OncomineTCR-Beta-LR-Assay
Ion Torrent のロングリード NGS アッセイで免疫レパートリーを活用

がん臨床研究の進歩に向けた潜在的な戦略として、免疫システムの活用を目指す研究は、長年にわたり科学者共通の目標となっています。しかし、腫瘍と免疫の相互作用の複雑さに対しては、トランスレーショナル研究や結果の解釈を促進する多角的なアプローチが必要です。次世代シーケンシング(NGS)に基づくゲノム解析ソリューションは、トランスレーショナル研究や臨床研究において重要な知見を得るのに役立つ、強力なツールとなり得るものです。

TCR ベータ鎖の全領域である CDR1、CDR2、CDR3 を一つのアッセイで調べて免疫レパートリーを調査

T 細胞受容体(TCR)再配列の多様性を確認するために免疫レパートリーを解析することで、がん免疫研究を大きく進歩させることができます。Oncomine TCR Beta-LR アッセイは、複雑な細胞免疫を研究するための迅速でロングリード可能な NGS ツールを提供します。この包括的ソリューションにより、以下のことが可能になります。

がん免疫研究

免疫応答バイオマーカーの発見—T 細胞のレパートリーの多様性およびクローン性増殖を正確に測定し、抗原特異的 T 細胞を特定してトランスレーショナル研究を加速させます

免疫療法研究

免疫介在性有害事象(IMAE)のマーカーを調査—自己免疫性疾患および IMAE に関与している可能性があるアレル特異的多型に対して、三つの相補性決定領域(CDR1、2、3)全てを解析します

作製および機能

治療用となり得る T 細胞の機能および作製を最適化—TCR beta 鎖の配列の特徴を調べ、組み換え T 細胞の作製を最適化します

S5_Prime_Front_White-650x600

免疫腫瘍学の e-learning シリーズ

次世代シーケンシングでがんの免疫周期を解読(英語)

  • Ion Torrent NGS プラットフォームのソフトウェアおよびバイオインフォマティクス主任である Simon Cawley 博士が今日の精密免疫療法における現在の課題や、免疫療法のトランスレーショナル研究への影響を議論します
  • Ion Torrent の全免疫腫瘍学 NGS ポートフォリオの利点を学び、免疫周期の解読を支援します

e-learning を見る ›

Dr. Simon Cawley
Looney_profile

T 細胞受容体の次世代シーケンシングによる応用精密免疫療法、第 1 部(英語)

  • サーモフィッシャーサイエンティフィックのバイオインフォマティクスの科学者である Timothy Looney 博士が、免疫療法トランスレーショナル研究に対する T 細胞受容体シーケンシングの現在のアプリケーションを見直します
  • 末梢血から免疫療法バイオマーカーを発見するための Ion Torrent ソリューションを通じてロングアンプリコン TCRB シーケンシングの利点を調べます

e-learning を見る ›

T 細胞受容体の次世代シーケンシングによる応用精密免疫療法、第 2 部(英語)

  • 精密免疫療法に対する TCRB 鎖レパートリーの NGS の適用における最近の進歩を、Looney 博士が再びさらに調べます
  • FFPE サンプルのショートアンプリコン TCRB レパートリーシーケンシングデータを使用すると、T 細胞増殖、多様性、受容体収束の評価を通じて腫瘍抗原に対する T 細胞反応の特徴がわかる可能性があるというデータが紹介されます

e-learning を見る ›

ビデオ:免疫腫瘍学に欠けているのは T 細胞受容体(TCR)レパートリーシーケンシングなのか?(英語)

ポルトガルのポルト大学医学部の Jose Carlos Machado Ipatimup 教授博士
免疫系が抗腫瘍反応において重要な役割を果たすという概念が実証され、最近では、免疫チェックポイント療法が腫瘍学研究に革命を起こしました。適切なバイオマーカーを特定するための複数の研究が進行中であり、また免疫療法研究を前進させる唯一の方向として複数のバイオマーカーアプローチが確認されています。


ワークフローの概要

マニュアルでライブラリ構築を行った後、Ion Chefシステムを使用して自動化テンプレート調製を行います。シーケンシングはIon S5 システム上で行い、データはIon Reporter Softwareを使用して解析します。

48 Hours
RNA Extraction

• 血液

• 新鮮な凍結組織

• 分類された細胞

Ion AmpliSeq library

10 ng から 1 ug の RNA インプットからライブラリを調製

48 Hours

Ion GeneStudio S5 システムと Ion 530 チップを使用した 1 ~ 16 個のサンプルのシーケンシング

Ion reporter software

Ion Reporter ソフトウェア 5.6 以降を使用して下流データ解析を実施

RNA Extraction

• 血液

• 新鮮な凍結組織

• 分類された細胞

Ion AmpliSeq library

10 ng から 1 ug の RNA インプットからライブラリを調製

48 Hours

Ion GeneStudio S5 システムと Ion 530 チップを使用した 1 ~ 16 個のサンプルのシーケンシング

Ion reporter software

Ion Reporter ソフトウェア 5.6 以降を使用して下流データ解析を実施

 

複雑な解析から包括的な解析まで—わずか 2 日間

ロバストで文献引用頻度も高い Ion AmpliSeq テクノロジーに基づく当社の NGS ソリューションは、所要時間を大幅に改善するよう注意深くデザインされており、わずか 48 時間でサンプルから分析に移行することができます(図 1)。Oncomine TCR Beta-LR アッセイは、リード長最大 400 bp のアンプリコンを利用した包括的なアッセイを行い、CDR1、CDR2、および CDR3 の特徴を完全に調べることができます(図 2)。mRNA をベースにしたシーケンシングを行うため非常に正確で、PCR によるプライマーのバイアスは極めて低くなります。

データの機密性

データの安全性—完全に管理されたデータ(サービスモデルや追加料金はありません)、完全に可視化された解析を用いた TCR シーケンスを実行できます

データの機密性

正確—RNA を開始点として TCR beta 鎖遺伝子の生産的な組換え反応を調べ、Ion S5 システム上で低い置換エラー率を達成できます

データの機密性

必要インプット量が少量—サンプルによる制限やアプリケーションの設定に応じて、幅広いインプット量(10 ng~1 μg)で Ion AmpliSeq によるライブラリ構築を行います

図 2.サンプル内で特定されたクローンにおけるバリアブル遺伝子を表す積み重ね棒グラフ。各棒内のカラーセグメントは、特定のバリアブル遺伝子アレルを示します。特定されたアレルの IMGT 注釈が X 軸に示されています。

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.