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逆転写酵素(RT)のInvitrogen SuperScript製品ラインは、多くのアプリケーションにおけるcDNA合成用として最も広く使用され、高頻度で文献引用されているRTです。Invitrogen Superscript IV RTは最新の製品で、非常に難しいRNAサンプルであっても、優れたcDNA合成性能を得られるようにデザインされています。
このキットは、インタクトなシングルセルまたはわずかな量のRNAインプットから細胞溶解、逆転写、および前増幅を行うために必要なすべての試薬を提供します。SuperScript IV RTおよびPlatinum SuperFi酵素とテンプレート切り替え技術の優れた組み合わせにより、高品質の完全長cDNAを高収量、高感度、および高精度で調製できます。
SuperScript IV RTには複数のフォーマットがあります。ファーストストランド合成システムには、cDNA合成反応に必要なすべての試薬が含まれ、反応条件を最大限に最適化するために別々のチューブに入れられています。マスターミックスのフォーマットでは、効率を向上させ、RT-qPCR アプリケーションにおける変動を低減させるために、cDNA合成反応の成分がプレミックスされています。ワンステップフォーマットにSuperScript IV RTをPlatinum SuperFi DNA Polymerase と組み合わせており、ワンステップRT-PCRアプリケーションをサポートします。
製品 | フォーマット | 注文 |
---|---|---|
SuperScript IV Reverse Transcriptase | スタンドアローン酵素 | 今すぐ注文 |
SuperScript IV First-Strand Synthesis System | cDNA合成キット | 今すぐ注文 |
SuperScript IV VILO Master Mix | 2ステップRT-qPCR用cDNA合成マスターミックス | 今すぐ注文 |
SuperScript IV One-Step RT-PCR System | ワンステップRT-PCR用システム | 今すぐ注文 |
SuperScript IV CellsDirect cDNA合成キット | RT-PCRまたはRT-qPCR用のダイレクトRT | 今すぐ注文 |
SuperScript IV Single Cell/Low-Input cDNA PreAmpキット | cDNA前増幅用キット | 今すぐ注文 |
効率的なRTは、少量であったり分解しているなど、非常に難しいRNAサンプルでも逆転写します。SuperScript IV RTは非常に堅牢かつ効率的で、他のRT製品と比較して、分解したRNAから100倍高いcDNA収量を提供できます(図1)。SuperScript IV RTは、あらゆるタイプのRNAを用いたcDNA合成に最適で、分解したRNAや限られた量のRNAに対するユニークなソリューションです。
cDNAベースの実験において優れた信頼性を実現するためには、感度が高く変動の少ない反応が求められます。例として、分解された RNA を3種類のインプット量で用い、各種 RT 酵素による RT-qPCR 反応をトリプリケートで実施しました(図2)。この結果は、 SuperScript IV RTは、他社RT製品と比較して、もっとも低いCt 値(8サイクル早い増幅)および最も低い標準偏差を示しています。これにより、SuperScript IV RTは優れた反応感度および再現性を提供し、もっとも信頼性の高い結果が得られることが確認されました。
RNAサンプル中には通常多くの反応阻害成分が含まれ、精製工程を入れたとしても存在します。これらの化合物は、cDNA合成に干渉し、RT-PCRやRT-qPCRの結果に偽陰性を生じさせ、実験系に誤解釈を招く可能性があります。想定されるRT阻害物質は、RNA 抽出工程で使用された試薬や、生物サンプル由来の共精製された夾雑物です(表1)。SuperScript IV RTはInvitrogen SuperScript IIIや他社RT製品に比べ、夾雑阻害物質に対して顕著な耐性を示します(図3)。
阻害物質 | 電子線源 |
---|---|
エタノール/イソプロパノール、塩、フェノール/クロロホルム、界面活性剤 | サンプル調製 |
ヘマチン、胆汁酸塩 | 血液、糞便 |
フミン酸、ポリフェノール、多糖類 | 土壌、植物 |
ホルマリン、パラフィン | FFPE |
SuperScript IV RTは、DNA鎖伸長能(processivity)が高く、cDNA合成を迅速に進めることによって長い完全長のcDNA断片を生じます。図4は、SuperScript IV RTではわずか10分で最大9 kbのcDNAが合成されるのに対し、ほとんどの他社RT製品では同じ時間で1.5~3 kbかそれ以下しか合成されないことを示しています。
図4.迅速なcDNA合成能 Invitrogen Millennium RNA Markerを鋳型とし、10 μLのSuperScript IV RT 反応液にoligo(dT)プライマーを加え、製品プロトコールに従って逆転写反応を行いました。もしくは、RTとして他の製品を用いて、反応時間を10分とした以外は各製造元の推奨プロトコルに従い実施しました。一本鎖cDNAはアルカリゲル電気泳動で分離後、SYBR Gold Nucleic Acid Gel Stainを使用してcDNAを染色しました。全ての RNA は水酸化ナトリウムで加水分解し、cDNA のみを可視化しました。
RNAの二次構造、特にGCリッチなテンプレートは、とりわけ低温度(42℃以下)で反応が実施された際、cDNA合成を妨げる要因となります。SuperScript IV RT は、より高い温度でも作用するため 50°C 以上での反応に使用可能で、高度な二次構造を有する RNA も確実に逆転写します((図5)。
図5.高い耐温性のSuperScript IV RT0.5~10 kb RNA Ladderを鋳型とし、10 μLのSuperScript IV RT反応液にoligo(dT)20プライマーを加え、反応温度を50~65℃とした以外は製品プロトコールに従い逆転写反応を行いました。一本鎖cDNAはアルカリゲル電気泳動で分離後、SYBR Gold Nucleic Acid Gel Stainを使用してcDNAを染色しました。全てのRNAは水酸化ナトリウムで加水分解し、cDNAのみを可視化しました。各cDNAバンドをTotalLabソフトウェアで測定し、各反応温度におけるバンド量を合計しました。各反応温度での総量と50℃での総量の比から活性度(%)を計算しました。
効率的なRTは、少量であったり分解しているなど、非常に難しいRNAサンプルでも逆転写します。SuperScript IV RTは非常に堅牢かつ効率的で、他のRT製品と比較して、分解したRNAから100倍高いcDNA収量を提供できます(図1)。SuperScript IV RTは、あらゆるタイプのRNAを用いたcDNA合成に最適で、分解したRNAや限られた量のRNAに対するユニークなソリューションです。
cDNAベースの実験において優れた信頼性を実現するためには、感度が高く変動の少ない反応が求められます。例として、分解された RNA を3種類のインプット量で用い、各種 RT 酵素による RT-qPCR 反応をトリプリケートで実施しました(図2)。この結果は、 SuperScript IV RTは、他社RT製品と比較して、もっとも低いCt 値(8サイクル早い増幅)および最も低い標準偏差を示しています。これにより、SuperScript IV RTは優れた反応感度および再現性を提供し、もっとも信頼性の高い結果が得られることが確認されました。
RNAサンプル中には通常多くの反応阻害成分が含まれ、精製工程を入れたとしても存在します。これらの化合物は、cDNA合成に干渉し、RT-PCRやRT-qPCRの結果に偽陰性を生じさせ、実験系に誤解釈を招く可能性があります。想定されるRT阻害物質は、RNA 抽出工程で使用された試薬や、生物サンプル由来の共精製された夾雑物です(表1)。SuperScript IV RTはInvitrogen SuperScript IIIや他社RT製品に比べ、夾雑阻害物質に対して顕著な耐性を示します(図3)。
阻害物質 | 電子線源 |
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エタノール/イソプロパノール、塩、フェノール/クロロホルム、界面活性剤 | サンプル調製 |
ヘマチン、胆汁酸塩 | 血液、糞便 |
フミン酸、ポリフェノール、多糖類 | 土壌、植物 |
ホルマリン、パラフィン | FFPE |
SuperScript IV RTは、DNA鎖伸長能(processivity)が高く、cDNA合成を迅速に進めることによって長い完全長のcDNA断片を生じます。図4は、SuperScript IV RTではわずか10分で最大9 kbのcDNAが合成されるのに対し、ほとんどの他社RT製品では同じ時間で1.5~3 kbかそれ以下しか合成されないことを示しています。
図4.迅速なcDNA合成能 Invitrogen Millennium RNA Markerを鋳型とし、10 μLのSuperScript IV RT 反応液にoligo(dT)プライマーを加え、製品プロトコールに従って逆転写反応を行いました。もしくは、RTとして他の製品を用いて、反応時間を10分とした以外は各製造元の推奨プロトコルに従い実施しました。一本鎖cDNAはアルカリゲル電気泳動で分離後、SYBR Gold Nucleic Acid Gel Stainを使用してcDNAを染色しました。全ての RNA は水酸化ナトリウムで加水分解し、cDNA のみを可視化しました。
RNAの二次構造、特にGCリッチなテンプレートは、とりわけ低温度(42℃以下)で反応が実施された際、cDNA合成を妨げる要因となります。SuperScript IV RT は、より高い温度でも作用するため 50°C 以上での反応に使用可能で、高度な二次構造を有する RNA も確実に逆転写します((図5)。
図5.高い耐温性のSuperScript IV RT0.5~10 kb RNA Ladderを鋳型とし、10 μLのSuperScript IV RT反応液にoligo(dT)20プライマーを加え、反応温度を50~65℃とした以外は製品プロトコールに従い逆転写反応を行いました。一本鎖cDNAはアルカリゲル電気泳動で分離後、SYBR Gold Nucleic Acid Gel Stainを使用してcDNAを染色しました。全てのRNAは水酸化ナトリウムで加水分解し、cDNAのみを可視化しました。各cDNAバンドをTotalLabソフトウェアで測定し、各反応温度におけるバンド量を合計しました。各反応温度での総量と50℃での総量の比から活性度(%)を計算しました。
SuperScript IV RTとSuperScript IV VILO Master Mixに関するヒント、トラブルシューティングヘルプ、よくある質問へのリソースをご覧ください。
逆転写の基礎、cDNA合成、酵素選択、トラブルシューティングのヒント、cDNAアプリケーションに関する学習リソースをレビューします。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.