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蛍光色素分子の基本的な蛍光特性 ― 励起および蛍光 ー は折れ線グラフで示されることが多いです。これらの曲線は、発生する励起および蛍光を、波長関数で表しています。照射された蛍光色素分子の動きを予測する重要な情報が得られます。この情報を理解することが、蛍光現象を理解する重要なステップとなります。
蛍光色素分子は、特定の波長の光で最も効率的に励起します。この波長が蛍光色素分子の最大励起です。最大励起に近い波長の光はまた、下の色付き部分のような励起を引き起こす場合もありますが、あまり効率的ではありません。
励起範囲および最大励起。A)蛍光色素分子の励起スペクトル(線)および最大励起(矢印)。B) スペクトルの色付き部分は、蛍光色素分子の蛍光が著しく少ない波長を示しています。
励起範囲と最大励起についての詳細は、光スペクトルおよび蛍光との関係、をご覧ください
蛍光蛍光も同様の動きをします:蛍光色素分子の蛍光出力は、特定の波長で最も起こりやすくなります。この波長が蛍光色素分子の最大蛍光です。図に示されるように、励起された蛍光色素分子はまた、最大蛍光に近い波長でも蛍光します。しかし、この蛍光はあまり強くありません。
蛍光範囲および最大蛍光。A)蛍光色素分子の蛍光スペクトル(線)および最大蛍光(矢印)。B)スペクトルの色付き部分は、蛍光色素分子の蛍光が著しく弱い波長を示しています。
蛍光色素分子の最大励起での照射は、最大の蛍光蛍光をもたらしますが、より低いまたはより高い波長での照射は蛍光の強さだけに影響し、蛍光プロフィールの範囲や全体形状は変わらないことを理解していることが大切です。この図が示すように、最大励起に近い波長で効果の低い励起が起こる可能性がありますが、蛍光の強さは減ります。
異なる波長の励起による蛍光色素分子蛍光への影響。異なる励起波長(A-E)での、励起インプット(青色曲線)および蛍光アウトプット(赤色曲線)を示します 。A) 蛍光色素分子の最大励起 で励起した場合、最大の蛍光がもたらされます。B-E)他の準最適波長で励起した場合は、励起インプット量の減少に比例して、蛍光が弱くなります。蛍光色素分子が蛍光を蛍光する波長は、準最適な励起波長で励起した場合はシフトしません;蛍光色素分子が蛍光する蛍光量が減るだけです。
励起範囲と最大励起についての詳細は、 光スペクトルおよび蛍光との関係をご覧ください
蛍光色素分子の最大蛍光は常に、最大励起よりも長い波長で起きる — つまりエネルギーが少ない — ことに注意してください。最大励起と最大蛍光の差をストークスシフトと呼びます。ストークスシフトの大きさは、蛍光色素分子の電子構造により決まり、蛍光色素分子分子の特徴です。では、なぜエネルギーが失われるのでしょうか?
ストークスシフトは、励起した蛍光色素分子のエネルギーの一部が、分子の短い励起状態の間に生じる分子振動によって失われることで起こります。このエネルギーは励起した蛍光色素分子と衝突し、周囲の溶媒分子に熱として消失します。
ストークスシフト模式図。 蛍光色素分子 の最大励起は、(1)励起プロセス中に分子のエネルギーレベルがピークに達した場合に起こります。蛍光プロセス中に蛍光色素分子から光が放出されると、エネルギーが失われ、(2)最大蛍光がシフトします(3)。このプロセスをストークスシフトと呼びます。
要約すると、蛍光色素分子の励起および蛍光スペクトルには、蛍光色素分子を効果的に使用するには、どの波長の光を使用・検出する必要があるかについて、役に立つ重要な情報が含まれています また、2つ以上の蛍光色素分子を実験で同時に使用する場合は、励起スペクトルと蛍光スペクトルを慎重に考慮し、蛍光色素分子が明瞭な蛍光を生じるよう励起させる必要があります。
このビデオでも同様に学習できます。
スペクトルをプロットして比較し、複数の蛍光色素分子におけるスペクトルの適合性をチェックして下さい。
これらのクイックガイドを使用して、アプリケーションに適したツールを選んで下さい。また他のオプションについてはリソースリンクを参照して下さい。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.