【Vol.7】半導体シーケンサIon PGM™システムを用いた草本モデル植物 Brachypodium distachyon のtotalRNA 解析について

持田 恵一( 独立行政法人理化学研究所 環境資源科学研究センター バイオマス研究基盤チーム 副チームリーダー)

私達は、バイオマスモデル植物に関する基盤研究を総合的に推進するために、モデル草本植物Brachypodium distachyon(B. distachyon, ブラキポディウム)を扱い、完全長cDNA の網羅的解析や、トランスクリプトームやメタボローム解析、データベース基盤の整備等を進めている。これまでB. distachyon のゲノム情報の収集は、大型の次世代シーケンサを中心に進められてきたが、今後、バイオマス特性に関わる有用遺伝子の探索や、遺伝子機能の解明など、よりフォーカスした研究を加速する必要がある。そのためには研究者の多様なアイデアを迅速かつ低価格で検証できる技術やシステムの必要性が増している。そこで網羅的な遺伝子発現解析のためのシーケンシングプラットホームとして、大型次世代シーケンサとパーソナルタイプの半導体シーケンサ(IonPGM™システム)での網羅的RNA 発現解析を比較した。その結果、IonPGM™システムにより、有効なトランスクリプトームデータの迅速な取得が可能であることを確認した。


関連リンク