RT-PCR では、まず逆転写(RT)によって RNA を cDNA に変換し、その後にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって cDNA を増幅します。RT-PCRの一般的なアプリケーションとしては、発現遺伝子の検出、転写バリアントの調査、そしてクローニングやシーケンシングのための cDNA テンプレートの作製などが挙げられます。逆転写反応は、PCR増幅や、それ以降の実験のための cDNA テンプレートを提供する反応であるため、実験成功の鍵を握る最も重 要なステップです。

ワンステップ RT-PCR とツーステップ RT-PCR では、どちらがお客様の実験に適正でしょうか?

特異性の高いワンステップ RT-PCR 結果を得るには?

ステップ 1.RT-PCR 法を決定する

RT-PCR では、ワンステップ法とツーステップ法の二つの一般的なアプローチがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。ワンステップ RT-PCR では、一つの反応チューブに、ファーストストランド cDNA の合成(RT)とその次の PCR が組み合わされています。ただし、ツーステップ RT-PCR では、二つの別々の反応を伴います。すなわち、第一鎖 cDNA 合成(RT)、その後に別のチューブ中で PCR から得られた cDNA の一部を増幅反応です。

 

ワンステップRT-PCR

ツーステップRT-PCR

セットアップ逆転写と PCR の両方に合わせた条件下での反応逆転写と PCR のそれぞれに最適化した反応
プライマー遺伝子特異的オリゴ(dT)プライマー、ランダムヘキサマー、または遺伝子特異的プライマー
理想的な使用法一つあるいは二つの遺伝子の解析、ハイスループットプラットフォーム複数の遺伝子の解析
特長
  • 迅速
  • ハイスループット
  • ピペッティングステップ簡略化
  • 便利
  • コンタミネーションの低減
  • フレキシブル

ワークフローをより迅速かつシンプルにするには、多くの場合、個別の二つの手順よりも一つの手順の方が適しています。

製品のハイライト

ステップ 2.サンプルを調製する

トータル RNA は、ワンステップ RT-PCR でルーチンに使用される。RNA をインタクトに保つことが極めて重要であり、抽出、調製、保存、実験での使用においては、特別な注意が必要となります。分離精製プロセスにおける主な目的は、適切な保存と抽出方法に基づいた RNA 分子の安定化、RNase の阻害、そして収量の最大化です。最適な精製法では、酵素活性に影響を及ぼす植物組織由来の複合多糖類やフミン酸、そして逆転写酵素の一般的な阻害物質となる塩類や金属イオン、エタノール、フェノールのような内因性の化合物を除去します。一度精製した RNA は –80°C で保存し、できるだけ凍結融解を繰り返さないようにします。

RT 反応での阻害物質

SuperScript IV one-step RT-PCR System は、RNA 精製に使用される生体サンプルや試薬からの共精製された成分など、逆転写反応および PCR の一般的な阻害物質の影響に耐えることができます。この優れた堅牢性により、RT-PCR システムでは、信頼性のある結果を得るための RNA サンプルの純度への依存度が低くなります。

阻害物質に対する耐性

図 2.阻害物質に対する耐性。以下を含有する反応混合物中にて、SuperScript IV one-step RT-PCR System、または他のワンステップキットを用いたトータル HeLa RNA からの 1 kb RNA 標的の検出1 − 阻害物質なし、2 − ヘパリン(0.18 μg/μL)、3 − キシラン(2.5 μg/μL)、4 − フミン酸(0.02 μg/μL)、または 5 − LiCl(2 μg/μL)。SuperScript IV one-step RT-PCR System 以外のキットの酵素は、指定量の阻害物質によって阻害された。


トラブルシューティングのヒント

  1. 分解を防ぐため、できるだけ RNA サンプルの凍結融解を繰り返し行わないでください。
  2. 金属イオン要求性のヌクレアーゼによる非特異的な分解を防ぐため、EDTA を含むバッファー液(0.1 mM EDTA、あるいは 10 mM Tris + 1 mM EDTA)で RNA を保存してください。

ステップ 3.プライマーを設計する

Superscript IV one-step RT-PCR では、遺伝子特異的プライマー(GSP)の使用を推奨します。オリゴ(dT)またはランダムプライマーは、推奨されません。その理由としては、非特異的産物が生じる可能性があり、その結果として標的 RT-PCR 産物量が減少するためです。良好な GSP の設計は、ワンステップ RT‐PCR 実験を成功させるための第一段階となります。

プライマー設計のヒント

  • 混入している可能性のあるゲノム DNA と増幅された cDNA の間で識別できるように、イントロンまたはエキソン/エキソン境界の両側でエキソン内の mRNA 配列にアニーリングするプライマーを設計します。
  • この設計アプローチが適用できない場合には、次のステップである ezDNase によるゲノム DNA の除去を検討します。
  • プライマーが 3’ 末端で自己相補的な配列をもたないこと、あるいはプライマー同士で相補的な配列をもたないことを確認します。
  • 各プライマーの推奨最終濃度は 0.5 uM となりますが、さらに最適化が必要となる場合もあります。
  • プライマー Tm 値を計算し、PCR 用に適切となるアニーリング温度を推定するには、Tm 計算機を用います。

Tm 計算機

Tm 計算機 は、プライマーのペア配列、濃度、DNA ポリメラーゼに基づいてプライマーの推奨の Tm 値(融解温度)、アニーリング温度を計算します。また、プライマーの長さや GC 含量から分子量や吸光係数を提示します。詳細については、Tm 計算機の使用方法 をクリックしてください。

ステップ 4.ゲノム DNA を除去する

PCR 反応でのゲノム DNA の影響を抑制にするために、3 種類の一般的な溶液が用いられます。

  • ゲノム DNA 増幅を抑制するエキソン間の連結部にかかるプライマーを設計します。
  • ゲノム DNA によるコンタミネーションの有無をみるため、逆転写酵素を含まないコントロール反応を用います。
  • DNase 処理によりゲノム DNA を除去します。

ただし、従来型の DNase を用いてゲノム DNA を除去すると、RNA の損失または損傷のレベルが異なり、一貫性のない結果が生じる場合があります。新世代の DNase 酵素 - Invitrogen ezDNase Enzyme は、DNase 処理によって cDNA 合成が損なわれる可能性を大幅に抑制します。

 ezDNase Enzyme とは、RNA 調製物から混入ゲノム DNA を迅速に除去するための組み換え二重鎖特異的 DNase であり、以下の特長があります。

  •  効率的かつ迅速にゲノム DNA を除去する
  • 高特異性 - RT反応において、RNA、cDNA、プライマーに影響が及ばない

ezDNase Enzyme の二本鎖 DNA に対する高い特異性により、cDNA やプライマーなど、PCR 反応での RNA や一本鎖 DNA の質や量を低下させることなく、効率的かつ迅速にゲノム DNA を除去することができます。この酵素は熱に対して不安定性にあり、中程度の温度(55 °C)で熱処理すると容易に不活性化されます。こうした特長から、ezDNase Enzyme は、逆転写反応に先立ってゲノム DNA を除去するための優れた選択肢となります。

製品のハイライト


トラブルシューティングのヒント

  1. RNA 精製から微量に混入する物質(SDS、EDTA など)は、DNase 活性を阻害する可能性があるため、RNA をエタノールで再沈殿させ、ペレットを 75%エタノールで洗浄した後、ヌクレアーゼフリーの水に溶解してください。
  2. RNA の完全性への影響が最も少ない gDNA 除去プロトコルを選びます。ezDNase を使用する場合は、37 oC で 5 分間のインキュベーションまで処理を加えます。

ステップ 5.ワンステップ RT-PCR を実行する

Invitrogen SuperScript IV One-Step RT-PCR System は処理能力の高い SuperScript IV 逆転写(RT)と忠実度の高い Invitrogen Platinum SuperFi DNA polymerase を組み合わせて優れたワンステップ RT-PCR 性能を提供します。

高い特異性、収率向上、室温セットアップのための二段階ホットスタート活性化メカニズム

Reaction setup

0.01 pg までの RNA 分析感度で 優れたパフォーマンスを 発揮

Detection from low amounts of input RNA

図 4. 低量のインプット RNA からの検出。SuperScript IV One-Step RT-PCR System を用い、広範囲の HeLa トータル RNA 入力から 0.35 kb の RNA ターゲットを検出しました。

最大 13.8 kb のターゲット長

Versatility across a broad range of target lengths

図 5幅広いターゲット長にわたる汎用性。SuperScript IV One-Step RT-PCR System による 0.2 ~ 13.8 kb に及ぶヒト RNA 断片の検出。

最短のプロトコルによる高収率の分析特異性

Amplification of long targets with high specificity in significantly shorter times

図 6.著しく短時間かつ高い特異性での長いターゲットの増幅。SuperScript IV One-Step RT-PCR System、SuperScript III One-Step RT-PCR System with Platinum Taq High Fidelity、およびサプライヤー QI、N、QU、T、R、および BL ワンステップ RT-PCR 製品を用いた全 HeLa RNA からの 7.8 kb のターゲットの検出。各サプライヤーの推奨に従って反応は行われました。ワンステップ RT-PCR の総反応時間は、時間:分で表示されます。RNA ターゲットは、サプライヤー QI と BL からの製品による増幅に失敗しました。

製品のハイライト


トラブルシューティングのヒント

  1. 長い断片に対して RT-PCR を実行する場合は、鋳型 RNA の濃度を高めることを推奨します。
  2. アニーリング温度およびサイクル数は、遺伝子特異的プライマーおよびターゲット長に応じて決定する必要があります。


ヒント

  • cDNA 合成は、45 ~ 60°C で 10 分間のインキュベーションによって効率的に達成することが可能であり、通常、50°C でのインキュベーションの開始ポイントが推奨されます。
  • GC が豊富にあるか、または構造的に複雑となる RNA テンプレートの場合は、cDNA 合成のインキュベーション温度を 55 ~ 60°C まで上昇させると、RT-PCR の結果を改善することが可能です。
  • RT-PCR 産物の長さが 3 kb 以下の場合は 40 サイクルの増幅、3 kb を上回る場合は 35 サイクルの増幅を行います。
  • 著しく低量のインプット RNA またはレアなターゲットの場合は、PCR の増幅を 40 サイクルまで増加させると、結果を改善することが可能です。
  • PCR 延長時間は、アンプリコンのサイズによって前後します(推奨延長時間は、アンプリコン 1 kb あたり約 30 秒)。

サーマルサイクラーを選択する際には、六つの重要ポイントを考慮します
サーマルサイクラーに関するビデオ

ステップ 1.RT-PCR 法を決定する

RT-PCR では、ワンステップ法とツーステップ法の二つの一般的なアプローチがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。ワンステップ RT-PCR では、一つの反応チューブに、ファーストストランド cDNA の合成(RT)とその次の PCR が組み合わされています。ただし、ツーステップ RT-PCR では、二つの別々の反応を伴います。すなわち、第一鎖 cDNA 合成(RT)、その後に別のチューブ中で PCR から得られた cDNA の一部を増幅反応です。

 

ワンステップRT-PCR

ツーステップRT-PCR

セットアップ逆転写と PCR の両方に合わせた条件下での反応逆転写と PCR のそれぞれに最適化した反応
プライマー遺伝子特異的オリゴ(dT)プライマー、ランダムヘキサマー、または遺伝子特異的プライマー
理想的な使用法一つあるいは二つの遺伝子の解析、ハイスループットプラットフォーム複数の遺伝子の解析
特長
  • 迅速
  • ハイスループット
  • ピペッティングステップ簡略化
  • 便利
  • コンタミネーションの低減
  • フレキシブル

ワークフローをより迅速かつシンプルにするには、多くの場合、個別の二つの手順よりも一つの手順の方が適しています。

製品のハイライト

ステップ 2.サンプルを調製する

トータル RNA は、ワンステップ RT-PCR でルーチンに使用される。RNA をインタクトに保つことが極めて重要であり、抽出、調製、保存、実験での使用においては、特別な注意が必要となります。分離精製プロセスにおける主な目的は、適切な保存と抽出方法に基づいた RNA 分子の安定化、RNase の阻害、そして収量の最大化です。最適な精製法では、酵素活性に影響を及ぼす植物組織由来の複合多糖類やフミン酸、そして逆転写酵素の一般的な阻害物質となる塩類や金属イオン、エタノール、フェノールのような内因性の化合物を除去します。一度精製した RNA は –80°C で保存し、できるだけ凍結融解を繰り返さないようにします。

RT 反応での阻害物質

SuperScript IV one-step RT-PCR System は、RNA 精製に使用される生体サンプルや試薬からの共精製された成分など、逆転写反応および PCR の一般的な阻害物質の影響に耐えることができます。この優れた堅牢性により、RT-PCR システムでは、信頼性のある結果を得るための RNA サンプルの純度への依存度が低くなります。

阻害物質に対する耐性

図 2.阻害物質に対する耐性。以下を含有する反応混合物中にて、SuperScript IV one-step RT-PCR System、または他のワンステップキットを用いたトータル HeLa RNA からの 1 kb RNA 標的の検出1 − 阻害物質なし、2 − ヘパリン(0.18 μg/μL)、3 − キシラン(2.5 μg/μL)、4 − フミン酸(0.02 μg/μL)、または 5 − LiCl(2 μg/μL)。SuperScript IV one-step RT-PCR System 以外のキットの酵素は、指定量の阻害物質によって阻害された。


トラブルシューティングのヒント

  1. 分解を防ぐため、できるだけ RNA サンプルの凍結融解を繰り返し行わないでください。
  2. 金属イオン要求性のヌクレアーゼによる非特異的な分解を防ぐため、EDTA を含むバッファー液(0.1 mM EDTA、あるいは 10 mM Tris + 1 mM EDTA)で RNA を保存してください。

ステップ 3.プライマーを設計する

Superscript IV one-step RT-PCR では、遺伝子特異的プライマー(GSP)の使用を推奨します。オリゴ(dT)またはランダムプライマーは、推奨されません。その理由としては、非特異的産物が生じる可能性があり、その結果として標的 RT-PCR 産物量が減少するためです。良好な GSP の設計は、ワンステップ RT‐PCR 実験を成功させるための第一段階となります。

プライマー設計のヒント

  • 混入している可能性のあるゲノム DNA と増幅された cDNA の間で識別できるように、イントロンまたはエキソン/エキソン境界の両側でエキソン内の mRNA 配列にアニーリングするプライマーを設計します。
  • この設計アプローチが適用できない場合には、次のステップである ezDNase によるゲノム DNA の除去を検討します。
  • プライマーが 3’ 末端で自己相補的な配列をもたないこと、あるいはプライマー同士で相補的な配列をもたないことを確認します。
  • 各プライマーの推奨最終濃度は 0.5 uM となりますが、さらに最適化が必要となる場合もあります。
  • プライマー Tm 値を計算し、PCR 用に適切となるアニーリング温度を推定するには、Tm 計算機を用います。

Tm 計算機

Tm 計算機 は、プライマーのペア配列、濃度、DNA ポリメラーゼに基づいてプライマーの推奨の Tm 値(融解温度)、アニーリング温度を計算します。また、プライマーの長さや GC 含量から分子量や吸光係数を提示します。詳細については、Tm 計算機の使用方法 をクリックしてください。

ステップ 4.ゲノム DNA を除去する

PCR 反応でのゲノム DNA の影響を抑制にするために、3 種類の一般的な溶液が用いられます。

  • ゲノム DNA 増幅を抑制するエキソン間の連結部にかかるプライマーを設計します。
  • ゲノム DNA によるコンタミネーションの有無をみるため、逆転写酵素を含まないコントロール反応を用います。
  • DNase 処理によりゲノム DNA を除去します。

ただし、従来型の DNase を用いてゲノム DNA を除去すると、RNA の損失または損傷のレベルが異なり、一貫性のない結果が生じる場合があります。新世代の DNase 酵素 - Invitrogen ezDNase Enzyme は、DNase 処理によって cDNA 合成が損なわれる可能性を大幅に抑制します。

 ezDNase Enzyme とは、RNA 調製物から混入ゲノム DNA を迅速に除去するための組み換え二重鎖特異的 DNase であり、以下の特長があります。

  •  効率的かつ迅速にゲノム DNA を除去する
  • 高特異性 - RT反応において、RNA、cDNA、プライマーに影響が及ばない

ezDNase Enzyme の二本鎖 DNA に対する高い特異性により、cDNA やプライマーなど、PCR 反応での RNA や一本鎖 DNA の質や量を低下させることなく、効率的かつ迅速にゲノム DNA を除去することができます。この酵素は熱に対して不安定性にあり、中程度の温度(55 °C)で熱処理すると容易に不活性化されます。こうした特長から、ezDNase Enzyme は、逆転写反応に先立ってゲノム DNA を除去するための優れた選択肢となります。

製品のハイライト


トラブルシューティングのヒント

  1. RNA 精製から微量に混入する物質(SDS、EDTA など)は、DNase 活性を阻害する可能性があるため、RNA をエタノールで再沈殿させ、ペレットを 75%エタノールで洗浄した後、ヌクレアーゼフリーの水に溶解してください。
  2. RNA の完全性への影響が最も少ない gDNA 除去プロトコルを選びます。ezDNase を使用する場合は、37 oC で 5 分間のインキュベーションまで処理を加えます。

ステップ 5.ワンステップ RT-PCR を実行する

Invitrogen SuperScript IV One-Step RT-PCR System は処理能力の高い SuperScript IV 逆転写(RT)と忠実度の高い Invitrogen Platinum SuperFi DNA polymerase を組み合わせて優れたワンステップ RT-PCR 性能を提供します。

高い特異性、収率向上、室温セットアップのための二段階ホットスタート活性化メカニズム

Reaction setup

0.01 pg までの RNA 分析感度で 優れたパフォーマンスを 発揮

Detection from low amounts of input RNA

図 4. 低量のインプット RNA からの検出。SuperScript IV One-Step RT-PCR System を用い、広範囲の HeLa トータル RNA 入力から 0.35 kb の RNA ターゲットを検出しました。

最大 13.8 kb のターゲット長

Versatility across a broad range of target lengths

図 5幅広いターゲット長にわたる汎用性。SuperScript IV One-Step RT-PCR System による 0.2 ~ 13.8 kb に及ぶヒト RNA 断片の検出。

最短のプロトコルによる高収率の分析特異性

Amplification of long targets with high specificity in significantly shorter times

図 6.著しく短時間かつ高い特異性での長いターゲットの増幅。SuperScript IV One-Step RT-PCR System、SuperScript III One-Step RT-PCR System with Platinum Taq High Fidelity、およびサプライヤー QI、N、QU、T、R、および BL ワンステップ RT-PCR 製品を用いた全 HeLa RNA からの 7.8 kb のターゲットの検出。各サプライヤーの推奨に従って反応は行われました。ワンステップ RT-PCR の総反応時間は、時間:分で表示されます。RNA ターゲットは、サプライヤー QI と BL からの製品による増幅に失敗しました。

製品のハイライト


トラブルシューティングのヒント

  1. 長い断片に対して RT-PCR を実行する場合は、鋳型 RNA の濃度を高めることを推奨します。
  2. アニーリング温度およびサイクル数は、遺伝子特異的プライマーおよびターゲット長に応じて決定する必要があります。


ヒント

  • cDNA 合成は、45 ~ 60°C で 10 分間のインキュベーションによって効率的に達成することが可能であり、通常、50°C でのインキュベーションの開始ポイントが推奨されます。
  • GC が豊富にあるか、または構造的に複雑となる RNA テンプレートの場合は、cDNA 合成のインキュベーション温度を 55 ~ 60°C まで上昇させると、RT-PCR の結果を改善することが可能です。
  • RT-PCR 産物の長さが 3 kb 以下の場合は 40 サイクルの増幅、3 kb を上回る場合は 35 サイクルの増幅を行います。
  • 著しく低量のインプット RNA またはレアなターゲットの場合は、PCR の増幅を 40 サイクルまで増加させると、結果を改善することが可能です。
  • PCR 延長時間は、アンプリコンのサイズによって前後します(推奨延長時間は、アンプリコン 1 kb あたり約 30 秒)。

サーマルサイクラーを選択する際には、六つの重要ポイントを考慮します
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