TA クローニングキット

Invitrogen TA Cloning テクノロジーは、ワンステップのクローニング手法により従来の制限酵素およびライゲーションによるクローニングを大幅に簡素化します。この手法は PCR 産物の酵素的修飾を不要にし、制限酵素部位を持つプライマーの使用も必要としません。

Invitrogen TA Cloning キットは別々の DNA フラグメント上のアデニン(A)およびチミン(T)の相補的塩基に基づいたハイブリッドを形成します。PCR 産物は、その産物の 3’ 末端に単一のデオキシアデノシンを付加する Taq DNA ポリメラーゼ を使用して増幅されます。TA cloning キット中に含まれるリニア化ベクターは相補的 3´ デオキシアデノシン(T)残基を含んでおり、インサートがベクター中に効率的にライゲーションするのを可能にします。

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迅速かつ柔軟

Invitrogen ExpressLink T4 DNA リガーゼ が TA Cloning キットに加わったことで、ライゲーションを室温でわずか 15 分間で完了し、その反応により、通常、80%を超える高収率でインサートを含む組み換え体をクローニングできるようになりました。

TA Cloning キットは Invitrogen pCR 2.1 および pCR II ベクターから選択することができます。pCR II ベクターの T7 および Sp6 プロモーターは、インサートの in vitro 転写によりセンスまたはアンチセンス転写産物を生成することが可能です。


性能と価格

TA Cloning キットは、コンピテントセルが付属しない製品(K2020-20 および K2020-40)か、Invitrogen One Shot INVαF’ ケミカルコンピテント E. coliK2000-01 および K2000-40)および One Shot TOP10F’ ケミカルコンピテント E. coli K2040-01 および K2040-40)が付属した製品を提供しています。いずれも 20 および 40 反応分のパックサイズで提供しています。

pCR IIベクター(デュアルプロモーター)が付属した TA Cloning には、コンピテントセルが付属しない製品(K2750-20 および K2750-40)、One Shot INVαF’ ケミカルコンピテント E. coli 付属製品(K2050-01 および K2050-40)、One Shot TOP10F’ ケミカルコンピテント E. coli 付属製品(K2060-01 および K2060-40)があり、それぞれ 20 または 40 反応分のパックサイズで提供しています。

TA Cloning キットは、その性能と価値において「競合製品 P」よりも優れています。

 TA クローニングキット競合製品 P
クローニング効率80%(コントロールあり)60%(コントロールあり)
ライゲーション時間15 分1 時間
ライゲーション温度室温室温
PCR クリーンアップの必要性不要推奨
抗生物質の選択カナマイシンおよびアンピシリンアンピシリンのみ
キットの内容
ベクター  
ライゲーションバッファー  
コントロール用インサート DNA  
dNTP  
滅菌水  
コントロール用 DNA テンプレート  
PCR バッファー  
コントロール用 PCR プライマー  

プルーフリーディング酵素をご使用ですか?

Invitrogen Platinum Pfx などの 3’ から 5’ の広範囲なエキソヌクレアーゼ活性を持つ耐熱性ポリメラーゼは 3’ A -オーバーハングを生成しません。Taq ポリメラーゼにより作成された PCR 産物は、3’ A オーバーハングが除去されないために、TA Cloning システムでクローニングの効率が高くなります。ただし、プルーフリーディングポリメラーゼを使用したり、平滑端末をクローニングする場合は、お客様のサイクルプログラムの最後で Taq と一緒にインキュベートすることで 3’ A オーバーハングを付加できます。

または、Invitrogen Zero Blunt PCR クローニングキットを選択することもできます。このキットは、耐熱性のプルーフリーディングポリメラーゼを使用して作成された平滑端末 PCR 産物を効率的にクローニングします。

サポート

    クローニングサポートセンター
    クローニングアプリケーションに関するヒント、トラブルシューティングヘルプおよびリソースが見つかります。

    クローニングエジュケーション
    PCR クローニング手法およびサブクローニングアプローチの詳細

    PCR エジュケーション
    PCR の原理、コンポーネント、サイクルパラメーター、方法、アプリケーションの概要

    For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.