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サンプルの希釈系列を用いて得られた正常な増幅曲線
サンプルの希釈系列を用いて得られた正常な増幅曲線を上図に示します。 この増幅曲線は片対数表示です (Y 軸が対数目盛)。 PCR の初期サイクル (上図の 1 ~ 19 サイクル) では、CCD カメラで検出できない弱い蛍光シグナルが生成されます。 各増幅曲線の直線部分は PCR の指数関数的増幅期で、サイクル毎に増幅産物量を示すシグナルが 2 倍に増加します。 増幅曲線の上部では、プライマー、dNTP などの反応試薬が枯渇し PCR が減速するため、シグナルの増加が最小となります。
PCR の指数関数的増幅期の間、増幅曲線は滑らかである必要があります。 装置の光源が不安定であったり、反応ウェルに気泡が入るなどサンプル調製に問題があった場合は、結果として増幅曲線中にスパイクノイズが入ることがあります。
増幅曲線のクラスター化
各希釈系列の増幅曲線のクラスター化はタイトである必要があります。 これは、サンプル間の変動を最小化するためのマスターミックスと、PCR に起因しない蛍光変動を補正するためのパッシブリファレンス色素を使用し、慎重にピペッティングを行うことによって達成できます。 すべての Applied Biosystems のリアルタイム PCR マスターミックスには、ROX™ 色素がパッシブリファレンス色素として含まれています。反復精度が良好な場合、レプリケート間の CT 値の差が 0.3 サイクルを下回ります。
良好な増幅では、テンプレートのインプット量に基づいて CT 値が決定されます。 希釈係数 1:2 を用いたサンプル希釈系列に基づいた増幅曲線を上図に示します。 指数関数的増幅期では、各希釈系列の CT 値の間隔が1サイクルで並びます。 また、指数関数的増幅期においては各希釈系列の増幅曲線が互いに平行関係にあり、すべての希釈系列の増幅効率が同じであることが示されています。
For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.