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Invitrogen ProcartaPlex Neurobiology Immunoassay Kits の使用により、最大 18 種類の可溶性ヒトバイオマーカー分子の同時定量が可能となり、神経変性、神経炎症、脳損傷およびその他の神経栄養因子に関し、より完全なプロファイルが得られます。ProcartaPlex Neurobiology Immunoassays を用いた単一サンプル中の主要バイオマーカータンパク質を同時測定することで、各サンプルを複数の単一アッセイで検証する際に生じ得るデータのばらつきを抑えることができます。設定済みのパネルの使用、または単一のターゲットからの選択により、これらのヒトバイオマーカー研究用に独自のカスタムパネルが作成できます。
中枢神経系(CNS)は脳と脊髄から構成され、血液脳関門(BBB)によって外部の影響から保護されます。神経炎症という用語は CNS で生じるさまざまな炎症プロセスを意味します。CNS で生じる炎症プロセスは、病態および疾患に対する反応であり、自然免疫系と適応免疫系の双方を含みます。神経炎症は CNS のホメオスタシスの攪乱に誘発され、正常な脳の発達と CNS における神経病理学的イベントの双方への寄与が判明しています。
脳損傷、脳卒中、多発性硬化症、パーキンソン病(PD)またはアルツハイマー病(AD)を含む CNS の各種病態または疾患は、神経炎症および BBB の機能障害を引き起こす可能性があります。老化、(エピジェネティクスを含む)遺伝子、環境、およびその他の危険因子が関連して作用し、これらの疾患の発症と進行に大きな影響を及ぼす可能性があります。たとえば、外傷性脳損傷は、神経変性疾患および後期認知症発症の危険因子として確立されています。グリア細胞が CNS のホメオスタシスを攪乱させる損傷に反応し、急速かつ早期に活性化することで、急性炎症反応が生じます。これは損傷領域の修復につながりますが、発作が消失せずに持続する場合、反応の過剰活性化および慢性化につながります。そして、組織の変性、さらには血液脳関門の統合性が大幅に損なわれる場合があります。
図 1.CNS の神経細胞および非神経細胞の主な種類、ならびに神経炎症、脳損傷、神経変性のバイオマーカー候補この図では、神経炎症、外傷性脳損傷および神経変性に関するバイオマーカー発現の潜在的要因を示しています。略語:GFAP(グリア線維性酸性タンパク質)、S100B(S100 カルシウム結合タンパク質 B)、NCAM-1(神経細胞接着分子-1)、NF-H(ニューロフィラメント H ポリペプチド)、UCHL1(ユビキチンカルボキシル末端加水分解酵素アイソザイム L1 )、TREM-2(骨髄細胞上に発現するトリガー受容体 2)、CHI3L1/YKL-40(キチナーゼ 3 様タンパク質 1/見かけの分子量が 40 の最初の三つの N 末端アミノ酸、チロシン(Y)、リジン(K)、およびロイシン(L)を含むタンパク質)、sRAGE(最終糖化産物の可溶性受容体)、NGF-beta(神経成長因子 - ベータ)、BDNF(脳由来神経栄養因子)、GDNF(グリア細胞株由来神経栄養因子)、CTNF(繊毛神経栄養因子)、BACE1(ベータセクレターゼ 1)、KLK6(カリクレイン関連ペプチダーゼ 6)、TDP-43(TAR DNA 結合タンパク質 - 43)。
血液脳関門の破壊により、循環中の脳特異的分子濃度が上昇する可能性があります。したがって、脳脊髄液(CSF)や血液などの採取可能な生体液中におけるこれら分子の定量化は、急性期と慢性期両方の炎症反応を突き止めるうえで有望となるバイオマーカー候補の特定、および神経変性疾患の進行の理解において役立ちます。イムノアッセイなどの抗体を用いた技術を利用することにより、急性期および慢性期の集団の患者間で共通した動態が本当に発現するか否かをこれらバイオマーカーが解明し、他のより高価な方法の代替となり得ます。これらのバイオマーカーにより、特徴のある動態/動態プロファイルが示される可能性があるため、複数のバイオマーカーの経時測定・追跡が可能となり、神経炎症および神経変性疾患の進行についてより深く徹底的に理解する手段が得られます。マルチプレックスイムノアッセイを用いることで、そのような可能性の一つが得られます。たとえば、アストログリア損傷(GFAP、S100B)軸索損傷(NF-H)および神経細胞体損傷(UCH-L1)により放出された因子など、脳損傷を示す因子の同時測定が可能となります。(ProcartaPlex カタログ番号 EPX040-15827-901)。
マルチプレックスイムノアッセイパネルは、病的状態と非病的状態を区別したり、神経変性疾患の種類を区別するうえでの強力なバイオマーカー検出ツールを備えています。低濃度の β-アミロイド(1-42)と共に CSF 中のタウおよびリン酸化タウが高濃度で認められる場合のその組み合わせは、AD の診断のための新しい研究基準の 2014 国際ワーキンググループ(IWG-2)により、AD を定義する病態生理学的マーカープロファイルとして確立されています(ProcartaPlex カタログ番号 EPX180-15837-901)。最近の研究では、Aβ 1-42 と Aβ 1-40 の濃度比は、Aβ 1-42 濃度のみの測定と比較した場合に、AD 型認知症と非 AD 型認知症を区別するうえでバイオマーカーとしての機能が優れている点が判明しています。ProcartaPlex Neurodegeneration Panel 1(カタログ番号 EPX090-15836-901)を使用すれば、ニューログラニン、NCAM、TDP-43 などの他のバイオマーカーに加え、Aβ 1-42 と Aβ 1-40 の両方の同時測定が可能です。これらのタンパク質は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)やタウ陰性ユビキチン陽性封入体を有する前頭側頭葉変性症(FLTD-U)などの疾患の病理への関与が示されています。したがって、これらの疾患の有望なバイオマーカー候補となる可能性があります。
図 2:脳脊髄液および血漿中のバイオマーカーの定量A) ProcartaPlex 18plex Human Neuroscience Panel を使用して、グループ化されていない成人患者 10 名および小児患者 10 名の脳脊髄液サンプルについて、18 種類のバイオマーカー濃度を検証しました(カタログ番号EPX180-15837-901)。すべてのターゲットについて、グループ化されていないヒトサンプルの結果を表示します。B) ProcartaPlex 18plex Human Neuroscience Panel を使用して、グループ化されていない成人転移性脳がん患者 10 名および対照患者 10 名の血漿(EDTA)サンプルについて、18 種類のバイオマーカー濃度を検証しました(カタログ番号EPX180-15837-901)。すべてのターゲットについて、グループ化されていないヒトサンプルの結果を表示します。[ワシントン大学ヒト免疫および免疫療法プログラム Bursky センター(CHiiPs: Bursky Center for Human Immunology and Immunotherapy Programs)免疫モニタリング研究所(Immunomonitoring Laboratory)提供のデータ]
神経栄養因子(NTF)とグリア(ミクログリア、アストロサイト)との関係は、神経細胞の発達、可塑性、保護、修復に重要な役割を果たすため、成長中の脳と成人の脳の双方にとって重要です。年齢は神経栄養因子の基礎濃度に影響を与えることが明らかにされていますが、これらの神経栄養因子の一部では、損傷後に発現パターンが亢進する可能性が示されています。NTF から、神経細胞に生存促進反応および機能促進反応を引き起こすための強力な栄養サポートが得られるため、多くの神経変性障害の治療に有効な薬剤候補となります。ProcartaPlex Neurotrophic Factor panel(カタログ番号 EPX040-15828-901)を使用することで、BDNF、NGF、CTNF、GDNF などの複数の主要な NTF を同時に検証できます。
NTF 以外にも、サイトカインとケモカインが CNS 組織のホメオスタシスと神経炎症に関与しています。これらは主に、CNS プロテオパシーにおけるアストロサイトやミクログリアなどの CNS 常駐細胞によって、または神経炎症性疾患における CNS 侵入性血液由来白血球によって生成されます。サイトカイン、ケモカイン、成長因子のプロファイリング(ProcartaPlex カタログ番号 EPXR450-12171-901)により、神経病理学の基礎プロセスにさらなる洞察がもたらされる可能性があります。これにより神経炎症障害および神経変性疾患のバイオマーカーに基づく治療戦略の進展が促進されます。
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