりましたが、キャピラリが4本に増えて操作性も上がったのでストレスなく短時間で解析できるようになりました。
同志社大学生命医科学部医生命システム学科の共同機器室の管理担当者として、システム使用に関してご意見を伺いました。
SeqStudioジェネティックアナライザの使用目的:シーケンサを所有せずに外注することも検討しました。しかし、研究科の先生方と話し合い、シーケンシングという分子生物学の基本技術を自分たちのところで行うことは、研究機関として必要だという結論に至りました。また教育機関として、学部生への授業で実物をみせることも重要だと考えました。SeqStudioジェネティックアナライザを使用して良かった点:オールインワンカートリッジ方式なのでポリマー交換やバッファ補充などが不要でメンテナンスにかける時間が減りました。
解析塩基数の自由度が高いことやラン時間が短いため、午前中にサンプルを受け取れば、当日中に解析を終えて結果を依頼者に返せます。以前所有していた3130xlジェネティックアナライザは16本キャピラリだったので、16サンプル集まるまで時間がかかったり、サンプル数が集まらない場合はランニングコストが割高になるのを承知でランすることもありました。SeqStudioジェネティックアナライザは4本キャピラリなので4サンプルあればランでき、小回りが効きます。大量解析でなければ、小さいスケールの方がランニングコストを抑えられ、共通機器として適します以前は解析データの受け渡しは、メールに添付して送るのみでした。SeqStudioジェネティックアナライザの導入を機に、クラウドによるデータの受け渡しも可能になりました。
依頼者がクラウドによるデータの受け取りを希望する場合、シーケンシングが終わるとクラウド上に解析データが自動的に保存され、各研究室のパソコンからアクセスできるようにしています。オペレーターが不在だったり、その他の業務でメールする時間が取れない場合でも、依頼者はすぐに解析データにアクセスできます。
理化学研究所バイオリソース研究センターは日本のバイオリソース事業の中核拠点としてバイオリソースの収集・保存・提供しています。実験植物開発室では、代表的な実験植物のシロイヌナズナとミナトカモジグサの種子のほか、多様な植物の培養細胞や遺伝子材料などをとり扱っています。「シロイヌナズナでは570系統の野生種の種子や25万個の完全長cDNAクローンを保持しており、リソース利用希望者への提供時や定期的な品質管理のために遺伝子型解析で系統を正確に確認しています」と井内氏らは話します。植物のバイオリソースの品質管理担当者の方々に新しく導入したキャピラリシーケンサのApplied Biosystems™ SeqStudio™ Flexジェネティックアナライザの活用や従来機種のApplied Biosystems™ 3130xlジェネティックアナライザとの比較について伺いました。
植物の系統を遺伝子型解析で確認
「これまで 2台の3130xl システムを使ってきましたが、2022年末でサポート終了となるため、新しくSeqStudio Flex システムを導入して植物のバイオリソースの品質管理に使用しています。シロイヌナズナの系統の遺伝子型解析では、16か所のSSR領域についてフラグメント解析を行います。SSRは個人識別で用いられるSTRと同じような短い塩基のリピート配列です。十数年前の3100から3130xlシステムへの機種変更時には、フラグメントの泳動パターンが異なり、とても苦労しました。そこで今回も事前に従来機種と比較しましたが、キャピラリーを36 cmから50 cmに長くしたにも関わらず、泳動パターンはほぼ同じでした。これまでのデータと一致したのでとても助かりました」と井内氏と齊藤氏は語ります。さらに「バイオリソース事業では多検体の品質管理を行っているので、ハイスループットなSeqStudio Flexシステムを導入できたことで作業効率が良くなりました。また、品質検査は一連の流れで4、6または8検体の単位で扱うことが多いので、24本というキャピラリーは作業の流れに沿って正確に品質検査の結果を得られます」と齊藤氏は続けます。
シーケンシング解析も精度よく実施
「培養細胞は、年に1回、DNAバーコーディングで用いられるrbcL遺伝子等の特定領域をシーケンスして、継代している細胞に間違いがないか、前年と同じ結果になるかどうかを分担して確認しています。シロイヌナズナの完全長cDNAクローン等の遺伝子材料は、提供の際にシーケンスを確認してデータと共に提供しています」と阿相氏。「シーケンスに関しても従来機種と比較しましたが、まだ解析回数は少ないものの、Cが連続するpolyC配列や、polyC配列の後に更に連続配列が続くような特徴のある配列では、SeqStudio Flexシステムのベースコールが改善していました。従来機種ではピークが連なりうまく分離できずにミスコールになっていたので目視での再確認が必要でしたが、新しい機種ではピーク分離が改善され、自動でベースコールができました。客観性が高いデータなので提供時も安心です」と続けます。
利点はフレキシブルなプレートセッティング
最後にSeqStudio Flexシステムで最も気に入っている点を伺いました。「以前はランをスタートさせる前に、他のスタッフと事前の打ち合わせを行い、すべてのサンプルがそろってからスタートしていましたが、このシステムでは誰かがランをスタートしていても、好きな時に自分のサンプルプレートを追加できます。フラグメント解析の後に続けてシーケンス解析を行ったり、急ぎの場合にはプレートを入れ替えたり、柔軟に使える点が便利ですね。定期検査とオンデマンドの提供前検査が切れ目なく進行することにより、業務効率の向上を期待しています」と3人は語ります。