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Antibody Insider—Issue 2017 Q2
より優れたアプローチで疾患と闘うために個々の免疫系に改めて焦点を当てた免疫治療は、がんや他の疾患の治療において有望視されています。既存の免疫療法アプローチには、サイトカイン( タンパク質または特異的なサイトカインに対する抗体) 、がんワクチン、チェックポイントタンパク質 、および養子免疫細胞移入が含まれます。
免疫チェックポイント療法は、免疫チェックポイントと呼ばれるタンパク質を認識するモノクローナル抗体を使用します。チェックポイントタンパク質は、抑制性または刺激性であり、それぞれT細胞の疲弊、またはT細胞の活性化促進を導く細胞シグナル伝達の阻害に関与します。これらの治療において、抑制性タンパク質に対するモノクローナル抗体は、免疫系の細胞 (以下「免疫細胞」) ががん細胞を“異常”と認識し、それらの細胞を排除できるように、“ブレーキを解除” するようにデザインされています。メラノーマを対象に最初に承認されたチェックポイント療法は、CD152 (CTLA-4) 、CD279 (PD-1) 、および CD274 (PD-L1) を認識する抗体をベースとしており、他のがん種に対する有効性についても試験が行われています。既存の治療法は、現在、PD-1 と PD-L1 などの併用療法が模索されています。T細胞 (特にCD8+T 細胞) は重要な役割を果たしていますが、マクロファージやDCの動員が果たす役割についても多くのデータから明らかにされています。実際、CD8 T 細胞の殺傷特性の他に、骨髄系由来サプレッサー細胞 (MDSC) 、NK 細胞、および M1 (腫瘍拒絶の表現型) マクロファージの役割が治療に対する反応性に寄与することが示されています。
免疫細胞の表現型、がん細胞の駆除に関与するタンパク質について理解することはこれらの有望な治療法を研究するために極めて重要です。この研究において価値のある手法がいくつか浮上してきています。フローサイトメトリーは、細胞周期アッセイおよび固形腫瘍由来サンプル用の非常に強力な細胞解析技術で、マルチパラメトリックなアプローチを用いて、表現型ならびに細胞の健全性 (増殖 vs. アポトーシス) に関する情報を提供します。 マルチカラー免疫組織化学 (IHC) は、固形腫瘍内の細胞の表現型と位置の識別を可能とします。IHC 試験において、CD8+T 細胞がPD-L1+マクロファージの近傍に存在する場合、チェックポイント阻害剤治療に対する反応性により優れることが示されています。最後に、ELISA/ELISPOT やマルチプレックスイムノアッセイ (例：ProcartaPlex アッセイ) などのアッセイは、患者における分泌および切断されたタンパク質のモニタリングを可能とします。ルーチンにモニターされているタンパク質の例としては、サイトカインや、IFNg、パーフォリン、およびグランザイムBなどの他のタンパク質があります。
新しい免疫チェックポイントの探索および検出に焦点を当てた研究であっても、免疫チェックポイントの新しい機能の調査に焦点を当てた研究であっても、Thermo Fisher Scientific は、ヒトおよびマウス実験用の免疫チェックポイントをターゲットとする1,000種類を超える幅広い研究用抗体を提供し、研究の成功を支援します。
抗体製品の詳細は、免疫チェックポイント抗体 をご覧ください。
がん免疫チェックポイントマーカーの可溶性アイソフォームの検出
ProcartaPlex：Human Immuno-Oncology Checkpoint Panel
ProcartaPlex Immuno-Oncology Checkpoint Panel は、最初に市販されたマルチプレックスイムノアッセイシステムで、以下の分析物の可溶型の同時検出を可能とします：BTLA、GITR、HVEM、IDO、LAG-3、PD-1、PD-L1、 PD-L2、Tim-3、CD28、CD80、4-1BB、CD27、および CTLA-4。これらの分子については、可溶性アイソフォームや切断されたバリアントが存在することが報告されており、この革新的なアッセイによる定量が可能と考えられます。
このアッセイで捕捉される抗体は、正確な比率の赤色および赤外蛍光色素で内部が染色された6.5 µm のマイクロスフェアの表面に共有結合します。これらの識別可能な2種類の蛍光色素（「ビーズセット」と呼ぶ）の混合比率が異なる結果、Luminex プラットフォームでの解析の際、マイクロスフェア独自のスペクトル符号を検出することが可能です。従来のイムノアッセイと同様に、そのシグナル強度がタンパク質検出濃度と直線性を示すことから、蛍光標識二次抗体による抗原の定量が可能です。マルチプレックス解析を目的として、各分析物に特異的なビーズセットを割り当てることで、 少量のサンプル (血清または血漿サンプルは25 µL 、細胞培養上清は50 µL ) からの複数の分析物の同時測定が可能となります。この手法は、ビーズベースのサンドイッチイムノアッセイを作製するための、高度に特異的な抗体ペアを用いた複数の可溶性免疫チェックポイントマーカーの同時検出を可能とします。
このアプローチの利点
可溶性チェックポイントマーカーを検出するためのマルチプレックスイムノアッセイは、腫瘍組織の病理学者から得られたデータを補完する情報を提供します。リキッドバイオプシー由来のタンパク質 (すなわち、血漿や血清) の解析は、簡単かつ簡便で、侵襲が最小限で、組織生検のようなサンプリングでの採取位置による偏りが生じません。また、可溶性チェックポイント分子をモニターし、これらのレベルと疾患進行を縦断的研究において相関させ、バイオマーカーレベルとチェックポイント阻害療法の反応性を関連付けるための能力は、Human Immuno-Oncology Checkpoint Panelのアプリケーションの非常に有望な領域です。
可溶性チェックポイント分子の定量は、マルチプレックスイムノアッセイにおいてサイトカインおよびケモカインの評価と組み合わせることもできる有望な新しいツールで、免疫腫瘍学およびがん免疫学の分野における研究をサポートします。
ヒト用 ProcartaPlex Immuno-Oncology Checkpoint 14-Plex Panel の検量線
免疫組織化学用抗体
Thermo Fisher Scientificは、85%以上のヒトターゲットをカバーする、74,000種類を超えるInvitrogen 抗体ポートフォリオを取り揃えています。重要な焦点の一つとして、免疫組織化学用抗体 (IHC) として適した一連の抗体を提供しています。最近のeBioscience 抗体ポートフォリオの統合に伴い、10,000 種類を超える抗体製品のIHC データが他の製品データとともに弊社のウェブサイトに掲載されています。今後も定期的に新しい画像を追加していく予定です。組織内のタンパク質発現を可視化する能力は、ターゲットに関連する生物学を理解するのに重要なツールです。特定の細胞タイプ用のマーカーを使用することにより、組織サンプル内の特定の細胞タイプの同定にIHCを使用することができます。疾患状態に特異的なマーカーを使用することにより、がん、感染症、および他の疾患の研究にIHCを使用することができます。
ALDH1L1 Monoclonal Antibody (7G8), Biotin, eBioscience(製品番号 13-9595-82 )20 µg/mLのマウス IgG2b K アイソタイプコントロール・ビオチン(左)または20 µg/mLの抗ヒト10-ホルミルテトラヒドロ葉酸デヒドロゲナーゼ (ALDH1L1)・ビオチン(右) で標識後、ストレプトアビジン-HRP および DAB で可視化したホルマリン固定パラフィン包埋ヒト小脳の免疫組織化学。核はヘマトキシリンで対比染色。
蛍光 IHC および発色 IHC 用抗体の選択
DABのような発色基質を使用した IHC は、日常的に組織検査に使用されています。発色 IHC は、サンプルの長期保存に特に適しており、数ヶ月あるいは数年にもわたり観察できます。蛍光染色は、共局在研究を促進するマルチプレックス解析に最適です。蛍光シグナルは経時的に消失するため、通常、蛍光 IHC は長期保存には使用されません。Invitrogen 抗体は、HRP 二次抗体と比色基質を使用しても、Alexa Fluor 色素のような蛍光標識を使用しても、期待される局在性および発現レベルの特異的染色が提供できるように開発されています。
Anti–α-tubulin antibody ( 製品番号 A11126) 。Zenon Alexa Fluor 488 Mouse IgG1 Labeling Kit (製品番号 Z25002) を用いて標識した抗α-チューブリン抗体 (製品番号 A11126) で染色したマウス海馬の14 µmの冠状切片。切片は、NeuroTrace 530/615 赤色蛍光 Nissl 染色 (製品番号 N21482) による対比染色で神経細胞体を視覚化し、Hoechst 33258 (製品No.H1398、H3569、H21491) で核を染色。
弊社の抗体製品への信頼性の構築
IHC の成功には、適切なサンプル、適切なサンプル調製、および高品質な特異的抗体の使用が必要とされます。抗体製品の開発中、弊社のサイエンティストは、健全な状態およびさまざまな疾患状態における脳、心臓、筋肉、腸や他の器官を含むターゲットの正常または異常な発現を示す組織について同定および試験を行っています。特異的抗原の賦活化が必要とされる場合は、製品マニュアルおよびウェブページ上に記載されている情報を参照してください。最後に、可能な場合は、抗体がIHCで機能するだけでなく、他の手法でも適切なターゲットに結合するという実証を示すために、複数のアプリケーションにおいて抗体を試験します。最近では、弊社は、抗体特異性のアミノ酸配列エビデンスを提供する数少ない方法の一つである質量分析法による抗体とターゲットタンパク質の直接相互作用に関する解析を始めています。
抗体の検索にはこちらのサイトをご利用ください。thermofisher.com/antibodies。
新しい Invitrogen eBioscience Super Bright 645 および 702 抗体コンジュゲート
新しく拡大されたeBioscience Super Bright 抗体ポートフォリオは、高輝度スポットを提供します。他のSuper Bright 抗体コンジュゲートと同様に、Super Bright 645 および Super Bright 702 色素とのコンジュゲートは、桁外れに明るいリードアウトを提供し、バイオレットレーザー (405 nm) 搭載のフローサイトメーターに適合します。また、弊社はSuper Bright 436 および Super Bright 600 と結合する多くの新しいクローンも取り揃え、利用可能なターゲットおよびフォーマットを拡大させています。
新しいSuper Bright 645 はタンデム色素で、Super Bright 436 色素と645 nm に発光ピークを持つアクセプター色素で構成されています。この色素は、eVolve 655に類似し、660/20 バンドパスフィルターまたは同等のフィルターを用いて検出可能です。このタンデムポリマー色素で標識した抗体の輝度は、Brilliant Violet 650色素標識抗体に匹敵します。Super Bright 645色素標識抗体は、他のバイオレットチャンネルへの漏れ込みを最小限に抑えます。
この色素シリーズの4つ目のSuper Bright 702 は、Super Bright 436 色素と702 nm に発光ピークを持つアクセプター色素で構成されています。この色素は、Brilliant Violet 711に類似し、710/50 バンドパスフィルターまたは同等のフィルターを用いて検出可能です。Super Bright 702標識抗体は、Brilliant Violet 711標識抗体の輝度に匹敵し、ブルーレーザーチャンネルとのコンペンセーションを減らし、Brilliant Violet 786チャンネルへの漏れ込みを抑えます。
Super Bright ポリマー色素はフローサイトメトリーで使用するために最適化されており、この輝度により薄暗い集団の識別を改善できる可能性があります。この色素は、一般に使用されている他の蛍光分子、ホルムアルデヒドやメタノールベースの固定液、UltraComp eBeadsマイクロスフェアに完全に適合します。また、Super Bright コンジュゲートはフローサイトメトリーのマルチカラー抗体パネルデザインを最適化します。
Super Bright 色素は従来の蛍光標識色素と同様、フローサイトメトリーアプリケーションにおいて使用可能です。しかしながら、2つ以上のSuper Bright 色素標識抗体を同じパネルにおいて混合する場合、ポリマーベースの色素間で起こりうる非特異的相互作用を最小限に抑えるため、Super Bright 染色バッファー(製品番号 SB-4400-42) の使用を推奨します。Super Bright Staining Bufferは1回の試験につき5μL使用できるように調製されており、マスターミックスやカクテルでの使用に便利です。
当社のポートフォリオは、新しいクローンと追加のフォーマットとともに拡大を続けています。Super Bright 色素は、マルチカラー設計での選択肢を広げ、バイオレットレーザーの有用性を拡大します。eBioscience Super Bright 抗体コンジュゲートは、従来の蛍光色素に取って替わるユーザーフレンドリーな待望の製品です。
Super Bright 色素に関する詳細はこちらをご覧ください。thermofisher.com/superbright.
Super Bright 645 抗体コンジュゲートは、Brilliant Violet 650色素結合抗体に匹敵する輝度を、同等以下のバックグラウンドで提供。(A)マウス脾臓細胞を、Super Bright 645 (赤色) または Brilliant Violet 650 (グレー) で標識した抗マウス CD8a 抗体 (クローン 53-6.7) を使用して染色（各色素は抗体と同濃度で使用）。(B)ヒト末梢血細胞を、Super Bright 645 (赤色) または Brilliant Violet 650 (グレー) で標識した抗ヒト CD8a 抗体 (クローン RPA-T8) を使用して染色（各色素は抗体と同濃度で使用）。
Super Bright 色素標識抗体は薄暗い抗原の識別を改善ヒト末梢血細胞を、Super Bright 705(左)または APC(右) で標識した抗ヒト CD11c (クローン 3.9) およびPEで標識した抗ヒト CD20 (クローン 2H7) を使用して染色（各色素はそれぞれ最適な濃度で使用）。(注: Super Bright 705 は1回の試験につき0.5 µg使用、APCは1回の試験につき0.5 µg使用。また、2H7-PEは1回の試験につき0.06 µg使用)
Ready, Set, Flow!
Invitrogen Ready Flow 試薬は、フローサイトメトリー解析用に細胞を染色するために設計された、計算不要、希釈不要、ピペッティング不要のready-to-use 溶液です。これらの試薬は、死細胞の同定や細胞周期解析などの最も一般的なフローサイトメトリーアッセイを簡素化します。フローサイトメトリー解析用サンプルの調製は簡単です。
ライブウェビナー, 2017年6月6日
新世代のタンパク質定量を提供する、新製品のInvitrogen ProQuantum High Sensitivity イムノアッセイキットについてご紹介します。
弊社の最新のプラットフォームイノベーションは、非常に少量のサンプルに含まれる低存在量のタンパク質を、リアルタイム PCR 技術を用いて簡単に測定するためのready-to-use のイムノアッセイ製品ラインを提供します。
TaqMan Assayベースの Proximity Ligation Assay (PLA) および SiteClick 抗体標識などの強力な技術を使用することにより、弊社独自の高親和性抗体–抗原 結合の検体特異性をシグナル検出および リアルタイムPCRの増幅と組み合わせることで、極めて高性能なアッセイを作製できます。
- 高感度—ELISAなどの他の従来法よりも優れた感度で低濃度のタンパク質を検出可能
- 少ないサンプル消費量—サンプル使用量は 2–5 µL (例： 2 µL に対し、他の方法のトリプリケートウェルでの使用は150 µL )
- 迅速で簡単なワークフロー—洗浄ステップ不要、 サンプルセットからデータ取得までが2 時間
- 広いダイナミックレンジ—5 log ユニット以上で 確実に検出範囲に入るために要するサンプル希釈率を最小化
- 専用装置の購入は不要—あらゆるリアルタイムPCR 装置でラン可能
- 直感的な 無償のソフトウェアが付属— 堅牢な データ解析および統計学的グループウェア比較が可能
ヒト IL-8 アッセイの検量線の ELISA との比較より長いシグモイド型の検量線 (より広いダイナミックレンジ) と、より少量のタンパク質定量するためのローエンドの分離に注目してください。
プロトコールワークフロー(A) 2つのインキュベーションステップ (その間の洗浄は不要)
こちらからウェビナーに登録して、詳細情報をご覧ください。thermofisher.com/explore
市販最大のスクリーニングパネルに関する概要：ProcartaPlex Human Immune Monitoring 65-Plex Panel
ProcartaPlex Human Immune Monitoring Panel ( 製品番号 EPX650-10065-901) は、わずか25 µL のサンプルを用いた、65種類の可溶性タンパク質ターゲットのシングルウェルでの同時解析を可能とします。この新しい強力なアッセイは、Luminex マルチプレックス技術を用いて、限られた貴重なサンプルからより多くのデータを取得することを可能とし、研究発見の道を促進します。この多重アッセイは、Luminex 200 装置や FLEXMAP 3D 装置を用いて解析できます。(この時、MAGPIX 装置では、1アッセイあたり最大50 ターゲットの多重アッセイが可能です。)
ProcartaPlex アッセイは、弊社の広範囲に検証されたコーティング済みおよびコーティングなし ELISA キットと同じく厳密かつ堅牢に開発および製造されており、プラットフォーム間の移動と、移動後の一貫した結果の取得を可能とします。
65-Plex ターゲットのリスト
APRIL, BAFF, BLC, CD30, CD40L, ENA-78, eotaxin, eotaxin-2, eotaxin-3, FGF-2, fractalkine, G-CSF, GM-CSF, Gro a, HGF, IFN-α, IFN-γ, IL-10, IL-12 p70, IL-13, IL-15, IL-16, IL-17A, IL-18, IL-1α, IL-1β, IL-2, IL-20, IL-21, IL-22, IL-23, IL-27, IL-2R, IL-3, IL-31, IL-4, IL-5, IL-6, IL-7, IL-8, IL-9, IP-10, I-TAC, LIF, MCP-1, MCP-2, MCP-3, M-CSF, MDC, MIF, MIG, MIP1α, MIP-1b, MIP-3α, MMP-1, NGF-β, SCF, SDF-1α, TNF-β, TNF-α, TNF-R2, TRAIL, TSLP, TWEAK, VEGF-A
事前設定されたパネルの広範なポートフォリオおよび組み合わせ可能な単一分析物を探索し、 弊社の新しいLuminex Panel Configurator and Selection Tool を用いてカスタムパネルを作製します。
Bio Probes Journalのご案内
BioProbes Journalは、様々なThermo Scientific、Invitrogenの細胞生物学製品およびアプリケーションを紹介する、年に2回の刊行物です。新しい試薬、技術から、製品レビューやオンラインツールまで、細胞解析およびタンパク質解析におけるブレークスルーの最新情報を提供します。
最新号はこちらからご覧ください。thermofisher.com/bioprobes
タンパク質・細胞解析のアプリケーションのための新しいeラーニングコース
タンパク質解析・細胞解析の基礎研究トピック向けの一連のeラーニングコースの開始をお知らせします。簡潔なコンテキスト情報を提供しますが、ナレーション付きのコースには以下が含まれます：
- 動画の模式図
- 知識確認のための質問
- 修了証書およびバッジ
- ダウンロード可能なコースの教材
- 関連する補足リソース
もっと学ぶために、こちらのサイトをご利用ください。 thermofisher.com/elearningcourses
新しい PCA Education サイトについて
Protein and Cell Analysis (PCA) Education サイトは、弊社のタンパク質 &細胞解析および抗体& 免疫学ポートフォリオに関する豊富な教育コンテンツについてご紹介するフリーアクセスの仮想学習環境です。
もっと学ぶために、こちらのサイトをご利用ください。thermofisher.com/proteincelledu
Invitrogen 二次抗体は、2017年のCiteAb アワードで Secondary Antibody Company of the Year を受賞
この受賞は、Thermo Fisher Scientific および弊社の Invitrogen 二次抗体について、 “CiteAb データに基づいた、最も成功した抗体供給メーカーであること”が認められたことを示しています。この二次抗体部門のCiteAb アワードは、2016年の文献引用数が最も多かった企業に与えられる賞です。CiteAb アワードは、研究用抗体の分野で世界で最も優れたサプライヤーおよび個人をたたえるものです。
これは、この新しいカテゴリーの初年の受賞であり、この業界で認知されたことを大変光栄に思います。
抗体の検証*
抗体は、生命科学や医学研究において、最も重要な試薬に含まれます。ここ数年、数多くの注目度の高い論文やフォーラムにおいて、抗体の再現性を検証し保証するためのより高い基準を開発する必要性に注目が集められています。弊社が研究者の方々にお伝えしたように、業界が研究者のニーズと関心に対応する必要性が明らかとなってきています。2015年9月1日、Thermo Fisher Scientific は、抗体特異性の検証法を標準化する一連のガイドラインを提案するための、国際的な第一線の研究者によるグループの組織化に対し経済的支援を提供しました。
2016年9月、International Working Group for Antibody Validation (IWGAV) は、Nature Methods に抗体特異性の検証のためのガイドラインの提案を発表しました。2016年秋、多くの IWGAV のメンバーならびに抗体生産者、製薬企業、および第一線の学術研究ラボの代表者が Global Biological Standards Institute (GBSI) により開催されたイベントに参加し、抗体検証法について検討を重ねました。この会合では、IWGAV で提案されたガイドラインについて再検討と検証が行われ、業界においてこのガイドラインを実施する方法について議論されました。
Thermo Fisher Scientific は、これらのフォーラムでの活発な議論と主要メンバーの参加によって、抗体検証をさらに向上させるためのいくつかのインパクトのある実践について明確な合意が成立したのを見届けました。
弊社は、Invitrogen抗体ポートフォリオをさらに検証するために継続中の取り組みを引き継ぐ、新しい Thermo Fisher Scientific の検証ガイドラインをご紹介することに興奮しています。これらの新しいガイドラインは、Invitrogen 抗体用に既に実施されている広範囲なアプリケーション性能試験に追加され、抗体特異性の確認に焦点を当てたものになります。機能検証のために抗体を試験することは重要で、その実施は非常に困難ですが、抗体の特異性について確認することはさらなる課題となり得ます。弊社は、機能検証と特異性試験を組み合わせることにより、全ての抗体を検証するための可能な限り最も高い基準を確立し、抗体を保証することを目指しています。
Thermo Fisher Scientific は、新しい検証済みの試験方法を用いて、抗体ポートフォリオの試験を行っています。質量分析法は、目的タンパク質の物理的なアミノ酸配列ならびに あらゆる他の非特異的結合および既知のタンパク質間相互作用の同定に使用されます。この強力な技術は、抗体により検出されたタンパク質の配列を提供する能力において非常にユニークで、抗体結合相互作用のさらなる解明を支援します。この試験のいくつかの例をご覧ください。
遺伝子組換えに関して、弊社では、野生型に対する抗体特異性を確認するためのコントロールを提供するために、CRISPR/Cas9 ならびに RNAi の使用を採用しています。この強力な手法のワークフローおよび例をご覧ください。
これらは、Thermo Fisher Scientific が Invitrogen 抗体ポートフォリオの特異性について体系的に検証するために使用している重要なツールのごくわずかの例です。Invitrogen 抗体は、100,000 件を超えるサポート画像と60,000 万件を超える文献引用の実績があります。Thermo Fisher Scientific は、抗体の試験およびキャラクタリゼーションにおける新しいスタンダードの構築を継続していきますので、引き続き弊社の製品をご利用ください。
免疫沈降と質量分析を用いる弊社の新しい抗体検証試験の詳細については、こちらのオンデマンドウェビナーをご覧ください。
*「検証」 という用語の使用またはあらゆるバリエーションは、表示した研究技術に使用可能であることを確認するための機能試験の対象となった研究用抗体のみに適用されます。その製品が臨床用または診断用として検証されたことを担保するものではありません。
新しい Alexa Fluor Plus パッケージにより時間とスペースを節約
最後の記事でご報告する、新しい Alexa Fluor Plus 二次抗体は、より高いシグナル/ノイズ比および優れた輝度を提供し、低含量ターゲットの検出を可能とします。それだけではありません。弊社は、時間とスペースの節約を実現する新しいパッケージを開発しました：
- 便利な保存—新しいバイアルにはフラッグレスラベルが付いています。ラックや遠心分離機にフィットさせるためにバイアルの周りにフラッグを巻きつける煩わしさがありません。
- 簡単に識別—バイアルにはAlexa Fluor Plus 色素に対応する色付きキャップが付いています。
- 抗体残量を簡単に確認—透明なバイアルで残量を簡単に確認できます。抗体の残量を判断するのに不透明または色付きのバイアルからピペットする必要はありません。