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佐々木直人氏 (神戸大学医学部医学研究科循環器内科学分野 特定助教)
動脈硬化は、心疾患や脳血管疾患の引き金ともなる危険な症状であり、予防法開発は、今後高齢化が進む日本では急務と言えます。神戸大学の佐々木直人氏は、動脈硬化を慢性の炎症と捉え、免疫学から予防法の開発に挑んでいます。特に注目するのは、「制御性T細胞」。マウスの実験ではこの細胞が動脈硬化の進行を阻害することを報告しました(参考文献参照)。
佐々木氏は免疫学を基礎から学ぶために、制御性T細胞の発見者である坂口志文教授の研究室(京都大学再生医科学研究所 生体機能調節学)に2年半の間国内留学しました。ところが大学に戻り、とっても困ったことが…。「実は、免疫細胞研究の要となるフローサイトメーターが研究室にはなかったんです」と佐々木氏。当初、機種選定では京都大学を含め5年間使用した装置を検討。しかし予算と性能の比較から、Attune® Acoustic Focusing Cytometorへ変更したそうです。「とにかく高流速でもつまらないことに驚きました。おかげで測定時間も大幅に短縮でき、これまでは96サンプルを4-5時間かけて測定していましたが、今は約2時間です」と語ります。この高流速の理由は、Attuneシステムの超音波フォーカシング。1,000μl/minでもつまらずに測定できます。「臨床系の研究室なので、診察後から実験を始めたり、休日に実験するスタッフや大学院生がいます。実験に不慣れな大学院生もいるので、液づまりなどのトラブルが一人の時に起きたら、本当に困るんです」。また操作性についても、「液を流しながらパソコン操作ができるので、実験というよりも単にパソコン作業のような感じです。しかも廃液が少ないので労力・コストともに節約できます」と続けます。病棟・外来や医学部学生・大学院生の指導、各種委員会への出席など、忙しい日々を過ごしながらも、研究への情熱を持ち続ける佐々木氏。その研究に少しでもつまらな いAt tuneシステムが役立つことを願っています!
参考文献
関連リンク