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デジタル画像の解像度は、ピクセル密度によって決まります画像を取得するのに使用するカメラは、決まったピクセル密度とダイナミックレンジを持っており、これらのパラメータによって、サンプルから発せられる蛍光をカメラが正確に記録する性能が決まります。 |
蛍光顕微鏡で捉えたサンプルのデジタル画像は、基本的には、存在する蛍光物質から照明の後に放出された光子のマップです。この画像は、ピクセルと呼ばれる、均等な大きさのユニットに分割されています。画像中の各ピクセルは、サンプルの特定領域を表わし、随伴するシグナル強度の値を持っており、グレースケールでは弱いシグナルは暗く(黒く)、強いシグナルは明るく(白く)見えます。これらのピクセルは通常、各蛍光物質の蛍光色と一致する疑似カラーで表示され、その色の濃さはピクセルのシグナル強度に依存します。疑似カラー表示によって、複数の蛍光色を重ね合わせた画像が見やすくなります。
図1. 3種類の蛍光標識でラベルしたHeLa細胞: NucBlue® Fixed試薬(核を染色)、ActinGreen™ ReadyProbes® 試薬(アクチンフィラメントを染色)、および抗ミトコンドリア一次抗体と蛍光標識二次抗体(ミトコンドリアを染色)。 疑似カラー表示により、各チャンネル(蛍光色素)を別々の色で表しています。 これにより、同一サンプル上で複数の蛍光色素を識別しやすくなります(それぞれ異なる色で表示されているため)。
シグナル強度の値は、サンプルの特定領域でカメラによって検出された光子を表しており、デジタル画像は接眼レンズを通してサンプルを見た時に見えるものを表しています。多くの場合、カメラは人間の目に見えるよりも高画質な画像を取得できますが、これはカメラのほうがより広いダイナミックレンジを持つためです。
ある画像中のピクセルはすべて同じサイズですが、少数の大きなピクセルに分割されていることも、数百万の小さなピクセルに分割されていることあります。画像の最大ピクセル数は、その画像を撮影するのに使用したカメラに依存します。ある画像において、画像サイズを変えずにピクセル数を増加した場合、その画像の解像度が上がります。
図2. 一列に並んだ画像(左から右)は、それぞれ一つ前の画像よりも多くのピクセルを持っています。 解像度が上がるほど、画像はクリアになります。 最終的には、画像の詳細な部分が見えるようになります。
この例では、同じサイズの画像においてピクセル数を増やしていくとより鮮明な画像が得られることが分かります。
蛍光シグナルを検出するカメラにはダイナミックレンジがあります。画像を取得する際には、検出器が光子を収集します(蛍光イメージングの場合、検出器となるのはカメラです)。露光時間を長くするほど、検出器によって収集される光子は増え、ピクセルは明るく(シグナル強度が強く)なります。しかし、検出器が収集できる光子数には限度があり、一旦その限界に達するとそのピクセルは飽和してしまいます。飽和後に検出器に到達した光子はカウントされず、したがって飽和したピクセルからは定量的に正確なデータを得られません。ダイナミックレンジとは、検出器が飽和する前にどれだけ多くの光子を収集できるかを示しています。ダイナミックレンジが広いカメラは、コントラストが良く、低いシグナルも検出できることを意味しています。
ノイズおよびバックグラウンド はどちらも不要な蛍光強度に寄与します。 技術的には、ノイズとはイメージングシステムに由来する不要な非特異的蛍光と定義され、これには励起光源、カメラ、および外部光源からのノイズが含まれます。バッググランドとは、サンプル、容器、およびイメージング溶液の自家発光に由来する不要な非特異的蛍光、または特異的なターゲットに結合しなかった蛍光物質に由来する蛍光シグナルを指します。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.