プロテオミクス質量分析

質量分析を用いた発見型プロテオーム

プロテオームは複雑なので、最新のサンプル調製、分離、質量分析、およびソフトウェアソリューションが必要です。成果を上げているラボではこれらの要素を組み合わせた統合ワークフローを作成し、生産性を最大化しています。Thermo Scientific Orbitrap 質量分析計を当社の科学的ネットワーク、出版物、先駆的なソリューションを組み合わせることで、広範囲で掘り下げたプロテオーム分析が可能になります。業界をリードする当社の液体クロマトグラフィー(LC)分離技術と、技術力のある当社消耗品を組み合わせることで、厳密で再現性に優れた重要な発見をもたらす結果を生み出します。

大規模なプロテオミクス実験では、ペプチドレベルで分析するのが一般的です。ボトムアッププロテオミクスにおけるペプチド分離のゴールドスタンダードは、ペプチドカバレッジがもっとも広範囲にわたる逆相(RP)-LCです。Thermo Scientific EASY-nLC 1200 システムUltiMate 3000 RSLCnano システムのような Thermo Scientific 低流速システムを用いたRP 分離は、容易にプロテオミクスワークフローに組み入れることができます。これらのシステムは、 Thermo Scientific Orbitrap 質量分析計ともシームレスに組み合わせることができます。

複雑な混合物からペプチドを同定するには、LC 溶出液を質量分析により分析する必要があります。このような分析は、Thermo Scientific Orbitrap Fusion Lumos トライブリッドQ Exactive HF 四重極/Orbitrap ハイブリッド質量分析計などの Orbitrap ベースのプラットフォームが適しています。標的定量は通常、Thermo Scientific TSQ Endura トリプル四重極 MS などのトリプル四重極システムで行いますが、Orbitrap ベースシステムの HR/AM および MS/MS を利用することもできます。

質量分析ベースのプロテオミクス実験では、大規模なデータセットが得られます。ペプチドとタンパク質は MS/MS スペクトルの情報を基に同定される必要があります。さらに同定したペプチド/タンパク質の統計学的有意性を示し、生物学的に意味のあ情報を導き出さなければなりません。Thermo Scientific Proteome Discoverer ソフトウェアなどの当社のプロテオミクスソフトウェアは、Orbitrap で得られる複雑な HR/AM データのマイニング用に設計されており、 MS/MSスペクトルからの ペプチドおよびタンパク質を同定し、大規模なデータセットを意味ある結果に変換することができます。