Q:Total Exosome RNA and Protein Isolation Kitはどのようなキットですか?

ATotal Exosome RNA and Protein Isolation Kit は、エキソソーム用として特別に開発された製品です。最初に酸性フェノール:クロロホルム抽出し、水層を回収します。回収した水層にエタノールを添加し、ガラスファイバーフィルターカートリッジを通過させ、RNAを結合させます。さらにフィルターにRNAを結合させた状態で洗浄を行い、最後に低塩濃度のbufferでRNAを溶出/回収します。本キットでは、約10 ntから最大で数kbまでの長さの全RNAを回収できます(エキソソームRNAの主要サイズは約20–300 ntの範囲内です)。本製品のマニュアルには、200nt以下の低分子RNAのみを濃縮する追加プロトコールも添付されていますが、mRNA、rRNA、およびncRNA断片を含むさまざまなタイプのRNAを効率よく回収可能なtotal RNA isolation プロトコールのご利用をお薦めします。

本キットは、Exosome Resuspension Solutionを用いて濃縮したエクソソームサンプルから、RNAだけでなく、同時にタンパク質を回収するオプションも提供しています。また本キットでは、弊社のTotal Exosome Isolation試薬で回収したエクソソームだけでなく、超遠心分離法やその他のプロトコールを用いて回収されたエキソソームからも同様に、RNAおよびタンパク質を単離することが可能です。

Q: エタノールを添加すると溶液が濁ります。これは、RNA回収効率に影響しますか?

A: いいえ、RNA回収に対して悪影響はありません。

Q: どれくらいの量のRNAをエキソソームから回収できますか?

A: サンプルのタイプ、サンプル量、エキソソーム回収方法、およびサンプル中のエキソソーム濃度によって異なります。以下に一般的な回収量の例を示します。

培養上清、血清いずれの場合も、上記の回収量で、Ion Torrent PGMまたはProton を用いた次世代シーケンス解析用のRNA library調製に十分なRNA量です。なおリアルタイムPCRを用いた解析では、さらに微量なRNA量で解析を行うことが可能です。具体的な例を挙げますと、1回のRT-qPCR反応当たり、血清では3μLのスタートサンプル相当のRNA, 培養上清では30μL相当のRNAを添加すれば、十分な検出が可能です。