概要

Thermo Scientific EMS-10連続排出ガスモニタリングシステムは、排出ガスや大気ガスの全自動ガスモニタリングのために最適化されたシステムです。EMS-10に組み込まれたThermo Scientific MAX-iR FTIRガスアナライザーは、液体窒素を必要とせず、さらに多くの化合物を正確に分析し、レポート作成からデータ出力までをサポートします。特許取得済みのStarBoost光学強化技術は、数ppbレベルの検出下限値を達成します。また、内蔵マルチプレクサを利用し、ゼロガス、キャリブレーションガスに加え最大4チャンネルのサンプルガスフローを切り替えて測定できます。

 

また、キャリブレーションガスを内蔵マルチプレクサで希釈し、特定濃度のキャリブレーションガスを必要な濃度に調整することもできます。システム制御、測定、データ分析、ワークフロー作成、レポート作成は、MAX-Acquistionソフトウエアがすべて自動的で実行し、大型のフロントパネルタッチスクリーンに結果が表示されます。

 

EMS-10は規制に完全準拠したシステムです。また、ユーザーの操作はほとんど必要ない連続排気モニタリング(CEMS)として稼働するように設計されています。ユーザー定義のシーケンス作成、遠隔操作や、レポーティングも可能です。さらに、アラート機能を装備しています。メンテナンスに関するアラートや、ガス濃度に関するアラートを得ることで、データ品質の問題への迅速な対応が可能になります。


特長

EMS-10は、加熱粒子フィルター、加熱サンプリングポンプ、加熱バイパスポンプを装備し、高温および高湿のサンプルを処理できます。ファクトリーインターフェースモジュールは柔軟なI/O機能を備え、デジタル出力や、アラームを発出し、フローモニターや酸素分析計などの外部センサからの信号を取り込むこともできます。さらに、目的に応じて、直ちにご使用頂けるように、キャリブレーションデータが供給されます。


アプリケーション

EMS-10ガスアナライザーは、熱触媒装置、燃焼炉や焼却炉の排ガス、スクラバーや除害装置、半導体排ガス処理システム、セメントやキルンなど、ほとんどすべての排出ガスモニターアプリケーションに適しています。

 


FT-IR工業ガス測定に関するリソース

 

FT-IRを利用したガスアナライザーの技術、Webセミナー、アプリケーション事例をご覧ください。排出ガスの分析法、連続モニタリング(CEM)、高純度ガスの評価法など様々なガスアプリケーションについて説明します。