MultiSite Gateway®テクノロジー

自分の望む順序と方向で2、3または4 DNA断片を1つのコンストラクトに容易にまた正確に組み立てられるとしたらどうでしょう。 1つのプラスミドにパスウェイや機能複合体の主要な要素を再構成することを想像してください。 いまや、このことすべて、そしてそれ以上のことができるようになりました。

制限酵素を用いたサブクローニングと比較して、Gateway®の組換え技術は高効率で簡単かつ効果的で、時間と労力を削減します(表1)。 さらに、サブクローニングなしで、目的の順序、方向で正確、効率的に複数のDNA断片をクローニングする柔軟性を併せ持つMultisite Gateway®テクノロジーは、タンパク質発現に理想的です。

MultiSite Gateway® Prキット

表 1 - Gateway®組換えクローニングはクローニングのワークフローをシンプルにします


ステップ Gateway®組み換えクローニング 制限酵素でのサブクローニング
既存プライマーですか?はいいいえ
ベクターはクローニングの準備ができていますか?はいいいえ
ライゲーション試薬は含まれていますか?はいいいえ
コンピテントセルは別途用意していますか?含む別々に購入: 0 時間
調製: 最大 6 時間
ベクターは精製されていますか?いいえはい
PCR 断片クリーンアップは?いいえはい
組み換え効率最大 99%~50%
発現ベクター*へのクローニンング時間65 分最大 24 時間

*両者で共通のミニプレップに要する時間は除きます

表2 - MultiSite Gateway®テクノロジー用アプリケーション

MultiSite Gateway®テクノロジーにより、パスウェイ再構築、複数遺伝子の発現と調節、タンパク質相互作用研究などが可能となります。 お客様独自のアプリケーション用にプロモーター、タグおよび遺伝子を交換および組み合わせたり、スクリーニングのために様々な要素のライブラリー構築を容易に行えます。

MultiSite Gateway® Pro キットの使用データを参照してください

Gateway® エントリ クローンにプロモータ/タグエレメントを加える
タグの組み合わせ
生物学あるいは生化学プロセスを構築
酵素経路の発現
複数サブユニットタンパク質複合体の発現
遺伝子ノックダウンとレスキュー
コトランスフェクションを用いない最適化された多重遺伝子導入
異なるプロモータからの発現をスクリーニング
翻訳ドメインシャッフリング
異なる発現因子を使用した可変性の遺伝子発現レベル

 

NEW! Gateway®に関するレビューを無料でお読みいただけます!

現在のInvitrogen Gateway®テクノロジー開発の責任者であるFederico Katzenが、Expert Opinion Drug DiscoveryにGateway®の酵素、ベクターおよびシステムに関するレビューを発表しました。 ジャーナルに登録し、検索タブに「Katzen」と入力すれば、 ここをクリックするだけで「Gateway® Recombinational Cloning: A Biological Operating System」を無料でダウンロードできます。

MultiSite Gateway® Prキット

2、3または4個のDNA断片を同時に1つのベクターに組み込む

MultiSite Gateway® Pro Kits:

  • 複数のDNA断片の単純化されたクローニング—Gateway®組み換えにより、制限酵素とリガーゼを使用する必要がありません
  • 柔軟性のあるデザイン —最大4つのDNA断片を任意のGateway® デスティネーションベクターにクローニングできます
  • 信頼性の高い遺伝子デリバリー —すべてのDNAフラグメントを一つのプラスミドにクローニングすることにより、不確実なコトランスフェクションを避けることができます。

 

多数のフラグメントのアセンブリを簡略化


図1. MultiSite Gateway® Proテクノジーの概要

 

図 2 MultiSite Gateway® Proテクノロジーを使用したヒト細胞における複数遺伝子の発現研究。 YFP、CFPの遺伝子、及びCMV、EF-1αプロモーターをコードするエントリークローンがpcDNA™ 6.2/V5-PL-DEST(A、CおよびE)またはpcDNA™ 6.2/V5-DEST(BおよびD)に組み換えられています。 その結果得られる発現クローンはHeLa細胞にトランスフェクションされました。 発現は蛍光顕微鏡で確認されています。 pcDNA™ 6.2/V5-PL-DESTは、プロモーターを含まないプラスミドで、CMVプロモーターを持つpcDNA™ 6.2/V5-DESTに由来します。

Vector NTI Advance™ソフトウェアにより簡単に実験のデザインが可能

インビトロジェンのVector NTI Advance™配列解析ソフトウェアにより、Multi-Site Gateway®組換え反応用のプライマー設計が簡単に行えます。 使いやすいインターフェースから、クローニングしたいDNA断片配列を選択するか、インポートします。 Vector NTI Advance™ソフトウェアは、ターゲットのDNA配列を増幅するPCRプライマーの配列を設計し、またエントリークローンのベクターマップおよび配列のほか、最終的に作製される発現クローンを表示します。 これほど簡単なのです。