Countess 3の特長

Countess 3自動セルカウンター機械学習アルゴリズムを利用し、迅速かつ正確な細胞カウントと生存率の測定を行います。Countessは幅広い細胞タイプに対応しており、一般的に使用されているさまざまな細胞株や初代培養細胞種での有効性が検証されています。アプリケーションはカウントに留まらず、生存率、アポトーシス、トランスフェクション効率などにも及びます。


正確で高精度の細胞カウント

自動化装置に細胞カウントを任せる場合、その正確性と精度が自分と同等以上であると信頼する必要があります。正確性とは細胞を正しくカウントすること、精度とは誰が操作しても毎回同じ結果を得られることを意味します。

 

人工知能を採用。Countess 3(明視野)およびCountess 3 FL(明視野および蛍光)自動セルカウンターは、Deep Learningニューラルネットワークアルゴリズムを使用して常に正確な明視野または蛍光モードのカウントを生成するように開発されているため、信頼できる機器です。このアルゴリズムは、数十の異なるタイプの細胞やサンプル条件を含有する何百枚ものプレートに基づいて、専門の細胞生物学者によって細胞を認識するように学習されました。

 

その結果、末梢血単核球(PBMC)、凝集細胞、およびデブリを含むサンプルなどの難しい細胞サンプルでも、細胞生物学者のように「考える」セルカウンターが誕生しました。高解像度のCountess画面では、カウントされる細胞とカウントされない細胞片を見ることができます。

 

Countess 3機器による自動細胞カウントは血球計による手動でのカウントと比較して、オペレーターの主観や疲労、カウント領域、困難なサンプルといった多数の要素に起因するデータの誤差やバラツキを低減できます。Countess 3セルカウンターは、手動による細胞カウントの正確さと、フローサイトメーターによるカウントの再現性の両方を実現し、フローサイトメトリーに必要な費用やトレーニングは不要です。

機械学習アルゴリズムは、フローサイトメーターによるカウントと同等の非常に正確な結果を生成します。

(幅広いサイズの)CHO-K1、HeLa、HEK293、Jurkat、およびヒトPBMCをAttune NxT Flow Cytometer(紫色バー)、Countess 3 FL自動セルカウンター(赤色バー)、および血球計と顕微鏡(手動カウント、灰色バー)を使用してカウントしました。Countess 3 FL機器および血球計のバーは6回の独立したカウントの平均で、高い一貫性を示しています。誤差(カウントの標準偏差)は、手動カウントの方がCountess 3によるカウントやフローサイトメトリーよりも広くなっています。

カウント領域の拡張。手動カウントで時間を節約するために、多くのオペレーターは、血球計算盤上の1つまたは2つの正方形しかカウントしません。一般に、より多くの正方形(より広い面積)をカウントするとより正確な結果を得られますが、その分時間がかかります。Countess 3自動セルカウンターはほぼ4つの正方形の領域を測定し、細胞分布のバラツキによる影響を低減することで正確さを向上させます。また、オートフォーカス、自動照射、画像捕捉、およびカウントを30秒以内に完了できます。

手動vs自動細胞カウントのカウント領域

Countess 3機器のカウント領域は、標準的な血球計の約3.8倍です。

細胞の凝集やデブリを管理。凝集した細胞では細胞間の境界を識別しにくいため、手動による、または自動カウンターでさえもカウントが困難になる場合があります。デブリを含んでるサンプルでは、カウントはさらに複雑になります。Countess 3自動セルカウンターはデブリを細胞カウントから自動的に排除し、その高度なアルゴリズムは細胞凝集の細胞境界を明確に識別できるため、非常に正確な細胞カウントを実現します。

 

クラスター分析をレポート。Countess 3自動セルカウンターは、細胞凝集内のシングレットの特定に加えて、これらの細胞クラスターを検出し、サンプル中の総凝集率をさらに測定します。画面上のディスプレイは、シングレット細胞と凝集体を異なる色で識別して反映します。明視野モードでは、各凝集体内の細胞を視覚的に確認できます。

高度なアルゴリズムにより、凝集した細胞やデブリを明確に識別し、正確なカウントを実現。

Countess 3 FL自動セルカウンターを明視野モードで使用して、サイズが小さくて凝集しやすいU20S(ヒト骨肉腫)細胞をカウントしました。カウントアルゴリズムは、凝集した細胞の細胞境界を明確に識別し、適切にセグメント化することで正確に細胞数をカウントできます。生細胞は緑色で、死細胞は赤色で輪郭が描かれています。凝集細胞は黄色の楕円で示されます。デブリ(輪郭なし)は自動的にカウントから除外されます。


シンプルで簡単な細胞カウント

Countess 3またはCountess 3 FL自動セルカウンターの明視野モードで細胞をカウントするのはシンプルで簡単です。スライドを準備し、Rapid Captureと自動保存を有効にし、スライドを挿入するだけです。照射、フォーカス、カウントなどの残りの作業は、機器が自動的に行います。

自動の細胞カウントは手動でのカウントよりシンプルで手間がかからないだけでなく、トレーニングも少なくてすみます。 

 

応答性に優れたタッチスクリーンと直感的に操作できるインターフェース。Countess 3自動セルカウンターのソフトウエアは直感的に操作でき、容易にナビゲートできます。応答性に優れたLCDタッチスクリーンは外部コンピュータを必要としません。1280 x 800ピクセルの解像度の画面は高品質の細胞画像を提供し、生細胞/死細胞のカウントを判別するために役立つ機能が追加され、Countess 3 FL自動セルカウンターでは蛍光を可視化できます。このディスプレイは機器全体と同一平面であるため、容易にディスプレイを清潔に維持できます。 

タッチスクリーンインターフェースでは細胞集団を視覚化するのが容易で、たとえば、細胞のサイズ、明るさ、真円度、蛍光強度などに基づいて不要な細胞をカウントから除外する「ゲート」を作成できます。結果画面の右上にあるグラフアイコンを選択すると、細胞をヒストグラムまたは散布図で表示できます。スライダーを動かしてゲートパラメーターを調整すると、ヒストグラムまたは散布図の変化をリアルタイムで確認できます。細胞の平均サイズ(明視野カウントの場合)、または蛍光強度(蛍光カウントの場合)がヒストグラムの下部に表示されます。

 

タッチスクリーンインターフェースでは、結果画面からヒストグラムおよび散布図画面にすばやく移動できます。 ヒストグラムと散布図は、細胞集団の可視化や、サイズ、明るさ、および真円度に基づいたゲーティングを可能にします。

直感的なゲーティングインターフェース

この散乱図では、細胞集団はLive(緑色)およびDead(赤色)集団として観察されます。軸は、サイズと真円度の間で変更できます。

このヒストグラムでは、細胞集団を細胞数と相対蛍光単位(RFU)に基づいてグラフ化しています。 明視野(BF)で右側のゲーティングフィールドを使用して、ゲーティングメニューの左側にあるスライダーバーを使用して、サイズ、明るさ、および真円度に基づいてゲートできます。Texas Red(TX Red)またはGFPを選択した場合、RFU強度のゲーティングを実行できます。


迅速な細胞カウント

Countess 3自動セルカウンターは30秒未満で結果を生成します。Rapid Capture、自動照射、オートフォーカス、および自動保存機能を備えているため、サンプルをロードしてスライドを挿入するだけです。細胞培養ラボでの時間は貴重で、Countess 3機器を使用することにより、ラボに入ってすぐに出ることができるため、ソーシャルディスタンスを維持できます。

 

Countess 3システムは単にカウント速度を向上させるだけでなく、細胞カウントのプロセスを合理化して、照明やフォーカスの調整、細胞濃度の計算、およびレポートの作成など、手動での細胞カウントに関連する面倒なステップの多くを取り除きます。節約される時間が一気に増加します。1日に5枚のスライドをカウントするラボでは、ひと月で10~15時間(スライドの選択による)を節約できます;1日に25枚のスライドをカウントする場合なら、50~75時間を節約できます。余った時間を細胞培養処理やその他のラボ作業に当てることができるため、手動から自動細胞カウントに切り替えると大きな利点を得られます。 

手動の血球計と自動細胞カウントプロセスの比較 

以下の表は、手動の血球計によるカウントとCountess 3自動セルカウンターによるカウントステップを比較したものです。Countess用の再利用可能なスライドを使用した場合の時間節約は顕著ですが、ディスポーザブルスライドを使用するとさらに劇的な節約になります。


自動細胞カウント

Countess 3自動セルカウンターで自動化されるのはカウントだけではありません。このシステムは、コントラストと解像度が最適になるように照明と焦点を自動的に調整し、細胞カウントとデータを自動的に保存します(そのオプションを選択した場合)。ソフトウエアには便利なpre-dilutionやcell splitting計算機能もあり、細胞培養の作業に特に便利です。

Pre-dilution計算機能

細胞サンプルの濃度が高く、カウント前に希釈した場合は、サンプル量とバッファー量をここに入力すると、Countess 3セルカウンターがサンプル濃度を自動的に再計算します。この濃度は、明視野での生存率測定のためのトリパンブルー添加も考慮しています。

Cell splitting計算機能

下流の実験で特定のサンプル濃度が必要な場合、目的の濃度と量をここに入力すると、Countess 3セルカウンターが必要な細胞サンプルとバッファーの量、または細胞培地量を自動的に計算します。細胞カウントの結果は計算に自動的に含まれます。

Fluorescence intensity excitation lock

 

多くの類似したサンプルを連続して実行する場合、Fluorescence intensity lockは位置を調整したりロックできるため、その後の分析でのワークフロー時間を短縮します。

Nominal focus

 

Countess 3オートフォーカスは細胞を容易に検出して焦点を合わせることができるため、正確なカウントを実現します。ユーザーがオートフォーカスの開始点を調整したい場合は、Nominal focusを簡単に調整して適用できます。

プロトコルの使用。プロトコルを作成したり、保存したプロトコルを使用するのはシンプルで簡単です。使用するカウントモードとライトキューブを指定した後、ユーザーは特定の計算およびゲーティングパラメーターをカウントに設定し、カスタムのカウントを行うことができます。

結果とレポートの保存。細胞カウントの結果、細胞データ、および画像をUSBドライブに、またはクラウドベースのThermo Fisher™ Connectプラットフォームに保存できます。結果はスプレッドシートに適したCSVファイルとして、細胞データはフローサイトメトリーの標準的なFCSファイルとして保存され、画像はTIFF、PNG、またはJPG形式で保存できます。これらのファイルには、ラボ内外からいつでもアクセスできます—必要な時に必要な場所でデータを入手できます。

 

結果、画像、および設定をまとめて印刷可能なPDFレポートに保存することもできます。

結果、画像、および設定を印刷可能なPDFレポートに保存します。


再利用可能なガラススライドに対応

Countess 3機器の両モデルはInvitrogen Countess Reusable Slideを使用できます。このスライドは、ディスポーザブルスライドの廃棄とコストを排除する、環境に優しく経済的な選択肢です。スライドを1日に5枚しか使用しないラボでも、再利用可能なスライドを使用することで年間あたりの廃棄を大幅に削減できます。この革新的なスライドにより、ラボでの細胞カウントの自動化を実現しやくなり、ディスポーザブルスライドに伴う継続的にコストは発生しません。

ディスポーザブルのInvitrogen Countess Cell Counting Chamber Slidesは引き続き入手可能で、細胞サンプルを変える度に再利用可能なスライドを洗浄して、それが乾くのを待つ必要はありません。ディスポーザブルスライドは、処理する細胞サンプルが多数ある場合に迅速に処理したり、汚染サンプルや有害なサンプルの廃棄を簡素化するのに便利です。


21 CFR Part 11準拠サポートソフトウエア

Countess SAEソフトウエアソリューションは、米国食品医薬品局の電子記録および署名規則、連邦規制基準のTitle 21のPart 11(21 CFR Part 11)に準拠した電子記録管理をサポートする、オプションのソフトウエアモジュールです。この規則は、紙の文書の代わりに電子文書を使用する際の要件を定めています。

 

21 CFR Part 11への準拠は、手順と技術の両方に関する要件で構成されています。  

  • 手順要件は、エンドユーザーの機関で設定されている標準操作手順です。  

  • 技術要件は、使用するコンプライアンス管理ソフトウエアの機能特性です。  

技術要件を満たすだけでは、21 CFR part 11への準拠は保証されません。 準拠は、機関の作業プロセスと使用するシステムの両方による結果です。

 

このソフトウエアの機能には、権限のないユーザーの制限、パスワードポリシーと有効期限、ユーザー権限と役割の定義、監査ログによるすべてのデータ変更の追跡、監査レポート、およびオンボード電子署名ワークフローなどがあります。すべてのCountess 3およびCountess 3 FL自動セルカウンターは、Countess SAEソフトウエアライセンス購入後にSAEモードで稼動できます。21 CFR Part 11に準拠するには、機関はそれに準じた方法で標準操作手順を確立し、文書化する必要もあります。

コンポーネント

Countess SAEソフトウエアソリューションは、相互に通信する3つのコンポーネントで構成されています。

  1. SAEソフトウエアは、Countess自動セルカウンターのセキュリティ、監査、および電子署名(SAE)の設定に使用します。SAEソフトウエアは、SAE管理者コンソール(静的IPアドレスによりネットワークに接続したコンピュータサーバーに設置)とSAEアプリケーションプロファイルで構成されています。
  2. SAEライセンスは、Countess自動セルカウンターのSAE設定を有効にするのに使用します。
  3. SAEモードはCountess自動セルカウンターで使用し、SAE管理者コンソールにリモートで接続します。

1.SAEソフトウエア–SAE管理者コンソール

SAE管理者コンソールは、21 CFR Part 11準拠サポート用のCountess SAEソフトウエアソリューションコンポーネントで、ユーザーの独自の要件を満たすようにCountessセルカウンターを設定できます。CountessセルカウンターでSAE設定を使用するには、Countessアプリケーションプロファイルという別のコンポーネントをSAE管理者コンソールにインストールする必要があります。CountessアプリケーションプロファイルソフトウエアをSAE管理者コンソールにインストールすると、SAEサーバー(ネットワークコンピュータ)を使用してCountess機器に接続できます。SAE管理者コンソールは、静的IPアドレスを持つネットワークコンピューターから操作する必要があります。 

SAE管理者コンソールおよびCountessアプリケーションプロファイルのインターフェース画面。

2.21 CFR Part 11準拠サポート用Countess SAEソフトウエアソリューションのSAEライセンス

21 CFR Part 11用Countess SAEソフトウエアライセンスは、Countess 3およびCountess 3 FL自動セルカウンターで使用でき、SAE管理者コンソールを使用して、セキュリティ、監査、および電子署名(SAE)に関する 21 CFR Part 11 FDAガイドラインへの準拠をサポートします。SAEモードを有効にするには、各Countess自動セルカウンターに対して1つのSAEソフトウエアライセンスが必要です。  

3.Countess 3自動セルカウンターでのSAEモード

SAE管理者コンソールソフトウエアは、Countess機器でSAEモードを有効にすることにより、11 CFR Part 21準拠をを可能にします。SAEモードが有効になると、Countess機器はSAEサーバーを介してSAE管理者コンソールに接続します。SAE管理者コンソールで設定したセキュリティ、監査、および電子署名の設定がCountess機器に実装されます。  

 

機能には、権限のないユーザーのシステムへのアクセス制限、パスワードポリシーと有効期限、定義したユーザー権限と役割、監査ログによるすべてのデータ変更の追跡、利用可能な監査レポート、および内蔵の電子署ワークフローなどがあります。すべてのCountess 3およびCountess 3 FL自動セルカウンターは、Countess SAEソフトウエアライセンスの購入により、SAEモードで実行できます。

SAEモードをCountess 3または3 FL機器で有効化

機能

SAE管理者コンソールの機能

 

システムセキュリティ ユーザーID、パスワード、役割、および権限を通じて、ユーザーのソフトウエアへのアクセスをコントロールします。3つのユーザー役割がデフォルトで提供されており、その1つは完全な権限を持つ役割(管理者)、2つ目は一部の権限が除かれた役割(主任研究者)、3つ目は権限のない役割(技術者)です。デフォルトのユーザー役割を編集したり、その他のユーザ役割や権限を作成できます。 
監査 ユーザーが実行した操作、およびSAE管理者コンソール設定の変更を追跡します。ソフトウエアは一部の操作をバックグランドで自動的に監査します。その他の項目を監査対象に選択したり、監査モードを指定できます。監査機能は、監査済みのSAE管理者コンソールの変更と操作に関するレポートを作成します。 
電子署名 ユーザーがユーザー名とパスワードを入力しなければならないという機能を決定します。ユーザーが署名付きファイルをエクスポートしたり印刷できように、電子署名を設定できます。電子署名イベントを設定して、複数の署名を要求したり、特定の権限を持つユーザーが署名するように要求することもできます。 

システムセキュリティ

アクセスは、ユーザーIDとパスワードにより、認証された人物に限定されます。 

新規ユーザーのアカウント作成を示すSAE管理者コンソールのインターフェース

監査

SAE管理者コンソールの監査機能は、ユーザーによる操作、およびSAE設定の変更を追跡します。バックグラウンドで追跡される操作にはログインとログアウト、画像取得、および画像エクスポートなどがあります。

SAE管理者コンソールの監査履歴。

SAE管理者コンソールの監査履歴タブ(1)は、操作、システム設定、およびアプリケーション対象の記録を一覧表示します。各イベントに対して、(2)アプリケーション、(3)操作、および(4)日付とユーザーが表示されます。読み取り可能(.txt)、または印刷可能なフォーマット(PDF)で記録をエクスポート(5)することもできます。

監査機能には、監査するユーザー操作や、監査がバックグラウンド実行か、オプションか、または必須かを選択するオプションがあります。さらに、ユーザーの操作、SAEモジュールの変更、ソフトウエアまたは機器の操作やイベントに関するレポートを作成できます。

電子署名

SAE管理者コンソールの電子署名機能は、ユーザーが署名要件を満たす必要があるかどうかに関する機能を決定します。  

SAE管理者コンソールの電子署名の設定。

SAE管理者コンソールの電子署名タブタブでは、(1)電子署名の目的をカスタマイズしたり、(2)必要な署名の数を目的と役割ごとに選択したり、(3)特定の目的に対して署名するデータのタイプを選択できます。

電子署名機能では、各電子署名イベントに対して、異なる役割を持つユーザーが何名署名する必要があるかを設定できます。別の目的を作成し、それぞれの署名要件をカスタマイズすることもできます。


ソフトウエアアップデート

Countess 3自動セルカウンター用の最新のソフトウエア(21 CFR Part 11準拠オプションなど)をダウンロードするには、ソフトウエアダウンロードページをご確認ください。  

インタラクティブ3Dバーチャルツアーを見る

カウントに留まらないアプリケーション

Countess 3自動セルカウンターは単に細胞をカウントするだけではありません。トリパンブルー染色を使用すると、サンプル中の生細胞の割合を評価できます。あるいは、Countess 3 FLシステムで検出可能な多数の蛍光色素のうちのいずれかでサンプルを染色することで、より洗練された生存率分析、アポトーシスや細胞死のさまざまなステージの検出、トランスフェクション効率の測定、およびその他多くのことが可能です。 

トリパンブルーを使用した生存率測定

 

サイズが小さくコントラストが低いためにカウントが難しいことが多いマウスPBMCを、Countess 3自動セルカウンターでカウントしました。この明視野カウントでは、0.4%のトリパンブルー染色剤を使用して、細胞の生存を識別しました。生細胞は半透明のままで、死細胞は暗く染色されます。赤色の輪郭(円)は死細胞としてカウントされた細胞を示し、緑色の輪郭は生細胞としてカウントされた細胞を示します。

 

 

蛍光を用いた生存率測定 

 

2つ目の実験では、マウスPBMCをReadyCount Green/Red Cell Viability Stainで染色し、Countess 3 FL自動セルカウンターでカウントしました。蛍光モードでは、アクリジンオレンジとヨウ化プロピジウムが事前に最適に混合された(AO/PI)この試薬により、より良好な生/死細胞特異性を得られます。死細胞(38%)はPIで赤色に染色され、EVOS Texas Redライトキューブで検出され、すべての有核細胞(99%)はAOにより緑色に蛍光し、EVOS GFPライトキューブで検出されます。

シングルセルデータ機能。Countess 3セルカウンターは、サンプル中のすべての細胞のデータを解析および保存します。任意の細胞を拡大して、そのサイズ、明るさ、真円度、および蛍光値を表示できます。フローサイトメトリー標準(FCS)フォーマットでドットプロットを作成することもでき、さまざまなフローサイトメトリーソフトウエア解析プログラムで解析、変換、および再フォーマット化できます。

シングルセルデータデータ機能により、任意の細胞を拡大して、そのサイズ、明るさ、真円度、および蛍光強度を見ることができます。

サンプル中のすべての細胞のシングルセルデータをFCSドットプロットファイルにエクスポートし、フローサイトメトリーデータと同様に解析、変換、および再フォーマット化できます。このグラフはGFP蛍光強度と真円度をプロットしたものです。

単離核のカウント。核単離により、遺伝子発現やATACシーケンシングのようなシングルセルアッセイにおけるサンプル間の不均一性の特性評価が可能になります。Countess 3 FL自動セルカウンターは、蛍光のみのカウントモードを使用すると、わずか3 μmの小さな対象物をカウントでき、ダウンストリームアプリケーションで使用する核の正確なカウントを容易にします。

Countess 3 FL自動セルカウンターでFLベースカウントを使用して正確にカウントされたマウス脳の核。

脳組織から単離した核は、明視野画像で大量のデブリが見られるため、正確にカウントすることが困難です。*画像は10x Genomics R&Dで取得。

多様な細胞株および細胞サンプル。Countess 3のカウントアルゴリズムは多様な細胞サンプルでトレーニングされているため、細胞は正確に確実にカウントされます。この表は、Countess 3およびCountess 3 FL自動セルカウンターで試験および検証済みの細胞種と細胞株を示しています。 

Countess 3自動セルカウンターで検証済みの細胞株

Countess自動セルカウンターを使用して検証された細胞株を紹介する包括的な表をご覧ください。


Ordering information

To use the Countess SAE Software Solution with your Countess 3 Automated Cell Counter, you can purchase a software license independently or as part of a bundled Countess 3 FL instrument and software license package.


研究用途にのみご使用ください。診断用には使用いただけません。