フローサイトメトリー用の固定可能な生存率解析用試薬

生細胞を生存率解析用試薬で染色し、その染色パターンを固定後に保つことは、細胞内イムノフェノタイピングにおいて極めて重要です。データから死細胞を除くことで、細胞集団のよりはっきりと分離し識別することが可能になります。LIVE/DEAD® Fixable Dead Cell Stainは、固定・透過処理後のサンプルの細胞生存率の正確な評価を確実に行えるようにする固定可能な生存率解析用試薬です。 固定可能な生存率解析用試薬の選択ガイドをご覧ください

これらのフローサイトメトリーベースのキットには以下のツールが入っています。

• 柔軟性——お客様の実験にマッチした3種の包装サイズでお届けするUV, 405, 488, 532, 561, または633 nmレーザーに利用可能な8種の単一チャネル色素
• 特異性——生細胞と死細胞は、固定した後でも明確に判別され、死細胞の排除が容易になるため、極めて正確な結果が得られます。
• 簡便さ——ほとんどの染色試薬およびイムノフェノタイピングプロトコルに適合しています。

蛍光イメージングおよびマイクロプレート用の生存率アッセイもご覧ください。

Molecular Probes®のLIVE/DEAD® Fixable Dead Cell Stain Kitは、蛍光反応性色素と細胞タンパク質（アミン）との反応に基づいています。これらの色素は、生細胞の細胞膜を透過することができず、色素との反応に細胞表面タンパク質のみを利用するため、薄暗い染色をもたらします（図1、生細胞）。反応性色素は、死細胞の損傷した膜を透過することができ、細胞内および細胞外のいずれのアミンも染色するため、より濃い染色が得られます（図1、死細胞）。

生細胞と死細胞の集団間の蛍光強度差は、通常50倍を超えるため、2種の細胞集団を完全かつ同時に識別することが可能となります（図2A）。また、色素はタンパク質と共有結合するため、通常、細胞内イムノフェノタイピングや病原体の不活化に使用されるホルムアルデヒドで固定した後、生・死細胞集団の識別性を保持することができます（図2B）。

図 2. 固定後のLIVE/DEAD® Fixable Dead Cell Stainの保持力。LIVE/DEAD® Fixable Dead Cell Stain Kitは、生細胞（左のピーク）と熱処理したJurka細胞（右のピーク）の混合物を区別してに染色できます。 (A)の細胞は固定されていませんが、(B)の細胞は染色後に3.7%ホルムアルデヒドで固定されています サンプルは、フローサイトメトリーを用いて励起波長405 nm および蛍光波長約525 nmで解析しました。