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Thermo Scientific Nunclon Sphera培養システムは、スフェロイド培養(例:3D腫瘍スフェロイド)やオルガノイド培養(例:脳オルガノイド)のためにデザインされており、プレート、ディッシュ、フラスコといった幅広いフォーマットからお選びいただけます。3D細胞培養用の表面は、培養容器への細胞接着がほとんどなく、自然に分泌された細胞外マトリックス(ECM)を介した細胞‐細胞の凝集による、3Dスフェロイド/オルガノイドの樹立をサポートします。
Nunclon Sphera独自の表面コーティングは、培養容器表面へのタンパク質吸着を防ぎ、容器への単層細胞接着を最小限に抑えます。
図1.標準的な細胞培養フラスコ(例:Nunclon Delta)と比較して、3種類の異なる細胞タイプのいずれにおいてもNunclon Sphera 3D培養フラスコ上で、最小限の細胞接着が観察されました。
Nunclon Sphera 96ウェルU底3D細胞培養プレート上での信頼性の高い細胞増殖とスフェロイドサイズの制御のしやすさは、一貫性および再現性が重視されるアプリケーションにとって重要です。3D腫瘍スフェロイドは、in vivoにおける均一な成長を伴う固形腫瘍の発生を模倣しており、大きめの腫瘍の場合には、低酸素コア部分を模倣しています。
図2.HCT 116結腸がん細胞の成長速度は、最初の播種密度が100 cells/ウェルと低い場合でも、Nunclon Sphera 3D細胞培養プレートにおいて初期のスフェロイド形成を示します。
図3.HCT 116 3D腫瘍スフェロイドのサイズは、ウェル内の最初の播種密度で制御できます。HCT 116 結腸がん細胞をNunclon Sphera 3D細胞培養プレートで112時間培養しました。
図4.初期播種密度を1,000 cells/ウェルとして、Nunclon Sphera 96ウェル丸底 3D細胞培養プレートで2日間培養したHeLa腫瘍スフェロイドにおける低酸素コア。3D腫瘍スフェロイドは、Invitrogen Image-iT Red Hypoxia ProbeおよびInvitrogen NucBlue Live ReadyProbes試薬を用いて、Nuncガラス底ディッシュ上で染色しました。
3D細胞培養のガイドとして、当社の研究開発チームは、Nunclon Sphera細胞培養プラスチック製品およびGibco培地を用いて、もっとも一般的ながん細胞株からのスフェロイド作製のための推奨プロトコルを開発しました。
細胞株 | がんモデル | 推奨プロトコル |
---|---|---|
SW480 | 結腸直腸がん | サーモフィッシャーサイエンティフィック研究開発プロトコル |
SKOV-3 | 卵巣がん | サーモフィッシャーサイエンティフィック研究開発プロトコル |
T47D | 乳がん | サーモフィッシャーサイエンティフィック研究開発プロトコル |
MDA-MB-231 | 乳がん | サーモフィッシャーサイエンティフィック研究開発プロトコル |
HepG2 | 肝臓がん | サーモフィッシャーサイエンティフィック研究開発プロトコル |
LNCaP | 前立腺がん | サーモフィッシャーサイエンティフィック研究開発プロトコル |
PC-3 | 前立腺がん | サーモフィッシャーサイエンティフィック研究開発プロトコル |
PANC-1 | 膵臓がん | サーモフィッシャーサイエンティフィック研究開発プロトコル |
前立腺がん |
内因的に分泌される天然のECMを介して、神経幹細胞(NSC)は互いに凝集し、ニューロスフェアを速やかに形成します。特定のプロトコルを使用することで、ニューロスフェアにおける一貫した細胞増殖は、組織特異的な形態と機能を備えた脳オルガノイドとして知られる多細胞構造へのさらなる分化につながる可能性があります。
図5.ヒトiPSC由来ニューロスフェアをNunclon Sphera 3D細胞培養プレートで1週間培養した後、画像化しDAPIで染色しました。
図6.Nunclon Sphera 3D細胞培養プレートで培養した脳オルガノイドを免疫染色し、Invitrogen EVOS FL Auto 2イメージングシステムを用いて 倍率10倍で画像化しました。
胚性幹細胞(ESC)および人工多能性幹細胞(iPSC)は、接着分子の複雑なネットワークによって結合された、胚様体(EB)として知られる 3D凝集体を形成します。胚様体内でのパラクリンシグナル伝達は、環境要因に応答した胚発生にとって重要であり、それが三胚葉の最終的な分化をもたらします。
図8.Nunc Lab Tek IIチャンバースライド上におけるヒトEBの三胚葉への分化を、外胚葉マーカーβ‐チューブリン、内胚葉マーカーα‐フェトプロテイン(AFP)、中胚葉マーカー 平滑筋アクチン(SMA)の発現で示しました。対比染色はDAPIを使用しました。
製薬会社と消費者の双方に莫大なコストがかかる新薬開発の高い失敗率は、医薬品開発プロセスの初期段階でよりよい3D細胞モデルを必要とします。Nunclon Sphera 3D細胞培養マイクロプレートのウェル内に、均一なサイズでウェルの中心に位置した3D細胞スフェロイドおよびオルガノイドは、ハイコンテントのスクリーニングプラットフォーム上でハイスループットスクリーニングがしばしば採用される創薬および疾患モデリングの分野で、魅力的で生物学的に関連性の高い3D細胞モデルシステムを提供します。
図9.Nunclon Sphera 96ウェル丸底プレートにおける均一なサイズと形状を示す一貫したA549ヒト肺由来3D腫瘍スフェロイドの明視野画像。
図10.Nunclon Sphera 96ウェル丸底プレート上でA549およびHeLa細胞の3D腫瘍スフェロイドを用いてニクロサミド誘導性のミトコンドリア膜脱分極およびアポトーシスを示しました。腫瘍スフェロイドはMitoTracker OrangeおよびCellEvent Green Caspase 3/7で染色しました。
3D e-learningモジュール
このインタラクティブなオンラインコースを通じて、スフェロイドおよびオルガノイドの培養技術、アプリケーション、ハイコンテント解析を含むさまざまなイメージングモダリティについて学ぶことができます。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.