ゲル電気泳動法は、電流によるふるい効果で強制的にゲルマトリックスを通過させ、電荷や分子量などの物理的特性に応じて荷電分子を分離させる技術です。タンパク質は、通常このようなポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)により分離され、複合サンプル中の各タンパク質の同定や、単一サンプル中の複数タンパク質の検査が行われます。

はじめに

ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)には、いくつか方式があり、各方式のタンパク質情報タイプは異なります。非変性PAGE(別称:ネイティブPAGE)では、分子量電荷比に応じてタンパク質を分離させます。最も普及した電気泳動法の変性SDS-PAGEおよび還元SDS-PAGEでは、主に質量によってタンパク質を分離させます。二次元(2D)PAGEでは、第一次元における等電点、および第ニ方向の分子量によって、タンパク質を分離させます。

イオン性界面活性剤ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)は、タンパク質を変性および結合させ、均等にタンパク質を負電荷させるため、SDS-PAGEでは主に分子量によりタンパク質を分離させます。このように、電流が印加されると、サンプル中のSDS結合性タンパク質は全て、正電荷の電極に向かってゲル中を移動します。ゲルマトリックスのふるい効果によって、低分子量のタンパク質は、高分子量のタンパク質よりも速くゲル中を移動します。

電気泳動による分離後、様々な色素を用いて、ゲル中でタンパク質を検出することができます。また、ウェスタンブロッティング検出用として膜へタンパク質を転写させたり、質量分析用として切除や抽出を行うことができます。つまり、タンパク質ゲル電気泳動は、多様なプロテオミクス分析における標準的工程と言えます。


Protein Gel Electrophoresis Technical Handbook

This 88-page handbook provides detailed description about all aspects of protein electrophoresis from sample and gel preparation to choice of molecular weight markers. In addition, it contains extensive information about our portfolio of high-quality protein electrophoresis products including gels, stains, molecular weight markers, running buffers, and blotting products for your experiments.

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ポリアクリルアミドゲル

サイズごとにタンパク質を分離する電気泳動ゲルの調製物質としては、アクリルアミドが最適です。重合剤の過硫酸アンモニウム(APS)を添加すると、ビスアクリルアミド混合性のアクリルアミドにより、架橋されたポリマーネットワークが形成されます。TEMED(N、N、N、N'-テトラメチレンジアミン)は、APSにより遊離基を産生させることにより重合反応を触媒します。

AcrylamideRxn_425x185アクリルアミドの重合と架橋。アクリルアミドに対するビスアクリルアミド(N,N'-methylenediacrylamide)の比率と両成分の総濃度によって、最終生成ゲルマトリックスの細孔サイズと強剛性が決定します。同様に、この比率や総濃度によって、溶解タンパク質のサイズ(分子量)範囲も決定します。
SDS-PAGE用の従来型10%ミニゲルの組成例
40%アクリルアミド溶液、7.5mL
1%ビスアクリルアミドソリューション、3.9mL
1.5Mトリス•塩酸(pH値8.7)、7.5mL
30mLの水を追加
10%APS、0.3ml
10%SDS、0.3ml
TEMED、0.03mL

ゲルに作製される孔サイズは、アクリルアミドの使用量に反比例します。7%ポリアクリルアミドゲルの孔は、12%ポリアクリルアミドゲルの孔よりサイズが大きくなります。通常、アクリルアミド低含有率のゲルは大きなタンパク質の溶解に用いられ、また、アクリルアミド高含量率のゲルは小さなタンパク質の溶解に用いられます。上部(サンプルパスの導入部)ではアクリルアミド含有率が低くなり、底部分(サンプルパスの末端部)ではアクリルアミド含有率が高くなるように、「勾配ゲル」は特殊な調整が施されています。

電気泳動ゲルは、マトリックス中で電流を伝導させるバッファ中で製剤されています。「カセット」と呼ばれる アセンブリの二枚のガラスプレート間またはプラスチックプレート間の薄い隙間へ、溶液が注入されています。ゲルの重合後、機器へカセットを(通常は垂直に)装着し、両端(上端と下端)がカソード電極とアノード電極のそれぞれ入ったバッファチャンバに接触する状態に配置します。ウェルの上端にタンパク質を添加し、電流を印加すると、タンパク質はマトリックス・スラブを流れる電流に引き寄せられ、ふるい特性によって分離されます。

タンパク質の最適な解像度を得るには、「分離」ゲルの上に「スタッキング」ゲルを成形します。スタッキングゲルは、アクリルアミド含有率が低く(例:比較的大型の細孔で、含有率7%)、pH値が低く(例:pH 6.8)、またイオン含有量が異なります。そのため、充填サンプル中のタンパク質は、ゲルが分割し始める前に、電気泳動の開始後まもなく濃縮され結合力が強化されます。勾配ゲルを用いて勾配自体によりこの作用を達成する場合、スタッキングゲルは必要ありません。


precisegel2SDS-PAGE用のタンパク質プレキャストゲル。A Thermo Scientific Pierce Precise Protein Gel Cassette.プラスチックカセットには、厚さ1mmのミニゲルが含まれています。上部仕切りには、タンパク質サンプルローディング用や分子量マーカー用の10ウェルが備えられています。通常は、電気泳動、カセット解体およびゲル染色が済むまで、タンパク質バンドは可視化状態にならないでしょう。この場合、カセット画像へ染色ゲル画像を重ねて図示させます。
プレキャストゲル

従来まで、タンパク質法関連の書籍で広く普及した標準処方により、ゲルを「注入する」という手法が研究者たちの間で採られていました。現在大半のラボでは、便利で一貫性の高い市販の既製プレキャストゲルが利用されています。プレキャストゲルは、分解能が優れ、あらゆる分子量でタンパク質の分離が可能な非漏出型勾配ゲルなど、様々な利点を備えています。

バッファやゲル重合法の技術革新が達成されたことにより、従来型の機器や手法より均一性が向上し、貯蔵寿命の長いゲルがメーカーから生産されるようになりました。また、プレキャストポリアクリルアミドゲルを利用すれば、既知神経毒や発がん性物質の疑いがあるアクリルアミドモノマーを扱う必要がありません。


GelCodeBlueGels1D SDS-PAGEにおけるタンパク質のレーンとバンド。上の画像では、カセットから除去され、coomassie染色(Thermo Scientific GelCode Blue Stain Reagent)で染色された3つのミニゲルを表しています。これらのミニゲルに備わる10個の各レーンには、存在量の様々なタンパク質バンドが数多く含まれています。
1Dゲル電気泳動

一次元(1D)電気泳動によって、複数サンプルの比較解析を実行します。ゲルのサイズ範囲は、2 x 3cm(小型)~15 x 18cm(大型)となります。8 x 10cmサイズが最も需要が高く、通常「ミニゲル」と呼ばれています。小型サイズのゲルは、大型サイズのゲルよりも処理時間や試薬使用量を低減させられるため、素早くスクリーニングを行う用途に適しています。しかし、ゲルはサイズが大型になるほど分解能が高まるため、 類似タンパク質や多量なタンパク質を分離する用途には、大型サイズのゲルが不可欠です。

ゲル上部のサンプルウェルにサンプルを添加します。電流を印加すると、タンパク質はゲルマトリックスを通過して下方へ移動し、タンパク質「バンド」の「レーン」と呼ばれるものが生成されます。染色や検出の工程後、隣接ウェルにロードされたサンプルと、電気泳動されたサンプルをお互い容易に比較することができます。染色強度とタンパク質バンドの「厚さ」は、タンパク質の相対存在量の指標となります。各レーン中のバンドの位置(高さ)は、相対的サイズ(またはゲル中の移動率に影響する要因)を表します。


二次元電気泳動

単一サンプル中の複数成分を最適に分離させるには、二次元電気泳動(2D-PAGE)を実行します。一次元電気泳動では、等電点電気泳動(IEF)と呼ばれる 電気泳動方式により、未変性等電点(pI)に準じてタンパク質を分離します。二次元電気泳動では、標準的なSDS-PAGEによって、分子量による分離を行います。タンパク質解析で卓越した分解能を発揮する2D PAGEは、単一ゲル上の無数のタンパク質の分解能を要するプロテオミクス研究において必須技術です。

等電点電気泳動(IEF)を実行するには、特殊調合されたバッファシステムまたは両性電解質混合物を用いて、チューブ中またはストリップゲル中にpH勾配を形成します。既製のIEFストリップゲル(固定化pH勾配ストリップまたはIPGストリップと呼ばれる)および所要機器類は、複数メーカーから販売されています。IEF実行中に、タンパク質は、ストリップ内へ移動して、正味電荷0のpH点に集中します。これらがその各等電点となります。

その後、IEFストリップは通常の1Dゲル上部の横に据えられるため、二次元電気泳動によりサイズに応じてタンパク質を分離させることができます。

2D-Electrophoresis2Dゲル電気泳動の概要。一次元電気泳動(左図)では、それぞれのチューブ中またはストリップゲル中の等電点電気泳動(IEF)によって、複数サンプルが分離されます。通常IEFの実行には、特殊な水平電気泳動プラットフォーム上でpH勾配(IPG)の固定化されたプレキャストを活用します。ニ次元電気泳動(右図)では、ゲル含有のPL分解済みサンプルがスラブゲル上部全体に配されるため、SDS-PAGEによりさらなるサンプル分解が達成されます。

未変性PAGE

未変性PAGEでは、天然構造の正味電荷、サイズおよび形状に応じて、タンパク質が分離されます。大半のタンパク質がアルカリ性ランニングバッファ中へ正味負電荷を輸送するため、電気泳動が発生します。負電荷が高密度(分子質量あたりの電荷が高い状態)になるほど、タンパク質の移動速度が上がります。その一方で、 ゲルマトリックスの摩擦力から発生するふるい効果によって、サイズや三次元形状に応じてタンパク質の運動が阻害されます。小型タンパク質は摩擦力に対して脆弱ですが、大型タンパク質は強力な摩擦力に対して耐性があります。したがって未変性PAGEでは、電荷および質量の両要素 に基づいてタンパク質を分離します。

未変性PAGEでは変性剤を全く使用しないため、通常は多量体タンパク質中のサブユニット間相互作用が保持され、四次構造情報を得ることができます。また、タンパク質によっては、未変性PAGEによる分離後、酵素活性(機能)を保持する種類もあります。つまり、精製済み活性タンパク質を調整する用途に、これらのタンパク質を利用できるでしょう。

電気泳動後、受動拡散や電気溶出によって、未変性ゲルからタンパク質を回収することができます。電気泳動中にタンパク質の完全性を維持するには、機器を低温状態に維持し、変性やタンパク質分解による影響を最小限に抑えることが不可欠です。目的タンパク質が変性や凝集などの不可逆的損傷を受ける可能性があるため、通常未変性PAGEでは、極端なpH値を適用すべきではありません。

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SDS-PAGE

SDS-PAGEでは、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を含有するバッファ内に、ゲルが成形されます。また、電気泳動前にタンパク質サンプルをSDSで加熱し、全てのタンパク質の電荷密度をほぼ均等にします。SDS-PAGEで加熱を行うと、陰イオン界面活性剤は、サンプル中のタンパク質を変性させ、非コイル状分子へ強固に結合します。通常、タンパク質ジスルフィド結合を切断させ、四次または三次タンパク質構造の残留を徹底的に排するため、ジチオスレイトールなどの還元剤(DTT)も添加します。その結果、これらのサンプルを電気泳動すると、タンパク質は、組成の差異にはほぼ影響を受けず分子量のみに準じて分離されます。

同一ゲル中のサンプルと一緒に既知分子量の一連タンパク質を処理すると、サンプルタンパク質の分子量を測定できる参照タンパク質が得られます。これら一連の参照タンパク質は、分子量マーカー(MWマーカー)または標準タンパク質と呼ばれ、数タイプが市販されています。また、SDS-PAGEは処理速度が高く、簡素かつ分解能力が優れているため、タンパク質の標準的な分離や解析の用途にも利用されています。

以下の動画では、SDS-PAGEによるタンパク質分離をご紹介します

サンプル調製試薬とローディングバッファー

1% SDSを含有する(20mMのDTT、2-メルカプトエタノール(BME)またはTCEP などの還元剤の含有に関わらず)サンプルバッファ存在下で加熱することにより、SDS-PAGE解析用の調製済みタンパク質サンプルは変性します。タンパク質サンプルをサンプルバッファと混合して3〜5分間沸騰させた後、ゲルのサンプルウェルにピペッティングする前に、室温まで冷却させます。また、ローディングバッファーはグリセロールを含有し、水より重いため、ゲルへ添加するとバッファの浸されたゲルの底部まで適切に沈殿します。

サンプルバッファ中に適正な負荷電の低分子量色素も含有されている場合、色素がバッファ表面へ移動するため、電気泳動の進行状況が確認できます。サンプルローディングバッファ用として、主要なトラッキング色素はブロモフェノールブルーです。Thermo Scientific Lane Marker Sample Buffersには、"明るいピンク色のトラッキング色素が含有されています。

電気泳動への妨害物質がサンプルに含有されている場合があり、ゲル中のタンパク質バンドの移動に影響することがあります。グアニジン塩酸塩やイオン性界面活性剤などの物質の影響により、タンパク質バンドが不鮮明またはウェーブ状になることがあります。Thermo Scientific Pierce SDS-PAGE Sample Prep Kitは、特殊なアフィニティー樹脂システムにより、この類の干渉成分を除去します。こうした手法では、透析、限外濾過またはアセトン沈殿よりも処理時間が短いうえに、通常タンパク質回収率が高まります。


26634-ladder-002Thermo Scientific Spectra Multicolor Broad Range Protein LadderのSDS-PAGEバンドのプロファイル。上の画像は、4~20%のトリス-グリシンゲル(SDS-PAGE)、および膜へ転写した後続工程から取得したものです。また、無染色のタンパク質分子量マーカーで、蛍光プローブや酵素プローブによる染色や検出でのみ可視化されるタイプもあります。
タンパク質分子量マーカー

ゲル中のタンパク質の相対分子量(サイズ)を評価するには、ゲルの一つ以上のレーン中のテストサンプルと共に、分子量が既知のタンパク質を含有するサンプルを実行します。こうした一連の既知タンパク質は、タンパク質分子量マーカーまたはタンパク質ラダーと呼ばれます。各マーカータンパク質による移動距離をもとに、標準曲線の作成が可能です。そして、未知タンパク質の移動距離をプロットし、標準曲線をもとに分子量を推定します。

様々な検出モード用の既製のタンパク質分子量(MW)マーカーとして、標識済みマーカーや染色済みマーカーなど数タイプがご利用いただけます。これらのマーカーは予備還元型であるため、未変性PAGEよりも、主としてSDS-PAGEに適しています。MWマーカーは、独自の特殊標識化(例:蛍光タグ。図をご参照ください)や、通常のタンパク質染色法により検出が可能です。


タンパク質ゲル染色

ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分離されたタンパク質バンドは、ウェスタンブロッティング解析で膜へブロット(転写)することができます(関連記事をご覧ください)。また、様々な染色法や検出法により、ゲル中で直接タンパク質バンドが可視化されます。

Coomassie色素は、電気泳動ゲル中のタンパク質バンドの染色用として、最も需要が高い試薬です。酸性条件科下のバッファ中で、Coomassie色素はタンパク質の塩基性残基および疎水性残基に結合して、鈍い赤褐色から強い青色へ変化します(本ページの前項の画像をご覧ください)。染色法全般に言えますが、活性の化学的性質やタンパク質組成の差異に応じて、Coomassie色素試薬は、他の試薬よりもある種のタンパク質の検出に優れています。とはいえ、クマシー色素試薬は、大半のタンパク質について、ミニゲル中のバンドあたり最小量10ナノグラムから検出が可能です。Thermo Scientific GelCode Blue and Imperial Stainsには、Coomassie G-250 dyeおよびCoomassie R-250 dyeを採用しています。

標準的な染色法では、同一のインキュベーション工程からの変形方式を採用しています:

  • 水で洗浄して、ゲルマトリックスから電気泳動バッファを除去する
  • 酸またはアルコールで洗浄して、マトリックスからタンパク質バンドが拡散するのを抑制するゲルの調製や修飾をする
  • 染色試薬で処理することにより、色素や化学物質をゲル中に拡散させ、タンパク質へ結合(または反応)させる
  • 脱色により、バックグラウンドゲルマトリックスからの過剰な色素を除去する

また、別の手法でゲル内タンパク質バンドを検出するには、銀染色法によってタンパク質バンドの位置のゲル表面へメタリックシルバーを沈着させます。市販の銀染色キットは、堅牢性が高いうえに取扱いも簡単で、標準ゲル中のタンパク質0.5ナノグラム未満の検出が可能です。銀染色には、増強剤としてグルタルアルデヒドまたはホルムアルデヒが使用されています。また、銀染色の標準製剤は、ゲルマトリックス中のタンパク質を化学的架橋する性能があります。しかし、この銀染色では、質量分析(MS)などの下流用途で、タンパク質の脱色や回収の効率性が制限されます。そこで、質量分析に必要な脱色法と溶出法に完全対応したThermo Scientific Silver Stainをご用意いたしました。

また、別の染色法として、Pierce Zinc Reversible Stainもタンパク質回収と質量分析に対応します。亜鉛染色は、タンパク質を直接染色しないという点で他の手法とは異なります。しかし、その代わりに透明な未染色タンパク質バンドによって、不透明なバックグラウンドが発生します。ゲル背面に濃いバックグラウンドを配置することによって、タンパク質バンドの画像が取得できます。亜鉛染色は、標準的な銀色素と同様に感度が高い(1ng未満のタンパク質が検出可能)と同時に、簡単に色素を除去できるため、質量分析やウェスタンブロッティングによる下流解析が円滑に進められます。

近年では、蛍光イメージング装置の改良と普及に伴い、蛍光色素の需要が高まっています。現在の蛍光色素は、励起極大波長および発光極大波長を備えており、あらゆる蛍光イメージャーの共通版のフィルターセットとレーザー設定に対応しています。Thermo Scientific Krypton Stainsは、最先端の蛍光タンパク質色素です。

最後に付け加えると、ポリアクリルアミドゲル中のタンパク質特定クラスの染色用として、従来型および最先端型の化学物質が数種類存在します。こうした化学物質のひとつとして、糖タンパク質やリン酸化タンパク質の検出用染色キットを取り揃えています。

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推奨文献
  • Coligan, J.E., et al., Eds.(2002).Electrophoresis, In Current Protocols in Protein Science, pp. 10.0.1-10.4.36.John Wiley and Sons, Inc. New York.
  • Bollag, D.M., Rozycki, M.D. and Edelstein, S.J.(2002).Protein Methods, 2nd ed. Wiley-Liss, Inc. New York.
  • Hames, B.D. and Rickwood, D. Eds.(1990) Gel Electrophoresis of Proteins: a Practical Approach, 2nd ed. Oxford University Press, New York.

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.