FTIR(フーリエ変換赤外分光法)のアプリケーション

赤外スペクトルは、固体、液体、ガスの組成を明らかにするために使用できます。最も一般的な使用法は、未知成分の同定(異物分析、不純物分析)や製品・原料の試験です。多くの場合、分析対象物の情報が具体的であるため、測定されたスペクトルから類似成分を識別することができます。また、FTIRは測定時間が短いため、特にスクリーニングのアプリケーションで有用です。さらに、装置の優れた感度によって、さまざまな応用研究アプリケーションにも適しています。

 

FTIRのアプリケーションは、広範囲に及びます。使用頻度の高いアプリケーションとしては、製品や原料の入荷/出荷検査による品質試験、ポリマーやゴム材料の評価、汚染物質や不良品の解析、微小異物の測定、薄膜やコーティングの分析などが挙げられます。また、熱天秤により発生したガスの測定(TGA-IR)、ガスクロマトグラフィーとFTIRのハイフネーション分析(GC-IR)、自動車や煙突からの排気ガスモニタリングなど、幅広い用途にも適用できます。


考古学と美術品分析

美術品やその他の骨董品の保存には、材料の組成を十分に理解する必要があり、過去の保存処理(多くは保存目的のコーティング)の影響も考慮しなければなりません。 Thermo Scientific Nicolet Summit FTIR赤外分光光度計は、非破壊測定が可能で、主に繊維や染料の同定に優れており、考古学の現場で多用されています。さらに、当社の顕微鏡分析とサンプル調製の専門知識を活用することで、分析者はポンペイの壁面に描かれたフレスコ画やヴェネツィアのティントレットの絵画などの分析に成功しています。この専門知識により、分析者はポンペイの壁のフレスコ画やベニスのティントレットの絵画などの材料の組成を詳細に探ることができました。


アカデミア

直感的に操作できるNicolet Summit FTIR赤外分光光度計や他のNicoletシリーズのFTIR赤外分光光度計を使用することで、より効率的で、興味深い赤外分光測定が可能です。さらにレッスンプランを活用すれば、さまざまな官能基の同定から、高分解能ガススペクトルにいたるまで、様々なアプリケーションを実体験できます。もし、人数に見合ったFTIR機器が準備できない場合は、より効率的な利用法をサポートします。Thermo Scientific OMNIC Anywhereクラウドアプリケーションを使用すれば、学生の測定したデータを後から別のPCを用いて解析することができます。


FTIRによる電池材料の分析

FTIRはリチウム電池(Li–S、Li–O2、Na-イオンなど)や電解質の組成、触媒の最適化研究や異物分析で活用されています。また、製品の品質を検査し、製品仕様の適合を証明するための化学情報を収集できます。FTIRは非破壊測定が可能で、電池寿命や安全性に影響を与える原因や変化を迅速に捉えることができます。

 

電気化学セルを利用することで、インオペランド条件下での測定(反応モニタリング)が可能です。また、温度や雰囲気などの制御環境下での触媒特性の調査、電池関連材料のさまざまな挙動の調査、過熱/過電圧や機械的応力下での発生ガスの分析も行うことができます。


環境分析

一般生活において数多く使用されるプラスチック製品は、緩やかに分解・微細化し、膨大な数のプラスチック粒子が環境中や食物連鎖に流れ込んでいます。直径5 mm以下のプラスチック粒子はマイクロプラスチックと定義され、これらが生態系の健康に及ぼす影響を調査する必要があります。FTIRは、マイクロプラスチックの測定において強力なツールであることが既に世界的に実証されており、汚染レベルの把握のために大気モニタリング、海洋、生活排水、河川水などの水質検査、土壌分析などに使用されています。

 

FTIR分析を利用することで、マイクロプラスチック分析を簡素化し、環境汚染の実態把握を迅速に進めることができます。当社は、マイクロプラスチックのサンプリングキット、専用ライブラリ、自動分析ツールを提供し、レポート作成などをサポートします。

お客様のご要望に応じて、粒子同定用のFTIR専用スペクトルライブラリやマイクロプラスチックサンプリングキットの他、高速データ測定が可能な赤外イメージング測定用のThermo Scientific Nicolet iN10赤外顕微鏡や、広範囲を迅速に測定できる、Thermo Scientific Nicolet RaptIR赤外顕微鏡を提供しています。

マイクロプラスチック分析の革新的ソリューションについてのeBook

 

このeBookでは、マイクロプラスチック汚染の概要を解説し、革新的な赤外顕微分光法の活用方法について説明します。(日本語解説をご希望の場合は、別途お問い合わせください。)

 

 

 


食品分析

食品や飼料業界においては、製品に含まれる異物分析でFTIRが非常に多く活用されています。さらに製造プラントの生産性や製品改善に応用できる機器が求められています。

 

一例として、ATR測定による食品中のトランス脂肪酸含有量が挙げられます。この分析は、確実な食品中の成分表記や健康的な食生活の推進にも役立ちます。


法科学分野

法毒物学

分光分析製品は多くの法科学ラボで活用されています。既知化合物のスクリーニングや確認試験、未知化合物の同定、または詳細な調査を行うために、その目的に応じて、さまざまな新しい分析ソリューションが利用されます。

 

麻薬から塗料片まで、分光分析は押収された物品や微量の証拠を正確に同定することを可能にします。FTIRとラマンを上手く使い分けることで、薬物同定能力を向上させ、物理的証拠を確実に同定することができます。また、ダイヤモンドATRモジュールと法科学スペクトル検索ライブラリを備えたThermo Scientific Nicolet iS50 FTIR赤外分光光度計は、サンプルの迅速な同定に使用できます。GC-IRを使用して違法薬物の異性体を識別し、Thermo Scientific OMNIC Specta多成分検索ソフトウエアを使用して複雑な混合物を分析します。

文書の信ぴょう性

証券詐欺から殺人捜査まで、注目を集めるさまざまな裁判では、しばしば文書の信ぴょう性が鍵になり、インクの比較や参照データベースとの照合が必要になります。偽造通貨においても、インクや紙自体の分析が重要です。事件を立証するためには、スピードと精度が必要不可欠です。

微小サンプルの測定

採取したサンプル量が非常に少ない場合、どのようにサンプルの全体像をつかむかが重要です。FTIRと赤外顕微鏡の組み合わせにより、塗料、ガラス、繊維、テープなどの物質を特定し、微小サンプルであっても正確な化学種の同定が可能です。

法科学および微量物質分析におけるFTIRおよびラマン分光法に関するオンデマンドWebセミナー(英語)

 

自分の持ち物を知る:: 偽りのないFTIR分析で潜在的なリスクを減少


ガス分析

FTIRを用いて煙突からの排気ガス測定、環境大気モニタリングなど多用途のガス分析ができます。さらに、火災科学の研究、半導体製造用ガスの不純物測定などでも利用されます。FTIR分光法は、ガスサンプルに対する特定の波長の光に対する分子の吸収と透過の反応を示すスペクトルを生成し、サンプルの分子構造的な「指紋」を表します。この技術はガス測定において、以下の特性を持ちます: 

  • 最高pptレベルの高感度なガス測定
  • 高速リアルタイム測定
  • 数百種類のガス成分の同時モニタリング 
  • 非常に広いダイナミックレンジ(%~pptまで) 
  • 環境またはプロセスにおけるガス成分の連続モニタリング
  • キャリブレーション不要の全自動測定

代表的なガス測定メソッド

エアバッグ

エアバッグメソッドを利用して、エアバッグの膨張時に排出される排気ガスを測定します。検出下限値は、室温型DTGS検出器を用いて2分間測定した際の計算値を適用します。


環境分析、作業環境

酸化エチレン(EOG:エチレンオキシド)など測定が困難な化合物を扱うためには、環境保護庁(EPA)や米国労働安全衛生管理局(OSHA)などの規制機関の基準を満たすだけでなく、干渉に対して十分に対策された技術が要求されます。また、環境大気ガスモニタリングを的確に行うには、水分、溶媒、炭化水素などの高濃度の干渉成分が存在する場合でも、ターゲット化合物を数ppbレベルで測定できる能力が必要です。これらの技術は除害装置の効率化の確認にも利用されています。

 

飛行士の呼吸酸素

パイロットの呼気酸素(ABO)測定メソッドは、アメリカ空軍の軍用規格1564Aに従ってABOガス中の不純物を検出するように設計されています。このメソッドでは10メートルのガスセルを利用します。検出下限値は、室温型DTGS検出器を用いて2分間測定した際の計算値を適用します。

 

バルクガス中の不純物

N₂、O₂、H₂、Ar、Kr、CO2、Heガスに含まれる微量不純物成分の測定は、半導体、医療、食品、飲料、エネルギーなどさまざまな産業に適用されます。光学強化されたStarBoost™などの高度な技術を利用し、バルクガス中の不純物成分を数ppb~数十pptレベルで測定できます。さらに、製品はマルチチャンネル測定を利用して、サンプル測定から工場でのレポート作成まで容易に自動化が可能です。

 

炭素捕集、利用 & および貯留S (CCUS)

二酸化炭素(CO₂)の捕集と貯留は、大気中への放出を防ぎ、気候変動の影響を軽減することができます。さらに、捕集されたCO₂の利用は、CO₂を廃棄物ではなく貴重な資源として扱う循環型経済の発展に貢献します。FTIR(フーリエ変換赤外)分光法は、捕集されたCO₂の不純物レベルの変化を分析・モニタリングすることで、CCUSにおいて重要な役割を果たすことができます。

 

圧縮呼吸空気

圧縮呼吸空気(CBA)メソッドでは、CBAの不純物ガス成分を分析します。このメソッドは10メートルのガスセルを利用します。検出下限値は、室温型DTGS検出器を用いて2分間測定した際の計算値を適用します。

 

エンジン排ガス

排気ガス測定メソッドを用いて、火花点火エンジンまたはディーゼルエンジンからの排ガスを測定します。このメソッドは、希釈なしで排気ガス中の成分の濃度範囲をカバーでき、ガスサンプルは触媒コンバーターの前後で採取されます。ガソリンエンジンとディーゼルエンジンでは、いくつかの成分の濃度範囲が異なります。これは、ディーゼル排気ガスが過剰な空気を含むために、火花点火エンジンの排気ガスとは異なるためです。FTIRは、NO、NO₂、N₂O、NH₃などの選択的触媒還元(SCR)化合物を研究するのに優れた技術です。これらのメソッドは、サーモサイエンティフィックの2 mのガスセルと液体窒素冷却式MCT-A検出器を利用します。検出下限値は、3秒間のサンプリング時間に基づいています。

 

火災科学

火災科学メソッドは、建築材料の燃焼中に発生する有毒ガスを分析するために構成されました。EN 45545-2の鉄道の煙毒性基準で定義されている成分も含まれます。この実験には、コーンカロリーメーター、スモークチャンバー、または燃焼実験の環境大気測定メソッドを使用します。火災科学アプリケーションに用いられるFTIRには、多くの場合、光路長2 mの加熱ガスセルを使用し、また、希釈サンプルを利用する場合は光路長10 mのセルを使用することもあります。検出下限値は、液体窒素冷却型MCT検出器を利用して、3秒間のサンプリング時間に基づいています。

 

工業用プロセスガス

FTIRは、さまざまなプロセス内におけるガスモニタリングアプリケーションに最適です。半導体、化学工業、空気分離プラントなどにおいて、製品の品質保証試験に利用できます。また、FTIRは頻繁なキャリブレーションを必要としないため、数か月間にわたり安定したデータを供給します。そのため稼働コストも大幅に削減され、理想的なガスモニタリングシステムが構築できます。

 

再生可能エネルギー

FTIRは、木材チップの熱分解やゴミや肥料の嫌気性消化など、新しく再生可能エネルギー開発技術によって生じるガスを分析するのに優れた技術です。合成燃料やバイオガスは、発電中にメタンやその他の有害なガスを排出します。排出物は、燃焼チャンバーまたはコンプレッサーにも有害な影響も与えます。また、FTIRは燃料電池に使用される水素ガスの不純物ガスの測定も可能です。赤外分光法は、水素、燃料、およびバイオガス成分を分析する優れた能力を備え、ガス製造の最適化に適した技術です。

 

特殊ガス

高い精度と安定的なキャリブレーションが要求されるアプリケーションにFTIRは適しています。特殊ガスの製造、半導体ガスの純度試験、および酸素または呼気中の汚染物質の同定にも使用できます。

 

排出ガス

化学品製造、医療用滅菌、半導体製造、ガス燃焼タービン、セメント製造および自動車産業などにおける、排出ガス源の分析に適したハードウエアとソフトウエアツールを提供します。小規模の排出ガス試験から工場全体に適用する場合でも、ニーズに応じたガスモニタリング用FTIRをご使用いただけます。また、アプリケーションに関する経験と知識により、実践的なソリューションを提供し、スムーズな装置導入をサポートします。セットアップ、QA/QC、規制要件、データ検証についてご質問、ご要望があればお知らせください。

ガスアナライザー

 

 

Antaris IGS

Nicolet iG50

MAX-iR

EMS-10

MAX-Bev

MAX-iAQ

バルクガスシステム

エアバッグ




 

 

 

 

環境分析(EH&S)

 

 


 

 


 

飛行士の呼吸酸素


 


 


 


Carbon capture utlization & storage          

圧縮呼吸空気




 




排出ガス



 

 

 

 

 

火災科学



 

 

 

 

 

バルクガス中の不純物

 

 


 


 


工業用プロセスガス

 

 




 


再生可能エネルギー

 



 

 

 

 

特殊ガス






 


排出ガス

 

 



 


 


地質学

FTIRは、翡翠のグレードを判別するなど、鉱物サンプルの組成を明らかにすることに役立ちます。Investors こちらのリンクでは、米国宝石学会(GIA)が、人口処理した宝石と天然の宝石を判別するために、FTIRをどのように活用しているかをご確認いただけます。


ライフサイエンス

近年、成長が著しいライフサイエンス研究やバイオ医薬品分野では、分光分析技術が広く活用されています。FTIRは主にタンパク質、脂質、組織、細胞、およびさまざまな細胞抽出物などの生物学的サンプルの分析が可能です。タンパク質構造の解明、安定性、相互作用、脂質修飾の解析、組織のイメージング、植物抽出物の分析などさまざまなアプリケーションにFTIRや赤外顕微鏡が活躍しています。アプリケーションによって、要求される感度、やスループット、その他物理的要件は異なります。当社では、お客様のご要望に応じて製品やセルをカスタマイズできます。


材料科学

材料の化学的性質と特性を理解することは、多くの分析プロセスで重要な最初のステップです。赤外分光法は、自動車からマイクロエレクトロニクスのアプリケーションまで、幅広い材料の深い理解に役立ちます。

 

例として、半導体材料においては、新素材の特性評価、シリコン中の炭素や酸素濃度、薄膜評価や厚み計測が含まれます。また、電気化学セルを用いたリチウムイオン電池などのエネルギー貯蔵ソリューションの評価、遠赤外から可視範囲までの幅広い波長領域を利用した材料分光測定、硬化反応、酸化、劣化における材料の変化の測定、ミリ秒からナノ秒の時間スケールでの反応モニタリング、バイオ複合材料の特性評価、半導体レーザーなどの発光特性評価など、これらを含む高度な高分子材料の特性研究が挙げられます。


医薬品

医薬品やヘルスケア製品の開発および製造において、適切な成分と純度が維持されていることを確認することは非常に重要です。Nicoletシリーズ赤外分光光度計は、研究ラボや生産ライン、出荷時検査でも使用できるよう設計されており、必要な化合物の情報を迅速かつ確実に取得できます。

 

これにより、原材料の同定、結晶多形の識別、配合成分の分析を迅速に行い、高い特異性と信頼性を確保できます。さらに、データの完全性をサポートするソフトウエアツールを備え、24時間365日稼働においても、適格性確認が最小限ですむように設計されたハードウェアモジュールとともに、薬局方の規制要件に準拠し、確実に業務を遂行できます。コンパクトで特化した用途に最適なNicolet Summit FTIRおよび分析ニーズへの拡張性をもつThermo Scientific Nicolet Apex FTIRあらゆる赤外分光アプリケーションに対応するThermo Scientific Nicolet iS50 FTIRまで、ニーズに合わせたソリューションを提供します。

オンデマンドWebセミナー:開発から品質管理にいたるまで、医薬品製剤の完全性を保証する方法(英語)

医薬品開発から品質管理における、効率化の改善について説明します。監査に必要なデータの完全性を確保したまま、多形構造の変化を迅速に特定し、APIおよび賦形剤の成分分布をモニタリングする方法、さらには、規格外(OOS)製品ロットのトラブルシューティング方法を紹介します。


ポリマー

新素材の開発から製品不良の根本原因解析にいたるまで、高分子材料および化学構造の組成を解析します。高度な特性を有する新素材を開発する際は、その材料が有する化学的特性を理解することが重要です。添加剤の配合の変化、多層構造のポリマー複合材料の劣化や、包装材料の強度変化、および硬化プロセス時間など、製品性能に影響を及ぼす変化を適切に捉える必要があります。

 

石油化学および化学工業の実験室では、原油、天然ガス、ナフサ、さまざまな化学物質やポリマーに至るまで、定められた標準試験法に基づいた分析を行います。当社の分光分析技術ならびにソフトウエアツールは、プラスチック、ブレンドポリマー、フィラー、塗料、ゴム、コーティング材、樹脂、接着剤を迅速かつ正確に分析し、生産の最適化や品質改善に寄与します。また、多成分検索機能を備えたOMNIC Spectaを利用して複雑な混合物の分析も可能です。


応用アプリケーション

赤外分光法は豊富なオプションと柔軟性により幅広い応用性をもちます。特殊環境下でのサンプルの挙動を確認するために、特殊サンプルセルや外部光学系の製作が可能です。また、スペクトル計測は可視から遠赤外までの領域が利用でき、ミリ秒からナノ秒オーダーの高速時間分解測定も可能です。有機薄膜の特性評価、真空チャンバー内の化学結合の動的変化の分析にはNicolet iS50 FTIRが適しています。この製品は、化学反応の高速モニタリング、半導体レーザーなどのフォトニクスデバイスからの発光特性試験、リチウムイオン電池などの電気化学セルを用いた評価など、その他の様々な応用アプリケーションに合わせて構成することができます。


半導体

FTIRは、シリコンなどの電子部品の分析に適しています。例として、シリコン中の炭素または酸素濃度計測や、エピタキシャル膜の厚みを計測することができます。様々なデータ測定パターンやウエハーサイズでの計測が可能で、専用アクセサリにより直径300㎜までのウエハーの測定が可能です。また、炭素、酸素、EPI膜計測などの組み込まれた専用メソッド(定量ツール)を提供し、多くの半導体分野で実績をもちます。