ExpiCHO Expression System

研究からバイオプロダクションまで、タンパク質の品質と機能を維持

医薬品開発の途中で293細胞からCHO細胞に切り替えると、不確実性を生み出す可能性があります。そこで、より有効な方法が登場しました。Gibco ExpiCHO Expression SystemはExpiCHO(TM) Expression Mediumでの血清フリーの高密度浮遊培養に適応したExpiCHO-S(TM)細胞と、特別に設計されたトランスフェクション試薬およびエンハンサーで構成される完全に最適化されたシステムで、一過性発現系で可能な限りの高い収量を提供します。つまり、CHO細胞で研究を開始し、開発過程を通してCHO細胞を用いることができます。

「ExpiCHOシステムは一過性発現と安定発現で異なるホストを用意する必要がないため、開発のタイムラインのスピードアップに役立ちます。これにより、研究から開発に移行する際の重要な品質リスクを排除できます。」 バイオテクノロジー企業


ExpiCHOプロトコルのビデオおよびウェブキャスト

ExpiCHO Expression Systemを使用して組換えタンパク質を生成する方法や、業界の専門家によるタンパク質発現の最新の進歩について解説したビデオをご覧ください。

ExpiCHO Expression Systemの内容

Gibco ExpiCHO Expression Systemは、高発現のCHO細胞株、動物由来成分、血清、およびタンパク質を含有しない化学的に定義された培養培地、最適化された培養フィード、および高効率トランスフェクション試薬で構成されています。これらが相乗的に機能することにより、Gibco Expi293 Expression Systemの3倍、Gibco FreeStyle CHO Expression Systemの160倍に相当するタンパク質力価(収量)を提供します。ExpiCHO(TM) Expression Mediumの化学的に定義された組成により、結果の再現性とロット間の信頼性を期待できます。

  • 凍結Gibco ExpiCHO-S細胞2バイアル
  • Gibco ExpiCHO Expression Medium 1 L
  • 1 Lの培養液をトランスフェクションするのに十分なGibco ExpiFectamine CHO Transfection Kit 1つ
  • Gibco OptiPRO Serum-Free Medium
  • 抗体発現ポジティブコントロールベクター

より少量で最大20倍のタンパク質を得る

ExpiCHO Expression System

ExpiCHO Expression Systemは、他の一過性システムと比較して優れたタンパク質収量を実現するように設計されており、貴重な時間、インキュベータのスペース、プラスチック製品のコストを節約すえることができます。他の一過性CHOシステムが20以上のフラスコで発現するのと同じ量のタンパク質を1つのフラスコで発現させることができます。

「ExpiCHOシステムで実現できる高い力価… 時間、労力、そしてコストを大幅に削減できます。」 Bonnie Hammer、PhD、Invenra生物製剤開発統括責任者

ExpiCHOおよび他の一過性CHO発現システムにおける組換えタンパク質の力価

図1.ExpiCHOおよび他の一過性CHO発現システムにおける組換えタンパク質の力価。ExpiCHOおよび他の一過性CHO発現システムにおけるヒトIgG、ウサギIgG、およびエリスロポエチンの発現レベルを示しています。ExpiCHOの力価は他の一過性CHO発現システムの25~160倍です。

Expi293とExpiCHO Expression Systemの力価の比較

Expi293または他の一過性発現システムとExpiCHOシステムにおけるヒトIgG、ウサギIgG、マウスIgG、および幅広い非抗体タンパク質の発現レベルを示しています。ExpiCHO Expression SystemのIgG力価は、他のさまざまな発現系を使用した場合の0.6~97倍(平均5倍)です。また、このパネルの7種類のタンパク質はExpi293細胞では発現しませんでしたが、ExpiCHO系では高レベルで発現しました。

タンパク質Expi293または既存のシステム(mg/L)ExpiCHO(mg/L)増加倍率
ヒト抗体26.62,58097
414733
45614.6
2226612.4
483346.9
361905.3
18784.3
853143.7
1704102.4
1383252.4
25502.0
1022042.0
57921.6
3364911.5
5658641.5
4506001.3
3504501.3
3093831.2
2432761.1
3523711.1
5656201.1
3093021.0
1391290.9
1190.8
5653650.6
非検出500 
沈降330 
タンパク質Expi293または既存のシステム(mg/L)ExpiCHO(mg/L)増加倍率
ウサギ抗体512020
1717811
マウス抗体2161,4126.5
20864.3
602404.0
602404.0
761962.6
12181.5
16171.1
119480.4
135470.3
タンパク質Expi293または既存のシステム(mg/L)ExpiCHO(mg/L)増加倍率
Bi-TEウェスタンブロッティングウェスタンブロッティング25
二重特異性281174.2
26903.5
1262502.0
NA763 
NA660 
分泌21614126.5
タンパク質Expi293または既存のシステム(mg/L)ExpiCHO(mg/L)増加倍率
非抗体15825.5
ウェスタンブロッティングウェスタンブロッティング5.0
164680.4
NA206 
Fab853664.3
10101.0
FC融合581.7
HisタグHLA非検出1212
ウイルスタンパク質ウェスタンブロッティングウェスタンブロッティング3~5
サイトカインウェスタンブロッティングウェスタンブロッティング5~10
FcRウェスタンブロッティングウェスタンブロッティング2~3

他の一過性発現システムと比較したExpiCHO Expression Systemの費用対効果

 ExpiCHO Expression SystemExpi293 Expression SystemFreeStyle CHO Expression SystemPEI MAX + TransFx-CMaxCyte + TransFx-C
1 L当たりのトランスフェクションコスト$2,174$1,735$1,201$544$2,999
同等の収量に必要な培地量70 mL100 mL2,000 mL1,500 mL100 mL
同等量のタンパク質にかかる総コスト$146$174$2,403$2,403$997※
※MaxCyte処理アセンブリの最低限コストと、MaxCyteエレクトロポレーション装置購入の初期コストの一部を考慮。注記:コスト比較は、米国ドルのリスト価格、およびExpiCHO Expression Systemで1.5 g/L、 Expi293 Expression Systemで1 g/L、FreeStyle CHO Expression Systemで0.05 g/Lのタンパク質収量に基づいています。

開発プロセスのすべてのフェーズに柔軟に対応できるシステムをお選びください

ExpiCHO-S Expression System

ExpiCHO Expression Systemは、お客様のワークフローに合わせて複数のプロトコルを提供します。この発現システムは、発見の初期段階でのスループットの向上や特定のタンパク質に焦点を合わせてより高い収量を得るためのニーズに基づいて、スケールアップまたはスケールダウンできます。

「ExpiCHOシステムは非常に簡単なので、大腸菌でタンパク質を作るよりも作業手間がかかりません。このシステムのスケーラビリティは素晴らしいです。30種類のモノクローナル抗体を同時に発現させることができ、好きのものを選んでグラムまでスケールアップすることができます。ExpiCHOシステムは我々にとって革新的な救世主です。」 Arjen van den Berg、PhD、カリフォルニア大学サンディエゴ校細胞分子医学上級研究員

図3.一過性トランスフェクションプロトコル—タンパク質生産までの7または8ステップ。 ExpiCHOシステムでは、お客様独自の研究ニーズ、時間、および機器の使用可能状況に応じて3種類の異なるプロトコルから選択することで、実験をカスタマイズできます。

必要なドキュメントが整備されたcGMP-banked ExpiCHO-S細胞株

  • 必要なドキュメントが整備されたcGMP-banked細胞株
  • 通常製品のExpiCHO-S細胞(製品番号29127)と同じマスターセルバンク由来
  • ExpiCHO Expression Mediumに馴化済み
  • cGMP-banked細胞を必要とするアプリケーションのための完全に統合された、動物由来成分を含まないExpiCHO Expression Systemのコンポーネント
  • ロイヤルティなしのフレキシブルな商業化ライセンスのオプション

製品情報を見る

ExpiCHO cGMP banked cells produce IgG titers equivalent to non-cGMP-banked line

図4.ExpiCHO-S Expression Systemを使用して、30 mLスケールでcGMP-banked ExpiCHO-S細胞および非cGMP ExpiCHO-S細胞で同等のウサギIgG力価を得られます。

ExpiCHO Stable Production Mediumにより、安定した生産への移行が容易です

 Gibco ExpiCHO Stable Production Medium (SPM)

Gibco ExpiCHO Stable Production Medium(SPM)は、細胞株の開発プロセスを簡素化するよう特別に設計されており、最小限の労力と高い信頼性で生産段階を円滑に進めます。化学的に定義された、タンパク質および動物由来成分を含まないこの培地は、ExpiCHO-S細胞を用いた大規模培養用に完全に最適化されています。ExpiCHO SPMは、一過性発現から安定した生産への移行をサポートし、通常、培地の最適化を追加することなく高い力価を提供します。

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Thermo Scientific Nalgeneシングルユース三角フラスコ(滅菌済み)

滅菌済みシングルユースThermo Scientific Nalgeneフラスコ

滅菌済み、シングルユースのThermo Scientific Nalgeneフラスコは、軽量で、高い耐衝撃性とガラスのような透明度を持つPETG製ですので、安心して発現できます。すべてのサイズがベント付きあるいはベントなしの培養にご使用いただけます。また、平底とバッフル底をご用意しており、ベンチトップまたはシェーカーでご使用いただけます。

ExpiCHO Expression Systemでバリデーション済みのフラスコのプロトコルについては、こちらをご覧ください

ご注文情報

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.