オリゴ構成のオプション

当社のオリゴは、幅広い合成スケール、精製オプション、および修飾をそろえております。カスタム DNA オリゴ合成に関しては、うまく機能させるために、異なる用途に応じて、幅広いスケールや純度が必要です。ここでは、お客様の用途に最適なオリゴ構成を選択する方法を説明いたします

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選択のプロセスを支援するため、当社は、ご利用いただけるオプションおよびガイドラインを下記のリストにまとめました。

PCR 用の合成スケール

PCR 用カスタムオリゴをご注文の際は、合成スケールによって反応数が決まります。以下の表では、PCR 反応量を 100 µL、オリゴの最終濃度を 0.1 ~ 0.5 µM と仮定しています。

合成スケール推定反応数
25 nmol500 ~ 2,500
50 nmol1,000 ~ 5,000
200 nmol4,000 ~ 20,000
1 µmol20,000 ~ 100,000
10 µmol100,000 ~ 1,000,000

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オリゴを精製する必要が場合がある理由について

DNA の合成後、完成した DNA 鎖は、水酸化アンモニウムなどの塩基性溶液中でインキュベートすることにより、固相担体から遊離します。この溶液は、必要とされる完全長のオリゴだけでなく、合成が途中で止まった DNA 鎖(不完全配列)もすべて含んでいます。20 mer を合成する場合、溶液には 19 mer、18 mer、17 mer などの不完全配列が含まれます。含まれる不完全配列の量は、カップリング効率の影響を受けます。こうした不完全配列は、PCR などの用途で完全長の産物と競合する可能性があるため、オリゴをうまく利用するには不完全配列を除去しておく必要があるのです。

ご利用いただける精製オプション

精製方法概要メリット
脱塩
25 nmol+ : 7~100 mer ) 
オリゴは順相クロマトグラフィーカラムで処理され、塩類は除去されますが、不完全配列は除去されません。塩類フリー DNA 溶液、そのまま使用可(追加の精製を行うことなく、多くの PCR およびシーケンシング用途に適合)
カートリッジ
(50 nmol : 7~80 mer、 200 nmol+ : 7~100 mer )
逆相クロマトグラフィーに基づく精製法:完全長から不完全配列を除去します。一部の用途において必要とされる完全長の配列を提供します。
HPLC
(50 nmol+ : 7~80 mer)
逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、カートリッジ精製と同じ方法で、不完全配列や未結合の標識分子を除去します。一部の用途において必要とされる高純度プライマー(完全長が85%以上)を提供します。
PAGE
(200 nmol+ : 7~100 mer)
サイズおよび立体構造に基づいて、完全長の産物と不完全配列とを分別する方法です。突然変異生成やアダプター作成などの特定用途に必要とされる、最高純度の完全長オリゴ(85%以上)を提供します。

用途別の純度ガイド

用途提案される精製オプション
AFLP 解析脱塩オリゴは、増幅制限酵素断片長多型において問題なく利用できます。
アンチセンスHPLC 精製オリゴは、アンチセンス研究の文献においてもっとも頻繁に言及されています。HPLC 精製の収率については「最低収率表」をご参照ください。
ライブラリー作製時のファーストストランド cDNA 合成一般に、ライブラリー構築時のファーストストランド cDNA 合成のためのオリゴには、制限酵素クローニング部位をコードする配列が 5' 末端に存在します。そのため、完全長のカートリッジHPLC、またはPAGE 精製オリゴのご使用が最良です。
蛍光シーケンシング当社の研究者において、4 種類すべての精製グレードとも問題なく利用できております。
ゲルシフトアッセイゲルシフトアッセイの場合、均一な DNA フラグメント集団を得るため、カートリッジHPLC、および PAGE 精製オリゴが推奨されます。
GENETRAPPER スクリーニングPAGE 精製オリゴが推奨されます。GeneTrapper システムのテイリング反応に用いるプライマーは、あらかじめフェノール抽出およびエタノール沈殿にて処理しておく必要があります。脱塩グレードのオリゴをご購入の場合は、PAGE 精製プロトコールを利用して PAGE 精製を行うことが可能です。
等温シーケンシングこの用途では、脱塩オリゴを差し支えなくご利用いただけるほか、カートリッジHPLCPAGE 精製も適しています。
マイクロアレイアレイへのプリンティングには、標準的な脱塩オリゴを差し支えなくご利用いただけます。
PCR標準的な PCR では、脱塩オリゴが十分に機能します。より高純度のものも同様に機能します。
5' 側に重要な配列(制限酵素認識部位、RNA ポリメラーゼプロモーターなど)のあるオリゴを用いた PCR効率を最高とするには、カートリッジHPLCPAGE 精製オリゴが最良です。オリゴは 3' から 5' 側に合成されるため、不完全なオリゴ(n-x オリゴ)では 5' 側配列が失われています。5' 側配列が存在する完全長オリゴを用いることが重要であり、さもなければ、組み込む予定であった配列を含まない PCR 産物が生じることでしょう。
クローニングアダプターの作製効率のよいクローニングには、完全長オリゴが最良です。完全長のカートリッジHPLC、または PAGE 精製オリゴをご利用ください。
特定部位突然変異導入一般に、完全長の(例:カートリッジHPLCPAGE 精製)オリゴが、変異クローンの出現率を最高とする傾向があります(特に、所期の変異がオリゴの 5' 末端近辺にある場合)。脱塩グレードのオリゴを用いた場合でも、希望する変異は得られます。しかし、一部の野生型親ベクタークローンはキャリーオーバーする傾向があります。

オリゴを精製する必要が場合がある理由について

DNA の合成後、完成した DNA 鎖は、水酸化アンモニウムなどの塩基性溶液中でインキュベートすることにより、固相担体から遊離します。この溶液は、必要とされる完全長のオリゴだけでなく、合成が途中で止まった DNA 鎖(不完全配列)もすべて含んでいます。20 mer を合成する場合、溶液には 19 mer、18 mer、17 mer などの不完全配列が含まれます。含まれる不完全配列の量は、カップリング効率の影響を受けます。こうした不完全配列は、PCR などの用途で完全長の産物と競合する可能性があるため、オリゴをうまく利用するには不完全配列を除去しておく必要があるのです。

ご利用いただける精製オプション

精製方法概要メリット
脱塩
25 nmol+ : 7~100 mer ) 
オリゴは順相クロマトグラフィーカラムで処理され、塩類は除去されますが、不完全配列は除去されません。塩類フリー DNA 溶液、そのまま使用可(追加の精製を行うことなく、多くの PCR およびシーケンシング用途に適合)
カートリッジ
(50 nmol : 7~80 mer、 200 nmol+ : 7~100 mer )
逆相クロマトグラフィーに基づく精製法:完全合成物から不完全配列を除去します。一部の用途において必要とされる完全長の配列を提供します。
HPLC
(50 nmol+ : 7~80 mer)
逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、カートリッジ精製と同じ方法で、不完全配列や未結合の標識分子を除去します。一部の用途において必要とされる高純度プライマー(完全長が85%以上)を保証します。
PAGE
(200 nmol+ : 7~100 mer)
サイズおよび立体構造に基づいて、完全長の産物と不完全配列とを分別する方法です。突然変異生成やアダプター作成などの特定用途に必要とされる、最高純度の完全長オリゴ(85%以上)を提供します。

用途別の純度ガイド

用途提案される精製オプション
AFLP 解析脱塩オリゴは、増幅制限酵素断片長多型において問題なく利用できます。
アンチセンスHPLC 精製オリゴは、アンチセンス研究の文献においてもっとも頻繁に言及されています。HPLC 精製の収率については「最低収率表」をご参照ください。
ライブラリー作製時のファーストストランド cDNA 合成一般に、ライブラリー構築時のファーストストランド cDNA 合成のためのオリゴには、制限酵素クローニング部位をコードする配列が 5' 末端に存在します。そのため、完全長のカートリッジHPLC、またはPAGE 精製オリゴのご使用が最良です。
蛍光シーケンシング当社の研究者において、4 種類すべての精製グレードとも問題なく利用できております。
ゲルシフトアッセイゲルシフトアッセイの場合、均一な DNA フラグメント集団を得るため、カートリッジHPLC、および PAGE 精製オリゴが推奨されます。
GENETRAPPER スクリーニングPAGE 精製オリゴが推奨されます。GeneTrapper システムのテイリング反応に用いるプライマーは、あらかじめフェノール抽出およびエタノール沈殿にて処理しておく必要があります。脱塩グレードのオリゴをご購入の場合は、PAGE 精製プロトコールを利用して PAGE 精製を行うことが可能です。
等温シーケンシングこの用途では、脱塩オリゴを差し支えなくご利用いただけるほか、カートリッジHPLCPAGE 精製も適しています。
マイクロアレイアレイへのプリンティングには、標準的な脱塩オリゴを差し支えなくご利用いただけます。
PCR標準的な PCR では、脱塩オリゴが十分に機能します。より高純度のものも同様に機能します。
5' 側に重要な配列(制限酵素認識部位、RNA ポリメラーゼプロモーターなど)のあるオリゴを用いた PCR効率を最高とするには、カートリッジHPLCPAGE 精製オリゴが最良です。オリゴは 3' から 5' 側に合成されるため、不完全なオリゴ(n-x オリゴ)では 5' 側配列が失われています。5' 側配列が存在する完全長オリゴを用いることが重要であり、さもなければ、組み込む予定であった配列を含まない PCR 産物が生じることでしょう。
クローニングアダプターの作製効率のよいクローニングには、完全長オリゴが最良です。完全長のカートリッジHPLC、または PAGE 精製オリゴをご利用ください。
特定部位突然変異導入一般に、完全長の(例:カートリッジHPLCPAGE 精製)オリゴが、変異クローンの出現率を最高とする傾向があります(特に、所期の変異がオリゴの 5' 末端近辺にある場合)。脱塩グレードのオリゴを用いた場合でも、希望する変異は得られます。しかし、一部の野生型親ベクタークローンはキャリーオーバーする傾向があります。

下記のオプション以外の修飾をご希望の場合はこちらからご連絡ください。

5′ 末端修飾

当社でご提供している、一般的な修飾、蛍光色素修飾、Molecular Probes 色素は以下のとおりです。注記:修飾名にアスタリスク(*)が付与されているものは HPLC 精製グレードの製品となります。

修飾名 注文時のコード吸収極大波長(nm)発光極大波長(nm)モル吸光係数(OD/mol) 260 nm
一般的な修飾
アルデヒドALDNANANA
アミノAMNNANANA
ビオチンBIONANANA
リン酸PHONANANA
チオールTHLNANANA
蛍光色素修飾
フルオレセインFLO49452031,500
HEXHEX53555331,580
ROX*ROX57660122,500
TETTET52253816,255
TAMRA*TAM56558032,300
*これらの製品は HPLC 精製グレードです。

Molecular Probes 色素
色素名*注文時のコード吸収極大波長(nm)モル発光極大波長(nm)モル吸光係数 (cm -1M -1
Alexa Fluor 488488Green49051971,000
Alexa Fluor 532532Green53255381,000
Alexa Fluor 546546Yellow556573104,000
Alexa Fluor 555555Orange/yellow555565150,000
Alexa Fluor 594594orange59061773,000
Alexa Fluor 647647Red650655239,000
Alexa Fluor 660660Red663690132,000
Alexa Fluor 750750purple749755240,000
Bodipy FLBDAFar Red50251082,000
Bodipy 530/550BDB53455177,000
Bodipy 493/503BDC50050979,000
Bodipy 558/569BDE55956897,000
Bodipy 564/570 BDF563569142,000
Bodipy 576/589BDG57558883,000
Bodipy 581/591BDH581591136,000
Bodipy FL-XBDI50451085,000
Bodipy TR-XBDJ58861668,000
Bodipy TMRBDK54457056,000
Bodipy R6GBDL52854770,000
Bodipy R6G-X BDM52954773,000
Bodipy 630/650BDN625640101,000
Bodipy 650/665BDP651660100,000
Cascade Blue DyeCSBBlue40042028,000
Marina Blue DyeMNBBlue36245919,000
Oregon Green 514OGBGreen50652685,000
Oregon Green 488OGCGreen49552176,000
Oregon Green 488-XOGDGreen49451784,000
PACIFIC BLUE DyePFBBlue41645136,000
Rhodamine Green Dye RGAGreen50453278,000
Rhodol Green DyeRGBGreen49652363,000
Rhodamine Green-XRGCGreen50352874,000
Rhodamine Red-XRRARed560580129,000
Texas Red-XTRXRed583603136,000
*これらの製品は HPLC 精製グレードです。

内部修飾

当社でご提供している内部修飾とその注文コードは以下のとおりです。

代替塩基注文時のコード概要
Deoxyuracil(デオキシウラシル) UUDG と共に使用すれば、リガーゼフリーのクローニングが行えます。
Deoxyinosine(デオキシイノシン) Iデオキシイノシンは 4 塩基のいずれとも塩基対を形成できますが、親和性は異なります。Martin らの報告によると、各塩基対の安定性はI:C、I:A、I:T、I:G の順に低下します。I:C 対の安定性は A:T 対よりもわずかに低いことがわかっています(Martin FH, Castro MM et al.(1985) Nucleic Acids Res.13: 8927)。
Phosphothiates(ホスフォチオエイト) (下記参照)ヌクレオチド間のホスホジエステル結合に含まれる酸素原子が硫黄原子により置換されます。この結合は、指定された塩基の3'末端側に導入されます。
A-Phosphorothioate(A-ホスフォロチオエイト) F 
C-Phosphorothioate(C-ホスフォロチオエイト) O 
G-Phosphorothioate(G-ホスフォロチオエイト) E 
T-Phosphorothioate(T-ホスフォロチオエイト) Z 
混合塩基* 縮重塩基 ― 指定された塩基を等量ずつ供給して合成します。
A+C+G+T N 
A+C+G V 
A+T+G D 
T+C+G B 
A+T+C H 
A+T W 
C+G S 
T+G K 
A+C M 
C+T Y 
A+G R 
*混合塩基は、50 nmol 以上のスケールでは任意の部位に指定可能です。25 nmol スケールの場合は、3' 末端以外の部位に指定可能です。混合塩基は、当該塩基の付加時に等量の各塩基を供給して合成します。合成反応効率の違いは最終産物に影響を及ぼし、効率がもっとも高い塩基が多くなる傾向があります。

3′ 末端修飾

注記:スケールおよび精製グレードによって、ご利用いただける修飾の種類は異なります。内部の混合塩基以外の修飾は、翌日配送のご注文時にはご利用いただけません。詳細に関しては、テクニカルサポートまでお問い合わせください。

色素名注文時のコード吸収極大波長(nm)発光極大波長(nm)モル吸光係数(OD/mol)、260 nm
ビオチンBIONANANA
リン酸PHONANANA

当社のカスタムオリゴのページに記載のない、特別な修飾 DNA・RNA オリゴをご希望でしょうか?そのようなご注文につきましては、カスタムオリゴサービスチームにご連絡ください。

例えば、以下のような修飾の取り扱い実績がございます。

Spacer類: SpacerC3, Spacer9, SpacerC12, Spacer18, PC Spacer, dSpacer, PEG2000
Quencher類: 5'-DABCYL, 3'-DABCYL
5'-Me-dC, 5'-Biotin TEG, 3'-Biotin TEG, 5'-O-Me-dT, 5'-Amino dT, Fluorescein-dT
Locked Nucleic Acid, 2'-O-Methyl, 2'-Fluoro

さらに多くをお届けします

当社では、標準的な修飾のメニューにないカスタムオリゴヌクレオチドのオプションについても、幅広く取りそろえてご提供しております。  

それぞれのご注文は、当社の専門サービスチームによって特別プロジェクトとして取り扱われます。プロジェクト完了時には、当社の技術、品質、製造の各チームによる検証が行われ、業界最高レベルの成果をご提供します。

よくある質問

Q. どのような修飾を利用できますか?
A. 当社の合成装置では、市販で入手できるすべての修飾を利用して、ご注文のオリゴに使用できます。また、当社の誇るAlexa Fluor色素などの蛍光色素を用いた、オリゴ合成後の標識も提供しております。

Q. どのようなスケールで利用できますか?
A. 50 nmol から 1 μmol までのスケールで、さまざまな純度のオリゴを製造可能です。ご要望をお知らせください。
 
Q. 選択できる純度グレードはどのようになっていますか?
A. 標準的な脱塩グレード、HPLCグレードでご用意しています。

Q. siRNA ライブラリーを販売していますか?
A. ご希望のターゲットリストに合わせて設計された siRNA プレートセットを販売しております。お見積もりについてはご連絡ください。

さあ、プロジェクトを始めましょう!オーダーフォームはこちらからダウンロード可能です。当社プロジェクトマネージャーが、2 営業日以内にご連絡を差しあげます。

さらに詳しい情報については、800.955.6288 x2(米国内のみ)までお電話いただくか、カスタムオリゴサービス宛てに mail でご連絡ください。  

リソース

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For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.