Search Thermo Fisher Scientific
Search Thermo Fisher Scientific
タンパク質MWマーカー、すなわちタンパク質ラダーは分子量(MW)または分子質量(kDa)が既知のタンパク質の混合物で、電気泳動で分離したタンパク質の相対的な分子サイズを評価するために使用します。通常、分子量マーカーはゲルの外側レーンで泳動させ、内側のレーンで泳動させる試験サンプルと比較します。
各マーカータンパク質の泳動距離から標準曲線を作成できます。次に、サンプルタンパク質の泳動距離をプロットし、その分子量を内挿によって計算できます。しかし、MWマーカーのより一般的な用途は、サイズが既知の関心タンパク質の存在の確認を助ける基準として使用することです。
"MW マーカー" という名称は、通常、サイズと移動性の特長付けが十分に行われているものの整数と対応していないネイティブタンパク質の混合物を指します。"タンパク質ラダー" は一般にサイズが等間隔の整数値に対応する未開示のタンパク質(多くの場合、染色済みか標識済み)の混合物を指します。これらの製品は、さまざまな目的でタンパク質スタンダードとして扱われます。
未染色MWマーカーは電気泳動中は目に見えず、可視化するにはゲルの残りの部分とともに染色しなければなりません。染色済みラダーは電気泳動中に目に見えることから、その実験でもっとも重要なサイズ範囲のタンパク質について分離プロセスをモニタリングできます。染色済みマーカーおよびラダーの大半は、ゲル染色後、またはウェスタンブロットのためにメンブレンに転写した後にも目視できます。
未染色(左)および染色済み(右)タンパク質ラダーの例。 未染色ラダー(左)を可視化するには、ゲル内またはブロット内のタンパク質を電気泳動後に染色しなければなりません。染色済みラダーは電気泳動中および電気泳動直後に目視できるほか、タンパク質すべてを染色した後にも目に見えます。
典型的な青色の染色済みマーカーはCoomassie Blue色素と非共有結合しており、この色素はゲル染色にもしばしば用いられます。この種の予染色は正確なプロセスではなく、染色済みマーカーによるサイズ推定の精度は未染色の場合に比べて劣ります。染色済みタンパク質の見かけの分子量は一般に未染色タンパク質よりも大きく、通常はロット間でばらつきが見られます。
当社のThermo Scientificタンパク質ラダーを含む多くの市販の染色済みタンパク質マーカーが多色染色されています。このようなラダーには、青色に染色されたバンドのほか、緑、オレンジ、赤のバンドが含まれます。ラダーに含まれるこのような色は、一部のバンドがゲルの底から外れる場合にも、どのバンドがどの分子量に相当するかを特定するにあたり明瞭な基準点となります。
以下の図中のバーは、左側にリストした各製品の範囲を示します。ダイアモンド形は、各タンパク質ラダー内のタンパク質バンドの位置と色を示します。製品名とチャートデータは製品ページにハイパーリンクされています。
Thermo Scientific SuperSignal分子量タンパク質ラダーおよびSuperSignal強化分子量タンパク質ラダーには、8種類の遺伝子組換えタンパク質(20~150 kDa)の混合物がすぐに使用できる安定化した形で含まれています。これらの遺伝子組換えタンパク質には、ウェスタンブロットで使用する抗体と結合する機能的ポリペプチド配列が含まれています。そのため、このタンパク質マーカーは酵素標識抗体の適切な基質を用いて可視化でき、蛍光色素標識抗体でも可視化できます。このMWマーカー混合物には、着色マーカーを加えなくても電気泳動およびメンブレン転写をモニタリングできるように、特殊なピンク色のトラッキング色素も含まれています。このスタンダードはニトロセルロースおよびPVDFメンブレン、さまざまなブロッキングバッファーおよび多くの検出法に適合します。
Thermo Scientific PageRuler染色済みNIRタンパク質ラダーは、電気泳動後の近IR蛍光可視化およびタンパク質サイジングのために青に染色し蛍光標識した10種類のタンパク質(11~250 kDa)の混合物です。このラダーに含まれるタンパク質MWマーカーは、SDS-PAGEで分析するとシャープなバンドに分離され、近赤外(NIR)蛍光検出器を搭載した機器で可視化できるように蛍光色素で標識されています。このような機器には、Typhoon*イメージャーおよびLI-COR Odyssey*赤外イメージングシステムが含まれます。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.