mzLogic Data Analysis Algorithm

mzLogicで未知低分子の同定を迅速に

高品質かつ高分解能のMSn質量分析データが十分あるにもかかわらず、どのスペクトルライブラリにも一致が見られない、まったくの未知化合物である-mzLogicデータ分析アルゴリズムはこのような低分子特性評価および同定の非常に大きな問題を解決します。

mzLogicは、高度なオンラインマススペクトルライブラリであるmzCloudの詳細なフラグメンテーション情報と多数のオンライン構造データベースの情報を組み合わせます。結果として、mzLogicは数千の候補構造を提示し、スペクトルの類似性および部分構造の情報に基づいて自動的にそれらをランク付けします-これによりまったくの未知化合物について可能性の高い候補を得ることができます。

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mzLogicアルゴリズムの主な利点

複数のライブラリおよびデータベースの利点を統合延々と当て推量をすることなく未知化合物を同定数千もの候補を少数に絞り込む
mzLogicは、mzCloudの広範で高品質かつ高分解能の精密質量多段階(MSn)フラグメンテーション情報と多数のオンライン構造データベースを組み合わせるため、信頼性の高い未知化合物同定が非常に高い確率で実施できます。mzLogicはmzCloudおよびその他複数の情報源から得られるデータを使用してMSnデータから共通する部分構造の特徴を特定し、次の同定段階に進む前に可能な限りフラグメンテーションデータを解明します。元素組成を使用して構造データベースを検索すると、数千もの候補がヒットする場合があります;mzLogicはMSnデータおよびmzCloudフラグメンテーションライブラリ全体を使用して構造情報をできるだけ明らかにし、構造の類似性に基づいて、数千個の候補を少数に絞り込みます。
未知低分子のスペクトルがライブラリでヒットしない場合でも、それを同定するには?

未知化合物を同定するmzLogicの詳細

mzLogic:MSnデータを最大限に活用

スペクトルライブラリに一致するものが認められない場合、そのまったく未知の化合物を同定するプロセスを自動化するうえでmzLogicがどのように役立つかをご覧ください。スペクトルライブラリの類似性検索を化学物質データベース検索と組み合わせることにより、実際のフラグメンテーションデータを最大限活用してランク付けし、もっとも可能性の高い候補化合物を提示します。

お客様がより詳細に特性を知りたいと考えているのが、代謝および医薬品分析物食品および環境サンプルデザイナードラッグまたは抽出物および浸出物(Extractables & Leachables)のいずれであっても、マススペクトルライブラリとオンラインデータベースはサンプル中の化合物を同定するのに役立ちます。しかしながら、化合物の分類、新たな不純物、化合物のわずかな変化または代謝物、分解生成物の間でクロスオーバーが増加しているため、お使いのライブラリでは確信が持てるような一致が認められないこともあります。

AcquireXなどのデータ取得ツールやハードウェア全体の進歩により、網羅的な高分解能精密質量MS/MSおよびMSnデータが簡単に取得できるようになってきています。そのような中、多様な化合物、広範なフラグメンテーションおよび信頼度の高い簡明なデータを収容するマススペクトルライブラリを入手することは最大の課題です。

mzCloudマススペクトルデータベースは1化合物あたりの総スペクトル数およびデータという点では最大級の、公開されたオンラインマススペクトルフラグメンテーションライブラリです。網羅的な高分解能MS/MSおよび多段階MSnスペクトルを含む高分解能精密質量(HRAM)スペクトルを収容しています。各エントリーには多くのメタデータが登録されていますが、もっとも注目すべき点は、広範囲にキュレーション(フィルタリング、再キャリブレーション、平均化およびアノテーション)が行われている点です。そのため、内容の品質は非常に信頼できます。

High Quality Data mzCloud
High quality MS, MS/MS and MSn data can be used to interrogate the fully curated and annotated mass-spectral fragmentation library, mzCloud. Common substructural information can be used from the extensive fragmentation information to aid in unknown compound identification using mzLogic algorithm.

mzCloudライブラリの各エントリーには、さまざまな衝突エネルギーとフラグメンテーション法(衝突誘起解離およびより高エネルギーの衝突解離、CIDおよびHCD)によって取得した詳細なフラグメンテーション情報が収載されています。この情報をライブラリエントリーの幅広い化学物質情報と組み合わせれば、未知化合物の構造の一部または全部がライブラリ内の既存のフラグメントと一致する可能性が高まります。

mzLogic Identifies Unknowns
mzLogic reduction of putative candidates using online structural databases and the extensive fragmentation information contained within mzCloud.

上の図に示すとおり、mzLogicはMass FrontierソフトウェアおよびCompound Discovererソフトウェアパッケージの一部として使用可能で、その使用方法は以下のとおりです:

  1. 7,000万個を超える構造を収載するChemSpiderなどのオンラインデータベースを、元素組成を用いて検索できます。詳細な同位体情報を得るためにOrbitrap質量分析計の高分解能および精密質量分析能力を活用しても、数百または数千もの候補構造が当該の元素組成と一致してしまいます。
  2. mzCloudに収容された高分解能フラグメンテーション情報を実測データと比較します。
  3. 構造的に類似しているフラグメントを、フォワードサーチおよびリバースサーチによってmzLogicが迅速に同定します。
  4. 同定した部分構造に基づき、オンライン検索で得られた候補構造を、その構造のうちどれだけの部分が部分構造の一致によって説明できるかという基準でランク付けします。
  5. このランキングには実際のデータを使用しており、数百または数千の候補をランク付けし、大幅に絞り込んで推定構造のリストを作成します。ライブラリフラグメントによって説明されるランキングおよび構造を、視覚化ツールで表示します。

mzLogicを使用して得られたランキング結果には、その候補のすべての構造を説明できる場合もあれば、提示された候補から得られた構造情報の一部が説明できない場合もあります。MS/MSおよび/またはMSnフラグメンテーションスペクトルには通常、大量の構造情報が含まれており、それらをCompound DiscovererまたはMass Frontierソフトウェアを用いてより詳細に調べることができます。

MSnフラグメンテーションデータを完全かつ詳細に分析したい場合はMass Frontierソフトウェアを使用すれば、広範なMSnデータからフラグメンテーション経路を視覚化して解明できます。フラグメントおよびメカニズムツールは、提示された構造の単分子解離を、再調整および推測フラグメントも含めてシミュレーションします。また、分析で得られたフラグメンテーションデータをフラグメントアノテーションを用いて説明するので、もっとも可能性の高い候補の特定に役立ちます。Mass Frontierソフトウェアは、作成されたフラグメンテーションアルゴリズムではなく、査読付き全科学論文雑誌の95%超で発表されたメカニズムのフラグメンテーションに基づいています。

このアプローチはmzCloudの高品質で広範なスペクトルツリーから得られる詳細なフラグメンテーションおよび特性情報を用いているため、より確実性の高い構造推定が可能です。

Recalibrated Spectrum mzCloud
Confident structural elucidation using automated fragmentation annotation of MSn spectral trees. Fragmentation pathways can also be predicted based upon submission of a structure and makes full use of the HighChem Fragmentation Library. This library contains information from more than 52,000 fragmentation schemes, 217,000 individual reactions, 256,000 chemical structures and 216,000 decoded mechanisms from peer reviewed literature.
How can I use mzLogic

mzCloudおよびmzLogicを使用すれば、未知低分子の同定をより迅速に行えます。mzCloudおよびmzLogicはCompound DiscovererソフトウェアおよびMass Frontierソフトウェアに搭載されている効率化されたデータ解析ツールおよびマススペクトル推定ツールを活用します。


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無料の60日間トライアルをダウンロードしてCompound DiscovererソフトウェアおよびMass Frontierソフトウェアによってマススペクトルライブラリ、未知化合物解析ツールやその他の価値あるツールをどのように活用し、データを最大活用できるかをお確かめください。

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世界最大級のマススペクトルフラグメンテーションライブラリであるmzCloudはどのようにして作成されたのですか?

Mass Frontierソフトウェアのアップグレードについて:

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Addressing the "Identity Crisis" in Small Molecule Compound Identification
低分子化合物の同定における「アイデンティティクライシス(同定の危機)」に対応

このe-learningでは、最適化された質量分析計によるノンターゲット低分子解析への基本的な新アプローチ、強力で新しいデータ取得戦略、および高品質のOrbitrapマススペクトルからより多くの確かな低分子構造を解釈するための新しいソフトウェアツールについて紹介します。

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