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ミトコンドリアの健康状態は、細胞全体の健康状態のインジケータです健康なミトコンドリアは、ミトコンドリアを取り囲む脂質二重層の内外間の電位差を示し、電位差が維持されている限り、ミトコンドリア内に蓄積する蛍光色素もあります。 ミトコンドリアのみに局在する蛍光色素であるTMRMについて学んでください。 |
ミトコンドリアはあらゆる真核細胞にみられる細胞小器官です。ミトコンドリアはATPを産生するので、細胞の発電所とみなすことができます。エネルギー生成に加えて、ミトコンドリアは細胞シグナル伝達、細胞周期、カルシウム緩衝作用、および細胞増殖と死亡の両方において重要な役割を果たします。
ATP生成装置および他の特化した機能を収容するコンパートメントは、すべてリン脂質二重層によってミトコンドリア内に維持されています。健康なミトコンドリア膜は、オルガネラの内外に存在する膜電位と呼ばれる電位の差を維持しています。この膜電位は、ミトコンドリアの機能的なプロセスの直接的な結果として生じるものであり、ミトコンドリアが適切に機能しなければ失われてしまいます。また、ミトコンドリアが機能していないなら、必ずと言ってよいほど、細胞も健康ではありません。 ミトコンドリアの特異的染色に利用できるいくつかの蛍光色素があります。ミトコンドリアへの蓄積および局在化をミトコンドリア膜電位に依存している色素は、細胞の健康状態のインジケーターとして役立ちます。ミトコンドリア膜電位が存在する健康な細胞では明るい蛍光シグナルがみられますが、ミトコンドリア膜電位を失った細胞では、暗い(暗くないことも時にはあります)蛍光シグナルを見ることになります。 | 図 1. ミトコンドリアの図。 電位は、ΔΨと記述され、機能しないミトコンドリアでは失われます。 |
テトラメチルローダミンメチルエステル(TMRM)は、正常な膜電位を有する活動性のミトコンドリアに蓄積する細胞浸透性の蛍光色素です。細胞が健康であり、機能するミトコンドリアを有している場合、シグナルは明るくなります。ミトコンドリア膜電位が減少すると、TMRMの蓄積が止まり、シグナルは暗くなるか、または消失します。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.