固形腫瘍研究

ほとんどの固形腫瘍研究では、FFPE ブロック、凍結サンプル、全血、血清、血漿、およびバフィーコートサンプルを含む臨床腫瘍組織を扱うことになります。

固形腫瘍は原発組織が絡み合っているがん細胞の組織塊です。乳がんはがんと診断されたものの中でもっとも罹患率の高いタイプで、肺がんと前立腺がんがそれに続きます。これらはすべて固形腫瘍です  (図 1)

タイプ別新規がん症例の内訳

図 1.がんおよび新規ケースの推定割合 
American Cancer Society: Cancer Facts and Figures 2018 から出典。

固形腫瘍生物学の基本的な考え方は白血病などの血液がんとは異なります。  白血病の腫瘍細胞は未成熟分化状態のまま血液中を循環しますが、固形腫瘍細胞はこれとは異なり、腫瘍の特定の原発位置に由来しそこで増殖します。  これらの固形状の組織塊は不均一な増殖率を有するがん細胞で、そこにある組織および免疫細胞から構成されます (図 2)。これは複雑な微小環境と独自の生化学および生理学特性を有する多次元構造を形成します。

固形腫瘍内の細胞の異なる局在

図 2:固形腫瘍内の細胞の異なる局在。

固形がんは養子細胞移植療法などに対して手ごわい抵抗性を示すことがあります。治療法発見の戦略は、固形腫瘍の形状、微小環境、および T 細胞の機能抑制や T 細胞の局在阻害などの免疫細胞制御を考慮する必要があります。


製品およびテクノロジー

サーモフィッシャーサイエンティフィックは固形腫瘍分野の多くの製品とテクノロジーを提供しています。サンプルタイプに関わらず FFPE から全血まで、サンプル調製段階の抽出用ポートフォリオからシーケンシングソリューションにいたるまで、時間と労力を節約するソリューションをユーザーに提供します。固形腫瘍研究用の弊社コア製品の詳細を以下でご確認ください。

For Research Use Only. Not for use in diagnostic procedures.