DNA、RNA、およびタンパク質の迅速で正確な定量および定性評価

Thermo Scientific NanoDrop分光光度計を使用すると、わずか1~2 µLのDNA、RNA、およびタンパク質サンプルを数秒で定量できます。サンプル濃度と純度の正確かつ迅速な評価は、NanoDrop装置の実績ある技術にお任せください。また、フルスペクトルを検出および分析することで、 Thermo Scientific Acclaroサンプルインテリジェンスソフトウエアはサンプル中の不純物を検出して補正し、RNAとDNAをも区分できます。

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NanoDrop分光光度計の動作機序、正確性、および簡易性の詳細は、リソースセクションをご参照ください。

Acclaroソフトウエアによる高度なサンプルインテリジェンス

Acclaroサンプルインテリジェンステクノロジーソフトウエア(NanoDrop One、NanoDrop OneC、およびNanoDrop Eight分光光度計に標準装備)は、核酸やタンパク質に特異的な波長だけでなく、紫外可視の全スペクトルで吸光度を分析します。次に、強力なケモメトリックアルゴリズムを適用して、サンプル中の不純物を検出して補正します。この効率的な画期的機能により、ダウンストリームアッセイでより信頼性の高い結果を得られ、やり直しの可能性を防止できます。

 

ソフトウエアがサンプルの不純物を特定すると、サンプルの横の黄色い不純物アイコンでユーザーに通知します。黄色のアイコンを選択すると、元のサンプル、不純物、および補正された分析物質のスペクトルが表示されます。表には補正後の濃度が表示されるため、混入している不純物や、サンプルをダウンストリーム実験で使用できるかどうかを判断できます。その後の分析に自信を持って進めます。


サンプルの不純物検出および同定

Acclaro不純物同定は洗練された数学的アルゴリズムを使用して、フェノール、グアニジン塩、および核酸中のタンパク質など、サンプル中の不純物を同定します。全吸光度スペクトルに基づいて、サンプルの総吸光度に対する不純物の寄与を定量し、分析物質の正しいと推測される濃度を計算します。

Acclaroコンタミネーション同定

このdsDNAサンプルにはフェノールが混入しているため、Acclaroソフトウエアはこのサンプルを(黄色のアイコンで)警告しています。サンプル中の補正済みの正しいと推測されるdsDNA濃度(緑色)を取得するために、フェノールからの吸光度の寄与(オレンジ色)が元の結果(総A260、青色)から差し引かれています。

純度比だけではサンプル不純物の正確な状況を把握することはできません。フェノールなどの一般的な不純物は、核酸と同じ260 nmで吸光します。動画で示されているように、フェノールの混入は他の紫外可視装置では核酸量が過大推定される原因になり、テンプレートが不適当なためにPCR Ct値が高くなる可能性があります。Acclaroソフトウエアにより、NanoDrop装置は幅広い不純物を同定して補正できます。

Acclaroソフトウエアを使用した次世代の品質評価

ケモメトリクスアルゴリズムにより、NanoDrop装置は特定の不純物を同定および補正できるため、品質評価を次のレベルに引き上げます。

 

Acclaro情報アラートは問題のあるサンプルを警告し、オンデマンドのテクニカルサポートとガイド付きトラブルシューティングを提供します。

Acclaroソフトウエアは不規則性を特定し、トラブルシューティングを支援します

Acclaroソフトウエアは不純物を同定および補正するだけでなく、問題や不規則性の検出に役立ち、サポートやトラブルシューティング情報へのアクセスを容易にします。

Acclaro情報アラートは問題のあるサンプルを警告し、オンデマンドのテクニカルサポートとガイド付きトラブルシューティングを提供します。

Acclaroデジタル画像解析がサポートする内蔵の画像センサーは、サンプルカラム内の内因性気泡を継続的にモニターし、測定の完全性を確保します。


DNAとRNAの区別

ゲノムDNA調製におけるRNAのコンタミネーションは、分子生物学ワークフローにおける一般的な問題です。従来、紫外吸光技術ではDNAとRNAを区別できません。どちらも260 nmの光を吸収するためです。サンプルを従来の分光分析法で測定すると、共精製したRNAがDNAの濃度を大きく見せるため、ダウンストリームアプリケーションでエラーが起こる可能性があります。

 

Acclaroサンプルインテリジェンスソフトウエアはフルスペクトルデータを使用できるため、これらの核酸を区別し、補正DNA濃度を計算できます。

NanoDrop One分光光度計は、DNA/RNAのコンタミネーションを検出して補正します

この動画では、NanoDrop One紫外可視分光光度計を使用して核酸サンプルを測定し、DNA/RNAのコンタミを同定および補正するワークフローを説明します。

データ:AcclaroソフトウエアはDNAとRNAを正確に区別

Acclaroソフトウエアは、RNAの存在下でも正しいと推測されるDNA濃度を正確に計算します。

DNAおよびRNAをHeLa細胞から調製し、さまざまな既知濃度で混合しました。サンプルを、Acclaroサンプルインテリジェンスソフトウエアを実行するNanoDrop One分光光度計と、dsDNAに特異的に結合する蛍光色素を備えた広範囲dsDNAアッセイキットを使用して蛍光光度計で3回測定しました。結果:A260の直接測定値(青色のバー)は正しいと推測されるDNA濃度(赤色のバー)とは劇的に異なりますが、Acclaroで補正されたDNA濃度(緑色のバー)は実際の値に非常に近い値でした。実際ほとんどの場合、補正値は蛍光光度計の測定値(紫色のバー)よりも実際の値に近くなりました。


迅速な結果

NanoDrop定量の優れた特性の1つは、いかに早く結果が表示されるかということです。NanoDrop分光光度計で測定を開始後、数秒以内に表示されます。さらに、NanoDrop Eight分光光度計では最大8つのサンプルを20秒未満で、96ウェルプレート1枚を6分未満で定量できます。

 

また、NanoDrop OneおよびEight 分光光度計は、自動ブランクおよび自動測定機能を備えており、ワークフローをさらに効率化できます。これらのオプションにより、多量のサンプルバッチを測定する際、ブランクまたは測定を繰り返し手動で選択する必要がありません。

  • ブランキングとは、サンプルを含有しているバッファー自体のスペクトル吸光度を測定し、サンプルの結果をバッファーに対して調整することを指します。自動ブランクがオンの場合、装置のアームを下げるとすぐにブランク測定は完了します。
  • 自動測定がオンの場合、装置アームを下げるとすぐにサンプル測定が完了します。

「これらすべての機能がワークフローを促しており、細かいステップを削減しています。ラボでは時間は非常に重要です。」

Peter Tao氏、研究補助、眼変性研究

「自動測定はサンプリングをより迅速かつ容易にしてくれます… 時間が限られている時は、サンプルを最速で測定する方法を考え出そうとします。そのため、1つのサンプルの読み取り中に別のサンプルを準備します。セットアップするだけで、ボタンをクリックしなくても実行できます。(台座アームを)下に戻すだけで、次のサンプルの準備ができます。」

Alyssa Grantham氏、研究補助、ALS研究


FDA規制への準拠

科学データの完全性を確保することは、製薬およびバイオテクノロジー企業からバイオバンク、臨床試験に取り組む学術研究まで、多くのラボに対する要件です。NanoDrop One、OneC、およびEight微量分光光度計用のオプションのセキュリティツールは、ラボがあらゆる段階で連邦データ規制に準拠するようサポートします。

米国FDA 21 CFR Part 11への準拠

下の図に示されているように、ユーザーアカウントへのアクセスを制御したり、デジタル署名を適用したり、監査ログを確認できます。

 

システムのバリデーション

ご使用の装置がメーカーの仕様内で動作していることを確認するために、設置時適格性評価/運転時適格性評価(IQ/OQ)文書およびサービスをご利用になれます。

複数の装置のネットワーク化

Security SuiteまたはSciVaultソフトウエアを中央コンピューターにインストールして、異なるラボの複数の装置に対して権限を制御したり、監査ログを確認できます。

 

管理の合理化

SciVaultソフトウエアはNanoDrop Eightのユーザーインターフェースに統合されています。

 

オプションのセキュリティソフトウエアは21 CFR Part 11への準拠をサポートします

アクセス制御は、システムへのアクセスを許可されたユーザーにアクセスを限定するのに役立ちます。また、このソフトウエアには、署名付きの電子記録と、コンピュータ生成の安全な打刻付き監査証跡も含まれます。


20年以上にわたり信頼されるラボパートナー

NanoDrop分光光度計が登場する前の「古き悪しき時代」では、核酸サンプルの定量は遅くて労力を要するプロセスでした。高濃度のサンプルは希釈し、キュベットにピペットで分注して測定する必要がありました。プロトコルには時間、専門知識、手間のかかる希釈、複雑なワークフローが必要で、エラーや再現性の問題が発生しやすい傾向にありました。

 

2001年、NanoDrop 1000分光光度計が紫外可視分析に革命を起こし、キュベットやキャピラリーを必要とすることなく、わずか1~2 µLのサンプルからの正確な定量を可能にしました。科学者はサンプルを装置の光ファイバー測定面に直接ピペットするだけです。液体は表面張力により、この測定面に固定されます。このプロセスは迅速かつ容易であるだけでなく、エラーが発生しやすい手動による希釈も低減しました。

 

NanoDrop分光光度計は長年にわたり多くのラボで不可欠なものとなり、科学的引用は55,000件を超えます。お客様のような科学者の変化するニーズを満たすため、当社はお客様のフィードバックに基づいて、技術の革新と進化に専心しています。たとえば、現行モデルのAcclaroサンプルインテリジェンスソフトウエアを使用すると、不純物を検出、同定、および補正できるだけでなく、RNAとDNAを区分できます。またソフトウエアは、ラボが、FDA 21 CFR Part 11規制要件への準拠の実現に必要なアカウントセキュリティおよび電子署名手順を実行するのにも役立ちます。

 

お客様のサポートにより、NanoDrop分光光度計は非常に多くのラボで日常業務をシンプルするための不可欠品になっています。

 

NanoDropテクノロジーの過去、現在、未来に関する製品マーケティングスペシャリストPatrick Brownのインタビュー をお読みください