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Applied Biosystems TaqMan SNP Genotyping Assay では、フォワードおよびリバースプライマーならびにアレルごとに異なる蛍光色素で標識された 2 つのプローブを用います。ジェノタイピングアッセイのデュプレックス解析とは、1 つのウェルで二つの SNP ジェノタイピングアッセイを行うことです。ジェノタイピングアッセイのマルチプレックス解析を実施する場合、ゲノムの 2 箇所の異なる位置で、同じサンプルおよび試薬を用いて、同じチューブまたはウェルで同時に SNP アレルの存在を試験します。
デュプレックス PCR は遺伝子発現アッセイで一般的に使用されていますが、ジェノタイピングアッセイでも使用可能です。
ジェノタイピングのデュプレックスまたはマルチプレックス リアルタイム PCR アッセイは、サンプル、試薬、および時間を節約しつつ効率を向上します。
シングルプレックスジェノタイピングアッセイでは、各ウェルにアレルごとに異なる蛍光色素で標識された二つのプローブが含まれ、それぞれのプローブが各バリアントを検出します。そのため、デュプレックスのジェノタイピング反応では、各ウェルには SNP A のアレル 1、SNP A のアレル 2、SNP B のアレル 1、および SNP B のアレル 2 を増幅するための 4 種類の蛍光色素が含まれます。
4 色の色素を明確に識別する場合、それらのスペクトルは可視スペクトル上の明らかに異なるポイントにピークを持つようにする必要があります。Thermo Fisher Scientific で販売している機器では、幅広く使用されている FAM(青色)および VIC(緑色)の色素のほかに、 2 種類のレポーター色素 ABY(黄色)および JUN(オレンジ-赤色)を提供しています。この 4 色の色素のセットは、発光スペクトルのオーバーラップが最小限に抑えられるため、デュプレックスジェノタイピングに理想的です。
この技術を用いる研究者は、当社が提供するそれぞれの数百万種類の設計済みヒトおよびマウスジェノタイピングアッセイは MGBプローブとともに FAM および VIC 色素を用いることを認識しておく必要があります。ABY および JUN 色素を用いるアッセイは、MGB による PCR 阻害の可能性を回避するために、MGBプローブではなくQSYを用いたプローブを使用するように設計することが必要です。
また、全 4 色素に対応する 酵素、ヌクレオチド、および他の試薬が含まれる Master Mix を使用する必要があります。Applied Biosystems TaqMan Multiplex Master Mix および TaqPath ProAmp Multiplex Master Mix は、マルチプレックスに最適な組成になっています。これらのマスターミックスには、4 番目のフィルタで検出される ROX 色素に代わるパッシブリファレンス色素として、5 番目のフィルタで検出される Mustang Purple 色素が含まれ、シグナル強度の補正に使用されます。名前が示す通り、Mustang Purple 色素の蛍光は可視スペクトルの近赤外領域にピークがあり、プローブに結合する上記の 4 色素とのオーバーラップが最小限になります。これらのマルチプレックス用のマスターミックスには、高濃度の酵素および dNTP が含まれ、デュプレックスジェノタイピングにおいて正確で精度の高い結果をもたらします。
データ解析については、リアルタイム PCR を用いるジェノタイピングアプリケーションに使用可能なプログラムの大部分は、各チューブまたはウェルに 2 色素のみが存在していて、それらは FAM および VIC であることを想定しています。Applied Biosystems のリアルタイム PCR を使用する場合、Thermo Fisher Cloud (www.thermofisher.com/cloud) 上で 4 種類の蛍光色素の処理を可能とするソリューションを容易に利用できます。ジェノタイピング(GT)app および他の利用可能なソフトウェアオプションの詳細については、「Data Analysis」までスクロールダウンし、「qPCR」をクリックしてください。
以下に、トウモロコシにおける 2 アレル SNP をターゲットとする 2 つのカスタム TaqMan SNP ジェノタイピングアッセイのデュプレックス解析から得られたデータ例を示します。本アッセイは、Custom TaqMan Assay Design Tool(thermofisher.com/snpcadt)を用いて設計されました。
DNA Extract All Reagents Kit を用いて、トウモロコシ種由来の粗抽出ライセートを調製し、TaqMan Multiplex Master Mix を添加することによって、ライセートからダイレクトに qPCR に使用しました。通常のジェノタイピング実験を 2 アッセイを用いて各ウェルで実施しました。QuantStudio 5 リアルタイム PCR システムを用いて通常のジェノタイピング実験方法を用いました。
サイクル(グレーのライン)による DNA サンプルの軌跡は、最適なアレル識別およびシグナル強度の組み合わせとなるサイクル数を決定します。この特徴は、ジェノタイプクラスター内の他のサンプルとのカーブの軌跡を比較することにより、ジェノタイプが不明もしくは不明瞭なサンプルのジェノタイピングにも役立ちます。示されているジェノタイプコールは、Thermo Fisher Cloud 上で GT App により自動的に行われました。
図 2 は、Thermo Fisher Cloud GT インターフェースからの 2 アレルの識別プロットを示しています。両プロットからのデータは、同一ウェルでランしたアッセイから作成されました。50 サイクル を通して各サンプルのプロットを結ぶパスを示しているグレーのラインは、リアルタイム PCR データを用いて生成されました。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.