細胞毒性のある化合物に暴露された細胞は、様々な形で応答します。傷害が致死的である場合には、細胞は壊死し、細胞膜の完全性が損なわれ迅速に死滅する場合や、アポトーシスオートファジーなどその他の細胞死経路をたどる場合などもあります。また、亜致死的な傷害に暴露された細胞では、活発な成長や分裂が停止することもあります(細胞増殖の低下)。これらの応答はいずれも、個別あるいは複合的に全細胞や細胞内成分、または小器官をモニターすることが可能です。個別またはマルチプレックス解析においてしばしば測定されるパラメーターには、スーパーオキシドの誘導、グルタチオンの枯渇、ミトコンドリア膜電位の低下または消失および全体的な生存率の低下などが含まれます。

細胞毒性アッセイは、基礎研究および創薬において、毒性化合物のライブラリーのスクリーニング目的で広く使用されています。細胞毒性反応を生じる化合物を、後続のスクリーニングステップから排除する、あるいは迅速に分裂している細胞をターゲットとする化合物を腫瘍治療のためのスクリーニングにおける“ヒット”に加えることが可能となります。Molecular Probes®の試薬およびアッセイを使用することで、細胞毒性を様々な角度から検証することが可能となります。

生存率アッセイ

Viability assays細胞の生存率は、細胞集団の還元電位、細胞膜完全性、またはエステラーゼなどの細胞内酵素の活性など、多様なパラメーターによりアッセイを行うことが可能です。これらの各パラメーターは、細胞健全性を異なる角度から検証する事を可能とし、個別、または組み合わせにより、細胞の生存率、細胞毒性または薬物の有効性のアッセイのベースとなります。

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ミトコンドリア毒性アッセイ

Mitotoxicity assays

ミトコンドリア機能は、細胞毒性において重要なパラメーターであり、ミトコンドリアの膜電位、カルシウム流動、または活性酸素種を測定することによりモニターすることが可能です。ミトコンドリアの構造および機能に関するプローブはしばしばマルチプレックス解析に使用され、他の細胞健全性のパラメーターを調べ、イメージング、マイクロプレートまたはフローサイトメトリープラットフォームを使用して、細胞毒性や薬物の有効性に関する複雑な生物学的疑問に答えを見出すために利用されています。

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遺伝毒性アッセイ

Genotoxicity

DNAの完全性および機能の変化などの遺伝子毒性効果のスクリーニングは一般的に、哺乳類細胞において、二本鎖の開裂を見つけること、あるいは細胞分裂の進行を追跡することにより行われます。

細胞増殖アッセイ

Cell proliferation細胞増殖解析は、腫瘍研究ならびに細胞成長および分化の研究にとって極めて重要であり、薬物開発において、化合物の毒性および腫瘍細胞の増殖の阻害を評価するためによく使用されています。細胞増殖測定のためのマーカーには、DNA含量の平均値および集団における細胞代謝が含まれます。当社は、全細胞数または生細胞数の計測、または単一細胞におけるDNA合成を検出することが可能なアッセイを提供しております。

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脂質毒性アッセイ

Lipidtoxicity

リン脂質症および脂肪変性は、脂質代謝の毒性副作用であり、薬物またはその他の化合物により誘発されます。リン脂質症は、細胞内のリソソーム膜内に過剰なリン脂質複合体が蓄積することを特徴としています。脂肪変性は、トリグリセリド脂質の合成および除去の異常に起因する脂質の滞留です。

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