Voice & Report: 滑膜由来間葉系幹細胞で軟骨・半月板再生へ

User's Voice vol.47

東京医科歯科大学再生医療研究センターの関矢一郎センター長らは、15年ほど前より滑膜幹細胞を活用した再生医療の実現に取り組み、現在、マイクロミニピッグをはじめとする動物モデルによる基礎研究から、ヒト滑膜幹細胞を関節鏡下で自家移植する臨床研究まで、幅広い研究を展開中です。関矢氏の厚い信頼のもと、滑膜幹細胞を用いた臨床研究を牽引する水野満氏にお話を伺いました。Read More

Date Posted: 09/04/15

Voice & Report: タンパク質分解の制御機構解明を新たなアプローチで

User's Voice vol.48

がんではユビキチン・プロテアソームシステム経路が亢進する一方、神経変性疾患ではこの経路が抑制されて過剰なタンパク質の凝集が観察されます。このようなタンパク質分解システムは、多様な生命現象に関わるだけでなく、新たな創薬ターゲットとしても大きな注目を集めています。東京大学教授の村田茂穂氏らは、細胞内でのタンパク質分解制御に対する約2万種類の遺伝子の影響を細胞イメージアナライザーで測定し、新規分子や経路の発見を目指しています。Read More

Date Posted: 09/04/15

Voice & Report: 脳腫瘍に対する新規細胞免疫療法の開発を目指して

User's Voice vol.50

第4の悪性腫瘍治療法として期待される免疫療法。なかでも近年は免疫抑制性分子を標的とした治療法が奏功し、世界的に大きな話題となっています。その潮流の中、免疫抑制性細胞の制御を切り口に、がん治療のトランスレーショナル研究を進める近畿大学医学部の藤田貢氏。インターフェロンをはじめとする腫瘍関連サイトカインおよび免疫細胞の解析や、腫瘍細胞を駆逐しうる有力な細胞や分子を探索しています。Read More

Date Posted: 09/04/15

Voice & Report: AMP活性化プロテインキナーゼの新基質Pdlim5の発見とその働きを解明

User's Voice vol.49

動脈硬化やがん細胞の転移において異常な細胞の遊走が認められます。血管の治療をおこなった後に再び血管内腔が狭まる再狭窄も、遊走した細胞が血管内腔で増殖することが原因と考えられています。大阪大学の塚本蔵氏は、これまでエネルギー代謝調節因子として知られていたAMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)の新規の基質Pdlim5を発見し、Pdlim5がリン酸化されることで細胞の遊走が抑制されることを明らかにしました。Read More

Date Posted: 09/04/15

Voice & Report: 幹細胞老化の制御機構解明へ

User's Voice vol.46

近年、神経幹細胞や造血幹細胞において、分化能の異常や自己複製能の低下などの機能に変化が生じる「幹細胞老化」の研究が注目されています。この幹細胞老化を制御できれば、加齢疾患の予防や健康寿命の延長ができると期待されます。理化学研究所の金田勇人氏は、神経幹細胞の分化能が、特定のマイクロRNAによって制御されていることを明らかにし、幹細胞老化の制御機構の解明を目指して研究を進めています。Read More

Date Posted: 06/12/15

Voice & Report: 次世代シーケンサを用いた遺伝子解析研究から先天性難聴の診断率の向上へ

User's Voice vol.45

「先天性難聴は、新出生児1000人に1人にみられる頻度の高い障害であり、正確な診 断に基づき、適切な時期に最適な医学的介入を行うことが大切です」。信州大学の 宇佐美氏はこう語ります。その原因の50-60%に遺伝子が関与することが知られており、遺伝学的検査を行う事で従来原因不明であった難聴の原因を明らかにし、正確な診断に基づいた適切な医療を行う事が可能となります。Read More

Date Posted: 06/11/15

Voice & Report: 蛍光アクチンによる生細胞内1分子イメージング法の開発とさらなる改良へ

User's Voice vol.44

「例えば京都の祇園祭で、大通りを埋め尽くす観光客の写真を数分ごとに撮っても、その動きの変化を捉えることはむずかしいですよね。しかし数十人に特定の帽子をかぶせて追跡すれば、全体の動きを把握しやすくなります。同じアイデアを基に、細胞内でアクチン線維の動態を解析する『単分子スペックル法』を開発しました」。こう話すのは、京都大学の渡邊直樹教授。2002年、低密度に発現する蛍光アクチンを目印に細胞伸展縁におけるアクチン線維の重合、脱重合のキネティクスを一分子の動きから高精度に測定。そして2014年、同研究室の山城佐和子氏は、蛍光標識アクチンをエレクトロポレーションで、直接細胞に導入することで、この技術を誰もが使いやすい方法に改良しました。Read More

Date Posted: 02/13/15

Voice & Report: RNAシーケンスとデジタルPCRがもたらす発現解析の新時代

User's Voice vol.43

慢性肝疾患や血液系の代謝疾患の原因究明を目指す旭川医科大学内科学講座の研究グループ。疾患に関わる遺伝子変異や発現変動から病因究明を目指して、次世代シーケンサとデジタルPCRを組み合わせ、エクソームやトランスクリプトームの網羅的解析を着実に進めています。臨床消化器・肝臓学連携講座の田中宏樹氏と佐々木勝則氏にお話を伺いました。Read More

Date Posted: 01/02/15

Voice & Report: ウイルス感染抑制因子の作用メカニズム解明から感染予防へ

User's Voice vol.42

様々なアプローチで進むウイルス感染に対する予防研究。外被タンパク質に対する中和抗体や細胞障害性T細胞の誘導などのワクチン開発と並んで、近年、宿主が潜在的に持つ感染抑制因子の作用機序の解明が新しい予防法や抑制法の開発へのアプローチとして注目さ れています。大阪大学の武田英里氏は、HIVが細胞内に侵入する際、ウイルスゲノムとタンパク質からなる「コア」を特異的に認識して破壊するHIV感染抑制因子「TRIM5α」の研究を進めています。Read More

Date Posted: 01/01/15

Voice & Report: FRETバイオセンサーによる分子標的医薬品の迅速な薬効評価法の開発へ

User's Voice vol.41

生物学にとって欠かせない技術となった蛍光バイオイメージング。北海道大学の大場雄介氏は、分子標的医薬品の薬効評価法の開発等にこの技術を応用しています。具体的には、細胞内のシグナル伝達をモニターするFRET(蛍光共鳴エネルギー移動)バイオセンサーを細胞内に発現させ、生きた細胞で薬効を評価したり、細胞の機能解析を進めています。Read More

Date Posted: 10/03/14