デジタルPCR

高精度、高感度、そして絶対定量

デジタルPCR（dPCR）は高感度で、阻害物質があっても安定した性能を発揮できることから、核酸を正確に定量するためのリアルタイムPCRを補完する技術として急速に普及しています。デジタルPCRはさまざまな研究用途で活用されており、希少なターゲットの定量、コピー数多型（CNV）、遺伝子発現などにおいて、比類のない信頼性を提供します。

デジタルPCRは、大量のPCR反応を数千ものナノリットルスケールの反応に分割し、それぞれに0個、1個、またはわずかな数のDNA分子含ませることで機能します。陽性反応をカウントし、ポアソン統計を適用することでサンプルの絶対定量が可能です。dPCRは、標準曲線の必要性、希少なターゲットを測定する際の精度の低さ、バックグラウンドが高い条件下での感度の低さなどのqPCRの一般的な限界を克服しています。

リアルタイムPCR、デジタルPCR、エンドポイントPCRの違い ›
インフォグラフィック：リアルタイムPCRテクノロジーとデジタルPCRテクノロジーの比較

パワフルでシンプルなデジタルPCR技術

Applied Biosystems QuantStudio Absolute QデジタルPCRシステムは、独自のマイクロ流体アレイプレート（Microfluidic Array Plate：MAP）技術により、パワフルでありながら使いやすいデジタルPCRを実現しています。この独自技術により、変動係数（CV）1%で20,000のマイクロチャンバーにサンプルを一貫して自動でパーティションパーティション化することができます。MAP技術は他のデジタルPCRシステムとは異なり、反応のパーティション化するためにエマルションや他の液滴ベースの方法を使用しません。流通経路を利用することで、マイクロチャンバーに試薬を正確かつ安定的に届けることができます。さらに、QuantStudio Absolute Qシステムはロードされたサンプルの95%以上を分析し、非常に正確なデジタルPCR結果を確保します。

QuantStudio Absolute QデジタルPCRシステム

今すぐ体験する

マイクロ流体アレイプレート（MAP）技術

詳細を見る

dPCRアプリケーションのための完全なアッセイソリューション

装置の性能は、それに使用する試薬の性能に依存します。TaqManリアルタイム PCRアッセイは、長年にわたり遺伝子解析のゴールドスタンダードと考えられてきました。弊社は数十年にわたる経験、独自のアッセイデザインアルゴリズム、ウェットラボでの検証プロセスを駆使して、同様に堅牢なAbsolute Q dPCRアッセイのポートフォリオを開発しました。また、Absolute Q dPCR アッセイはTaqMan Assaysと同様に、性能保証*によりサポートされています。

変異検出とモニタリング

Absolute Q Liquid BiopsyデジタルPCRアッセイは、既知の体細胞変異の再現性のある特異的な検出を可能にします。それぞれのアッセイは、コントロールを用いて、がんに関連する遺伝子のバリアント・アレル頻度を0.1%まで検出できることが検証されています。

Absolute Q dPCR Liquid Biopsyアッセイを見る

細胞治療および遺伝子治療開発ソリューション

Absolute Q Viral Titer dPCRアッセイは、バイオ医薬品や遺伝子治療の開発において、ウイルスベクターのゲノムを簡単に、正確に、絶対定量することができ、濃度の測定や品質の評価が可能です。これらのアッセイは、個別に実施することも、目的のターゲット遺伝子のカスタムアッセイを用いてマルチプレックスすることも可能です。

Absolute Q Viral Titer dPCRアッセイを見る

廃水モニタリング

QuantStudio Absolute QデジタルPCR（dPCR）システムを使用することで、最大4つの光学チャンネルを活用して廃水関連のターゲットの同時マルチプレックス検出が行えます。

廃水モニタリングソリューションを見る

信頼できる最良の結果と再現性のあるデータを得るために、Absolute Q dPCRアッセイおよび試薬のアプリケーション別メニューからお選びください。

アッセイの選択に確信が持てます – 保証された性能›

シンプルなワークフロー

QuantStudio Absolute QデジタルPCRシステムは、dPCRに必要なすべてのステップ（パーティション化、サーマルサイクリング、およびデータ取得）を1台の装置に統合しています。リアルタイムPCRと同じように、反応混合物をMAPにピペッティングするだけで、あとはプラットフォームが処理してくれます。これまでの基本的なワークフローと同じなので、新たな学習や追加のステップは必要ありません。

シンプルなワークフローは、<5分間のハンズオンタイムだけで90分以内に完了できます。

Learn about the advantages of digital PCR for precise absolute quantification

While both digital PCR and quantitative PCR can measure nucleic acid quantities, use this free infographic to learn more about each technology and how they complement each other.

Download infographic

Understand the differences between real-time, digital and endpoint PCR in this article ›

使いやすく信頼性の高い解析

明瞭でパワフルなデータ解析スイートは、データを処理するための、さまざまなオプションを提供します。マルチプレックスデータを視覚化する場合も、レプリケート実験間で濃度を計算する場合も、数回クリックするだけで、結果をエクスポートして下流の解析に利用したり、読みやすいレポートにまとめたりすることができます。