概要

Gibco™ AAV-MAX Helper Free AAV Production Systemを用いて、目的のアデノ随伴ウイルス(Adeno associated virus, AAV)を産生します。実験用途に応じて、Thermo Scientific™ POROS™ CaptureSelect™ AAVX Affinity Resinを用いたアフィニティ精製や各種分析も可能です。作業はすべて国内ラボで実施します。


特長・メリット

  • Gibco AAV-MAX Helper Free AAV Production Systemを利用し、細胞を高密度で浮遊培養することで、高titerのAAV産生を実現します。
  • Thermo Scientific POROS CaptureSelect AAVX Affinity Resinによる高純度の精製および濃縮が可能です。
  • 複数のAAVセロタイプへの対応が可能です。
  • 分析項目のオプションとして、Applied Biosystems™ TaqMan™ Real-Time PCR法によるtiter測定(VG:vector genomes)やSDS-PAGE分析による精製度評価も提供しています。

ウイルスに挿入したい遺伝子をお持ちでない場合は、人工遺伝子合成(Thermo Scientific™ GeneArt™))および、クローニングサービスをご利用いただくことが可能です。

  • 国内ラボで試験を行いますので、迅速で丁寧な対応が可能です。お問い合わせから納品まで短期間でお届けすることができます。ぜひご相談ください。

試験フローチャート

AAV産生(納期4週間)

AAVパッケージング用のプラスミド3種類(Transfer Plasmid, Rep/Cap Plasmid, Helper Plasmid)をご提供いただき、プラスミド精製、AAV産生、クルードライセ―トの回収を行います。

-試験に必要な量のプラスミドをご提供いただける場合、納期2週間ほど短縮されます。

オプション:産生したAAVの精製・濃縮(納期1週間~)

  • アフィニティ精製
  • バッファー交換、濃縮、分注凍結

オプション:分析(納期1週間~)

  • TaqMan Real-Time PCRによるtiter測定(目的遺伝子特異的TaqManプローブキットをご提供いただく必要がありますが弊社から候補配列のご提示も可能です)
  • SDS-PAGE

125 mL シェーカーフラスコを用いて30 mLスケールで 6種類のセロタイプのAAV産生試験を行いました。6種類のセロタイプすべてにおいて高Titerのウイルス産生がされていることがデータで示されました。

図2. AAV1を用いた分析結果 

GFPを搭載するAAV1クルードライセ―トから、POROS CaptureSelect AAVX Affinity Resinによるアフィニティ精製、および限外ろ過濃縮を行いました。​

得られた精製AAV溶液のSDS-PAGEおよび293 FT Cellへの感染試験を行った結果、AAVキャプシドタンパク質(VP1、VP2、VP3)が高純度で確認され(A)、高効率の遺伝子導入・発現が確認されました(B)。​


参考価格および納期

下記のスケールおよび価格は一例です。ご相談の上、お見積りさせていただきます。
また納期は必要量のプラスミドをご提供いただく場合、2週間短縮されます。
titer測定をご要望の場合は、TaqMan™ Real-Time PCRによるtiter(VG/mL)測定(目的遺伝子特異的TaqManプローブキットをご提供いただく必要があります。当社から候補配列のご提示が可能です。お見積もり時にご相談ください。)

30 mLスケール

作業内容納期ターゲット数
12348
希望小売価格(ターゲットあたりの単価)
AAV産生4週間¥210,000
¥140,000¥120,000¥105,000¥95,000
AAV産生~精製・濃縮5週間¥345,000¥250,000¥220,000¥195,000¥175,000
AAV産生~精製・濃縮 titer測定6週間¥375,000¥280,000¥250,000¥225,000¥205,000

3 mLスケール

作業内容納期ターゲット数
48
希望小売価格(ターゲットあたりの単価)
AAV産生4週間¥75,000¥60,000
AAV産生~精製・濃縮5週間¥125,000¥100,000
AAV産生~精製・濃縮 titer測定6週間¥150,000¥120,000

オプションサービス

作業内容納期希望小売価格
SDS-PAGE1週間¥60,000

ご提供いただくもの

  • AAV発現用プラスミド3種類(Transfer Plasmid, Rep/Cap Plasmid, Helper Plasmid)
  • 目的遺伝子特異的TaqManプローブキット(titer測定ご希望の場合)
  • 配列情報、参考文献、参考資料など

納品物

  • AAVクルードライセートまたは精製AAV溶液(冷凍)。
参考Titerおよび容量:
AAVクルードライセ―ト 1 x 10^11 Vg/mL 30 mL
精製AAV溶液(濃縮) 1 x 10^12-13 Vg/mL 200 µL

上記は弊社での6種類のセロタイプ(AAV1-6)における30 mLスケール試験結果を基にした参考値です。

  • 試験報告書
  • 遺伝子組換え体譲渡書

Q&A

Q.  AAVの収量や活性を保証してもらえますか?​
A.  AAVの収量、活性などは保証対象外となります。​

Q. AAV構築に必要な、Transfer Plasmidの構築は行ってもらえますか?​
A. 人工遺伝子合成もしくはクローニングサービスにて、承ることが可能です。導入したい遺伝子の配列情報または鋳型となるDNAをご提供ください​。

Q. 最終バッファーの種類を指定できますか?​
A. 可否含めて検討させていただきます。ご相談ください。

Q. 指定プロトコルで実施してもらえますか?​
A. ご提供いただければ検討可能です。ご相談ください。

Q. TaqManプローブおよびプライマーの設計をしてもらえますか?
A. 目的遺伝子の全長配列をご提供頂き、弊社にて設計した候補配列数種類をご案内可能です。

お問い合わせ

下記よりお問い合わせになりたいサービスのフォームをダウンロードいただき、必要事項をご記入のうえ、jpcustom@thermofisher.comまで、メールでお送りください。

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