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ELISA(Enzyme-Linked Immunosorbent Assay:酵素結合免疫吸着検定法)は、可溶性タンパク質定量の代表的手法で、解析しやすく迅速かつ一貫性のある結果を提供します。ELISA は、サイトカイン、ケモカイン、成長因子、リン特異的標的、免疫グロブリン、免疫腫瘍学、神経生物学などの各研究領域において、さまざまな標的に利用可能です。対象となるターゲットや研究領域に関係なく、ELISA キットととして、次の 3 種類のフォーマットから選択可能です。コーティング済みプレートを用いるキット、お客様がコーティングしたプレートに適合する抗体ペアを用いるキット、または、マッチング抗体ペアに対し独自のスクリーニングでカスタムアッセイを作成することにより、お客様独自の ELISA を構築できます。変動因子が多数存在すると、一貫した結果を得るためにどのような方法を選択すればよいか判断しにくい場合があります。
ここでは、ELISA によって一貫した高精度の結果を得るための 5 つの簡単なステップについて解説します。
特に長期研究プロジェクトを開始する場合には、ELISA キットのロット間変動を考慮に入れる必要があります。定評のあるメーカーの多くでは、経時的なドリフトを避けるために社内管理を行っていますが(図 1)、同一ロットのキットを使用することで、ロット間での変動を解消してください。プロジェクト全体に必要となるキット数を決定し、それに応じて発注します。スペースが問題となる場合は、仕入先から同一ロットのキットを十分に予約しておきます。このように計画を立てれば、変動の誘因となる途中段階でのプロジェクト変更を回避できます。
可能であれば、必要となる ELISA キットのコーティング済みバージョンを購入します。コーティング済みプレートは、通常は自動化装置を用いて製造されているため、マニュアルピペッティングによる変動またはエラーを低減することが可能となります。コーティングした後、ウェル間およびプレート間のプレートコーティング変動を同定するバリデーション試験が行われ、整合性が確保されます。
5 つの異なるアッセイでサンプルを 8 回分析し、各アッセイ間の精度を測定しました。
パラメーター | サンプル 1 | サンプル 2 | サンプル 3 |
---|---|---|---|
平均(pg/mL) | 35.3 | 97.4 | 236.7 |
標準偏差 | 3.3 | 6.4 | 18.5 |
%変動係数 | 9.3 | 6.5 | 7.8 |
既知のヒト IL-6 濃度のサンプルについて、16 の複製物中で分析し、併行精度を評価しました。
パラメーター | サンプル 1 | サンプル 2 | サンプル 3 |
---|---|---|---|
平均(pg/mL) | 38.8 | 101.2 | 242.7 |
標準偏差 | 3.0 | 5.8 | 12.5 |
%変動係数 | 7.7 | 5.7 | 5.1 |
表 1.ヒト IL- 6 ELISA キット(カタログ番号 KHC0061)でのアッセイ間(プレート間)およびアッセイ内(ウェル間)変動係数
すぐに使用できる Invitrogen のコーティング済み ELISA キットの使用方法を紹介する説明ビデオをご視聴ください。実験を開始する前に、使用する ELISA キットのパッケージに含まれている専用の説明書を必ずよく読んで、詳細を確認してください。
必要に応じて、作業手順を簡略化した ELISA キットを使用します。手順数を減らすことにより、作業時間の短縮に加えて、以下のメリットが得られます。
簡略化ワークフローの詳細:Instant ELISA の簡単なワークフロー
ステップ数を減らすことにより、時間を節約し、変動を抑えます。Instant ELISA キットを使用すれば、あなたの代わりにすべての調製作業が行われています。従来の ELISA を実施する場合の 17 ステップに対して、インスタント ELISA キットを使用する場合は、七つの作業ステップしかありません。そのため、インスタント ELISA 技術を利用することにより、実験あたりの合計の作業時間を約 1 時間に短縮できます。
以下の各種インスタント ELISA 製品がご利用になれます。
最近の技術進歩により、次世代 ELISA プラットフォームはさらに簡略化されたワークフローが利用できるようになりました。ProQuantum イムノアッセイでは、qPCR 増幅と組み合わせたマッチング抗体ペアを用いたプラットフォーム例であり、感度、ダイナミックレンジ、少量サンプルの消費量が改善されています。こうして合理化されたワークフローでは、洗浄の全行程をカットし、試薬添加回数を大幅に減らすことができます。詳細については、関連動画をご覧になるか、または情報ウェブページにアクセスしてください。
分析サンプルとその調製方法は、ELISA 分析を成功させるうえで最も重要な要素となります。そうしたサンプルを適切に取り扱い、調製することが、一貫性のある正確な測定結果へのカギとなります。サンプルが限られる場合や貴重なサンプルを分析する場合は、慎重かつ一貫性のある取り扱い方法が欠かせません。
さらに詳しいサンプルの適切な処理方法については、以下を参照してください。イムノアッセイでの適切なサンプル取り扱い
ピペッティング操作法について見る:適正なピペッティング実践ガイド
電子プログラム可能なプロトコルピペットについて見る電動ピペット
ELISA を成功させるカギは、アッセイの実行方法や ELISA キットの品質だけでなく、分析装置にも大きく依存します。常に一貫性のある結果が得られることが担保される方法を適用してください。
ELISA 実行時にまず考慮すべき器具は、マイクロプレートウォッシャーです。このプレートウォッシャーにより、ウェルの適切な洗浄、十分な時間による洗浄バッファー「浸漬」、各ウェルからの洗浄バッファーの完全除去などを確実に行うことが可能です。ELISA プロトコルに規定されるとおりに、全洗浄工程のフォローが必須となります。
最良の結果を得るためには、主な機能を備えた信頼性の高い自動プレートウォッシャーを使用します。これを使用すれば、ELISA プレートを効果的に洗浄しながら、変動の最小化、人為ミスのリスクの低減、操作時間の短縮などが可能です。
さらに詳しくプレート洗浄について見る:
信頼性の高い ELISA 結果を得るための簡単な洗浄方法
フリーポスター:適正な洗浄実践ガイド
ELISA プレートを読み取る場合には、一貫性のある結果が得られる、信頼性のあるマイクロプレートリーダーを適用してください。ELISA プレートリーダーに求められる主な機能として、以下があげられます。
さらに詳しいプレートの読み取り方法を調べるには:マイクロプレート機器、アッセイおよびアクセサリーに関するガイド
アプリケーションに関する詳細は、以下にアクセスしてくださいthermofisher.com/elisainstrumentsandequipment
特に長期研究プロジェクトを開始する場合には、ELISA キットのロット間変動を考慮に入れる必要があります。定評のあるメーカーの多くでは、経時的なドリフトを避けるために社内管理を行っていますが(図 1)、同一ロットのキットを使用することで、ロット間での変動を解消してください。プロジェクト全体に必要となるキット数を決定し、それに応じて発注します。スペースが問題となる場合は、仕入先から同一ロットのキットを十分に予約しておきます。このように計画を立てれば、変動の誘因となる途中段階でのプロジェクト変更を回避できます。
可能であれば、必要となる ELISA キットのコーティング済みバージョンを購入します。コーティング済みプレートは、通常は自動化装置を用いて製造されているため、マニュアルピペッティングによる変動またはエラーを低減することが可能となります。コーティングした後、ウェル間およびプレート間のプレートコーティング変動を同定するバリデーション試験が行われ、整合性が確保されます。
5 つの異なるアッセイでサンプルを 8 回分析し、各アッセイ間の精度を測定しました。
パラメーター | サンプル 1 | サンプル 2 | サンプル 3 |
---|---|---|---|
平均(pg/mL) | 35.3 | 97.4 | 236.7 |
標準偏差 | 3.3 | 6.4 | 18.5 |
%変動係数 | 9.3 | 6.5 | 7.8 |
既知のヒト IL-6 濃度のサンプルについて、16 の複製物中で分析し、併行精度を評価しました。
パラメーター | サンプル 1 | サンプル 2 | サンプル 3 |
---|---|---|---|
平均(pg/mL) | 38.8 | 101.2 | 242.7 |
標準偏差 | 3.0 | 5.8 | 12.5 |
%変動係数 | 7.7 | 5.7 | 5.1 |
表 1.ヒト IL- 6 ELISA キット(カタログ番号 KHC0061)でのアッセイ間(プレート間)およびアッセイ内(ウェル間)変動係数
すぐに使用できる Invitrogen のコーティング済み ELISA キットの使用方法を紹介する説明ビデオをご視聴ください。実験を開始する前に、使用する ELISA キットのパッケージに含まれている専用の説明書を必ずよく読んで、詳細を確認してください。
必要に応じて、作業手順を簡略化した ELISA キットを使用します。手順数を減らすことにより、作業時間の短縮に加えて、以下のメリットが得られます。
簡略化ワークフローの詳細:Instant ELISA の簡単なワークフロー
ステップ数を減らすことにより、時間を節約し、変動を抑えます。Instant ELISA キットを使用すれば、あなたの代わりにすべての調製作業が行われています。従来の ELISA を実施する場合の 17 ステップに対して、インスタント ELISA キットを使用する場合は、七つの作業ステップしかありません。そのため、インスタント ELISA 技術を利用することにより、実験あたりの合計の作業時間を約 1 時間に短縮できます。
以下の各種インスタント ELISA 製品がご利用になれます。
最近の技術進歩により、次世代 ELISA プラットフォームはさらに簡略化されたワークフローが利用できるようになりました。ProQuantum イムノアッセイでは、qPCR 増幅と組み合わせたマッチング抗体ペアを用いたプラットフォーム例であり、感度、ダイナミックレンジ、少量サンプルの消費量が改善されています。こうして合理化されたワークフローでは、洗浄の全行程をカットし、試薬添加回数を大幅に減らすことができます。詳細については、関連動画をご覧になるか、または情報ウェブページにアクセスしてください。
分析サンプルとその調製方法は、ELISA 分析を成功させるうえで最も重要な要素となります。そうしたサンプルを適切に取り扱い、調製することが、一貫性のある正確な測定結果へのカギとなります。サンプルが限られる場合や貴重なサンプルを分析する場合は、慎重かつ一貫性のある取り扱い方法が欠かせません。
さらに詳しいサンプルの適切な処理方法については、以下を参照してください。イムノアッセイでの適切なサンプル取り扱い
ピペッティング操作法について見る:適正なピペッティング実践ガイド
電子プログラム可能なプロトコルピペットについて見る電動ピペット
ELISA を成功させるカギは、アッセイの実行方法や ELISA キットの品質だけでなく、分析装置にも大きく依存します。常に一貫性のある結果が得られることが担保される方法を適用してください。
ELISA 実行時にまず考慮すべき器具は、マイクロプレートウォッシャーです。このプレートウォッシャーにより、ウェルの適切な洗浄、十分な時間による洗浄バッファー「浸漬」、各ウェルからの洗浄バッファーの完全除去などを確実に行うことが可能です。ELISA プロトコルに規定されるとおりに、全洗浄工程のフォローが必須となります。
最良の結果を得るためには、主な機能を備えた信頼性の高い自動プレートウォッシャーを使用します。これを使用すれば、ELISA プレートを効果的に洗浄しながら、変動の最小化、人為ミスのリスクの低減、操作時間の短縮などが可能です。
さらに詳しくプレート洗浄について見る:
信頼性の高い ELISA 結果を得るための簡単な洗浄方法
フリーポスター:適正な洗浄実践ガイド
ELISA プレートを読み取る場合には、一貫性のある結果が得られる、信頼性のあるマイクロプレートリーダーを適用してください。ELISA プレートリーダーに求められる主な機能として、以下があげられます。
さらに詳しいプレートの読み取り方法を調べるには:マイクロプレート機器、アッセイおよびアクセサリーに関するガイド
アプリケーションに関する詳細は、以下にアクセスしてくださいthermofisher.com/elisainstrumentsandequipment
当社のフィールドアプリケーション専門家チームはイムノアッセイワークフローのトレーニングを積んでいます。私たちはアッセイの選択やパネルの構成、実験の最適化、トラブルシューティングなど、訪問または電話などでサポートできます。
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